「007が登場するとは思わなかった。」ゴヤの名画と優しい泥棒 Mr.C.B.2さんの映画レビュー(感想・評価)
007が登場するとは思わなかった。
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2022年3月16日(水)
吉祥寺オデオンで「ゴヤの名画と優しい泥棒」を。
大好きな「ノッティングヒルの恋人」の監督ロジャー・ミッシェルの遺作。ヘレン・ミレンが渋くて良い。
1961年、世界屈指の美術館ロンドン・ナショナル・ギャラリーからゴヤの名画「ウェリントン公爵」が盗まれた。この事件の犯人はごく普通のタクシー運転手である60歳のケンプトン・バントン。長年連れ添った妻とやさしい息子と小さなアパートで年金暮らしをするケンプトンは、テレビで孤独を紛らしている高齢者たちの生活を少しでも楽にしようと、盗んだ絵画の身代金で公共放送(BBC)の受信料を肩代わりしようと企てたのだ。
1961年のイギリスはBBC(公共放送)が有料だった。日本では今でもNHKの受信料を払わないといけないが。
梯子を掛けて登って盗むって。事実は小説より奇なり。実話ベースだが、前半は少し展開が緩い。
主人公が奥さんを誘う「「ウエストサイド物語」を見に行こう、ニューヨークが舞台の歌って踊る「ロミオとジュリエット」だ」(公開1961年)なんてセリフもある。
後半の法廷シーンからは、もう絶好調、笑って泣ける。
最後のオチに「007ドクター・ノオ」が出てくるとは思わなかった。ジェームス・ボンド(ショーン・コネリー)がちゃんと振り返っているわ。あんなシーンあったっけ?全然覚えていないわ。
さすがイギリス映画、ジョークが効いてるね。
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