「演劇的手法の映画で鑑賞後の爽快感は超越的だった。コロナ状況も描いている。ギャル伊藤万理華は秀逸。」もっと超越した所へ。 GreyWagtailさんの映画レビュー(感想・評価)
演劇的手法の映画で鑑賞後の爽快感は超越的だった。コロナ状況も描いている。ギャル伊藤万理華は秀逸。
まず米をどう扱うかで四人の女性陣の性格を見事に描く冒頭から素晴らしい。
4組のオムニバス……と思いきや、過去パートで4組に繋がりがあったことがわかる。このあたりから演劇的な仕掛け(誰々は実は○○)が発動。
そして次第にダメ男にはキツい展開。
エンドロールが始まり、このまま男にとって辛い状況で終わるのか……と思いきや、そこからは怒濤の展開だが、セットをぶち壊す超展開は、舞台の芝居を見慣れていない人には意味不明だったかもしれない。もちろんこの最終シーンこそがこの映画の醍醐味ともいえる。
最後は(意味不明な状況ながら)圧倒的な解放感を味わった。
伊藤万理華さんの演技を観たくて鑑賞したが、ギャルそのものになりきっていたのがすごかった。しかも2018年と2020年で雰囲気がしっかり変わっていたのも秀逸だった。
また、2020年のコロナ状況をきちんと描いているのも好感。コロナがなかったことにされている作品も多い中、マスクの心配や手洗いなどを意識しているのがまさに同時代といえる。
絶対に早送りで観てはならない2022年の傑作と感じた。
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