「映画館で鑑賞推奨」デューン 砂の惑星 PART2 ヤナコさんの映画レビュー(感想・評価)
映画館で鑑賞推奨
映像美が凄かった。映画館の大画面で見た方が絶対に良い。その反面、砂嵐のシーンなどは迫力がありすぎて、自分も砂まみれの中にいるような気にもなるほど。
物語はちょっと「スターウォーズ」の雰囲気があるのですが「高層ビル街だらけの未来都市」的なシーンがないのと、衣装、宗教的な表現などが差別化を図っているかと。
主人公ポール役のティモシー・シャラメの「王子様オーラ」が個人的にはこの作品の一番惹かれる理由なのですが、パート1では「大切に育てられた王子様」からパート2では「有無を言わずに試練を与えられ、予見してしまったことで葛藤し皇帝の座を選ぶ」ことで逞しさ、それも清濁併せ呑むしたたかさを兼ね備えた逞しさを見事に表現していたと思います。
そして、オースティン・バトラー演じるフェイド・ラウサが実に素晴しかった!狂気に満ちたオーラにゾクゾクしました。凄まじかったですね。パート3でも活躍するかと思っていたので、まさかの展開は残念でした。誕生日式典の闘技場のシーンがモノクロになる演出がカッコ良かった☆
個人的に「皇帝」の皇帝感が低い印象。全宇宙を統べるようには見えない。。。。
それともう一つサンドワーム(砂虫)の上に乗るシーンがあるのだけど「上に乗る」までは理解が出来るが「コントロール」出来る理屈が全く触れられていないのが消化不良。ましてやフレメンの一人が飛び乗るだけではなくて、数十人が乗って民族大移動みたいなことをしているのは全くの疑問??? それと操縦時は全く地中に潜らないんでしょ?都合良すぎやしないか??
完全制御できなければ、こんなことは出来ないし、完全制御できるのならサンドワームでハルコネン家統治下時代に主要拠点を襲撃できるだろうと。全く説明なしにいつのまにかそんな便利な存在になっているのが納得出来ない。無粋だが、どうしても引っかかる。
判りやすく構成されてはいるのですが、流石に情報量が多いので何回か繰り返し見たいですね。
映像・音楽・衣装・配役・演技は素晴しかったのですが、ストーリーというか、構成がちょっと全体的に長すぎるかなと言う部分と、はしょり過ぎかなという部分が感じました。