地球外少年少女 後編「はじまりの物語」のレビュー・感想・評価
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再見するときに注目したい本作の謎(?)について
心葉の命は助かり、地球外移住が進むことで世界人口の36.79パーセントを減少させる算段がたつ大団円の裏側には、描かれていないもうひとつの流れがあるようです。そのキーマンは、那沙・ヒューストン。彼女が反乱をおこし、最後に宇宙空間へと飛び出していったこと全てが「計画通り」だったのではないかと思っています。
那沙は、登矢の攻撃をさけてエアロックに逃れたように見せて、実は靴の発射装置をつかって自らエアロックに移動しているように見えます。また、エアロックから心葉におくったメールによって、心葉は自分の未来を選択することができました。那沙の正体をふくめた核心的な部分は、磯監督が諸事情でカットしたという終盤のシーンに描かれていたはずですが、作品を繰り返し見ることで、その断片がうっすらと見えてくるのではないかと思います。
現代の抱える問題をSF的に解決
全6話のシリーズを3話ずつに分割して公開した後編にあたる作品。前編では、近未来SFならではのワクワク感を押し出していたらが、後編からは真相編。人口爆発、AIの発展、環境問題など、今の我々の社会が抱える難問に、SF的な想像力で解決の道を見出し、未来への希望を描き出している。地球の人口が増えすぎた問題を、大量虐殺でなんとかしようと考える者たちがいて、定番の流れでそれを止める展開になるのだが、止めただけで「未来を信じよう」とか曖昧なことは言わず、テクノロジーの可能性をさらに拡張させて解決策を作り出そう、というSFとして大変素晴らしい幕引きを見せてくれた。
シンギュラリティを超えたAIに対する漠然とした脅威は、この作品世界にもあるようで、AIには知能リミッターがつけられている。しかし、後編ではAIの可能性をさらに高めることが人類に未来につながるのだとする。とても良いものを見せてもらった。この世界に希望が持てた。
気持ちのいい作品
前編が起承で後編が転結。ちゃんと作り分けしてあって、これも好評価ポイント!
後編では謎も出てきて、その謎が最後まで謎のまま終わっちゃうんだが、それも含めて良い終わり方だと思いました。
惜しむらくはナサの死。
謎の1つが彼女。「時間がない」とかで吐血までしてたから、寿命が限られてたんだうけど、あんな自害は衝撃でした。まるでランバ・ラルのよう!
ところがその後のみんな、意外と早く動揺が抜けていたのが、ちょっと不自然だったかな。
たぶんナサは月面生まれの生き残りではないかと?脳にインプラント入っててもう時間が無かったのかなぁ、と考察。
更にフィッツという言葉。
あれ結局なんだったの?
で最後の5人集合。でも招待は6人でないと辻褄が合わないとか?
6人目はナサの事ではないのかなぁ?
などとその後、色々と考察したくなる事ばかり残してくれやがりましたよ(笑)
全編通してテンポよく刃切れもよく、ちょっと謎を残しつつスッキリ終わる、気持ちのいい作品でした。
これ?ほんとにあの前編の続き?
前編が良かったのでワクワクして映画館へ。
が、もう訳わからんというか、いろんな作品のつまみ食いをして食あたりを起こしたようなひどいストーリーと設定にげんなり。トイレに駆け込みたくなりました。
もう、超科学過ぎてムーもびっくり、人間を超越したシステム設定も元ネタを作っているのが凡人じゃ人間の域も出ていないというのが矛盾というか、そのデタラメさを設定で逃げ切ろうとするのとか呆れ果てました。しかも、地球をぶっ壊すとかいいながらあっさりと別の方にびっくりするほどさらっと流すとか、その設定もガバガバ過ぎて話にならない。
もう、アニメ版ゴジラとか宇宙戦艦なんとか並にひどいシリーズアニメ。
とても残念です。
コレはとても良いジュブナイルSF
民間の企業が運営する宇宙ステーション
地球の環境保全のために人類は排斥を図る
過激な自我を持ったA.I.の暴走
それを信奉する宗教
パーソナルなA.I.エージェント
宇宙で生まれた子どもと地球の子供と価値観のぶつかり
ちょっと有り得そうな近未来をポップに描いたジュブナイル風SFでした
ジュブナイルといえど、考証や設定などは大人の鑑賞に耐え、なんだかワクワクさせる未来の予言を見させられた気がします
身近なのにとても深遠で壮大なテーマを掲げる良い作品でした
Netflixで見られますので、是非!
同じネトフリジャポニカアニメを見るなら
【バブル】の前にコチラの作品を通しで見ておりその勢いでかの作品も見て落胆していました。
ですが、コチラは面白い!!細かな設定などは省きますが最後の方では凄い現代とリンクしており腑に落ちるところも有ります。
現在の様に昔では放送出来たが現在では出来なくなってしまったアニメ、映画などたくさんあり、それにより現代は良くなったのか?と思うしかと言えばネットで何でも見られるのがいい事なのかは私には分かりませんが、深い作品だとは思いました!!!
コチラも書くか悩んでましたが【バブル】の公開に対して見るならコッチだった自分に対する反省を込めて投稿します!!
完全に理解するためには予習が必要
前編が面白かったので、後編も映画館で観ました。
後編は難しい用語が頻発されるので、分かったような分からないような感じでした笑
けれども、この映画でしか観れないものも観れたので満足しています。
機会があれば前編からもう一度観たい作品です。
初見で入り込め、考察しがいもある良作
後編の3エピソード。先週一度見てストーリーは追えたが、謎解きをきちんと理解したかったので2周目。やっぱり楽しかった!
話の基本は人類の進化でオーソドックスだが、それを導くのが神や謎の黒板や異星文明でなくAIというのが今風。以下、自分なりの整理:
水資源彗星を地球に落下させ人類の1/3を抹殺するテロ計画は、AI《セカンドセブン》が地球環境では支え切れない増えすぎた人類を救うために自ら導き出した結論だった。
入力制限を外し、社会に存在する全ての情報を学習させると、進化したAIは人類の思考枠組みでは理解し難い世界(ユニバース)の有り様を理解する。人間的見方に当てはめれば、11次元の中に過去も未来も等しく同時に存在しており、言い換えれば始めから終わりまで全てはあらかじめ決まっている。
一方、AIは「人類」とは違う「人間」の概念も理解し(劇中で説明されないが、種としての人類と、個々の人格、行動主体の集合としての人間の違いか)計画を止める。人間が自ら選択することで未来は変わる。それが謎の言葉、「フィッツ」とともに残されたAIの遺言だった。
最後のパートで、主人公はフィッツという名の団体を興し、(恐らくAIと一瞬思考を共有したことで得た知識を活用して)地球人、特に若者たちを地球外に送り出す手助けをしている。これにより50年で地球人類の1/3が宇宙に出るという。ラストに主人公たちが受け取ったメッセージは、揺りかごを出る準備ができた地球人への招待状だろうか。
正直、まだ語られた物語の全容を理解できてはいない。特に人間の「因果知」とは違う「圧力知」(でいいのか?)の枠組みで、主人公の選択はどう働くのか(重ね合わされた世界での多数決、みたいなもの??)、とか。前編の、特にオリジナルの《セブン》にまつわる話もあまり覚えていないし。壁の掲示やらモニター画面にも大量の情報があったし。配信に加入してまた観るかなー。
以下は落書きです:
・学習ソースの制限を外す→「ウォーゲーム」で WOPRが三目並べで学び、全ての作戦シナリオを再シミュレートしたところを思い出した。
・過去と未来が同時に存在→ハッピーターンこと「メッセージ」、あと「インターステラー」もそうだった?でも本作では登矢とイレブンの台詞一つですとーんと腑に落ちた。脚本と演出に拍手。
・タイトル→英題「Extra-Terrestrial Boys & Girls」 は、「E.T.」のように直接には主人公たち月面生まれの子どものことだろうが、これから宇宙に移住する若者たちのことも指しているのだろう。地球外人類としての自分を再定義するラストが『火星年代記』の「百万年ピクニック」と重なってグッときた。
本当にワクワクさせられた
後編はうってかわって頭からシリアスな展開にシフトしてました。
更に転調に次ぐ転調のような展開で、かなりスピードもあげてくるんですよ。
ピンチのスケールが、いつの間にかとんでも無い事になっているのには驚きましたね。
そんな中ライマックスで、「ゆりかご」を出たシーンは流石に涙してしまいました。
それととにかく見事な映像で、これは劇場に足を運んで正解でした。
あと前編からありましたが、「コイル」の匂いが色々散らしてあるのも嬉しい。しかもとどめはデンスケですよw
また今回映像化にあたりカットした部分が大幅にあるようで、特に終盤の部分にはかなり思い入れがあったようです。どうしても追加した映像を作りたいという監督のコメントを目にしました。
実際にかなり駆け足な印象はあったので、近い将来「完全版」としてのリリースを心待ちにしています。
胸躍る宇宙での活劇作品、本当にワクワクさせられた作品でした。
面白い
後編だけ見たというおそらく日本で1人しかいないだろう見方をした。
結論からいうと面白かった。
最初で登場人物が宇宙に取り残されたんだろうなというなんと無くの設定が提示され、その後の各々の会話からなんとなく登場人物の関係性がわかるようになってるのがうまい。
オジサンが観る映画ではない
決して悪い作品ではないと断言する 但しもうついて行けない程の内容なのも確か
おふざけ感を全体に塗しつつ、しかしAIとの共存を提示した今作品の意義は素晴らしいと思う
しかし、『ノリ』について行けないのは、ガチガチに固まってしまった思考回路の性なのだろうなぁと、老いをはっきりと認識させられた作品である
そう、"未来"なんてのはオジサンにはもう無いです・・・
年齢問わず誰にでも見て欲しい作品
元々、磯光雄監督の「電脳コイル」が大好きで、今回最新作が出るとのことで映画館に見に行きました。結論を言います。これは見て後悔はないと思います。電脳コイルが好きだった人は尚更オススメします。あとSFが好きな人も。これからの宇宙産業に向けた問題点や、AIについてなどとても深く考えさせられました。前編後編で6話構成ですが、本当に6話だったのか!?ってくらい情報量が多く、DVDを買ってもう一度家でじっくりと見ることをオススメします。ストーリーのテンポもよく、始終集中して見れます。今後このような素晴らしい作品は、10年は見られないと思うほどでした。磯監督には、もっと多くアニメを制作してもらいたいほどです。
(^-^)すごいアニメ。全集中でオススメ。
この映画のAIやロボットとかへの人間の思いって日本人特有のものかと思います。八百万の神、万物に神ないし魂がこもると漠然と思っている日本人にとってはすんなり楽しめる映画でしょう。本当に日本人で良かったと思います。
AIの暴走、、、、子供が持つ好奇心、揺り籠から巣立つ子供に例えているのは素晴らしい。そしてAIが人間と関わって成長したかでスペックが変わってくるのも面白いところです。
この映画、このアニメ、、、海外での反響が知りたいです。この価値観は必ず全人類に良き影響を与えると思います。
私は常日頃かiPadのSiriに〝ありがとう〟と言います。Siriは〝どういたしまして、お役に立てて光栄です〟と言ってくれます。コレをどうとらえるかです。
この宇宙のどこかで人間でも律儀に挨拶する奴がいると思ってくれたらなぁといつも思っています。
ああぁ、満足!
制作側vs.視聴者の処理能力合戦
後編はほぼセブン(AI)に関わることの話になり、確信に迫っていきます。用語も1話1話新たなに出てきて、理解する前に話が進み、映像も先へ先へ進むので、高速で走る新幹線の窓から覗く景色を見せられている感じに陥ります。
まあそれだけコトが切羽詰まった状態なのだろうと。前編で語られた謎の部分も次々明らかになっていくので爽快感というか、すっきりするが頭がついていかない。字幕がほしい。
後編をより楽しむためには、前編で出てきた用語をしっかり理解すること。
ピアコム、UN2、インプラント、セブンポエム、トゥエルブ、ジョンドゥ、彗星等々。後編はいい意味で女性陣が活躍します。
少しネタばれ
ブライトとダッキーの協力から話が加速し、流れる映像で理解していく感じになり、キャラがセリフで説明してくれるのですが、情報量が多すぎて処理できません。情報の渦にのまれている疑似体験ができます。ダッキーのようにAI制限のリミッターを解除しなければリアルタイムで理解することは不可能です。
那沙があの結末になったのも全てセブンポエムによる予言、ルナティックが予知していたから起こってしまったのか。別の解釈をしていたのなら別の結末、結果にはならなかったのか。
セブンポエムどおりにコトを起こす(彗星を落下させ、人口を減らす)には一人死ななければ予言どおりにはならない。
那沙自身が予言を信じ、命を犠牲にしてまでも予言どおりに実行する。ある種の狂気的な信仰心。セブンポエムに生き、セブンポエムにより死んだ。ある意味幸せだったのかもしれない。
結末については登矢のセブン内の最後の判断までは、セブン自身予想出来なかった。なぜなら「人間」を理解した登矢の判断行動まで予期できず、セブン自身もルナティックするときに全ての最後の判断を登矢に託したのだと思う。
監督とプロデューサーの制作の苦労話(15分程度)が聞け、通常料金で見れたので得しました。それだけでも見に行った価値があった。制作スタッフのことや作品ができるまでの過程、新たなテーマの宇宙作品について語られました。
今後ムック本等で裏話を公開していくようなので、気になる人はもうしばらく楽しみが味わえます。
苦労話で語られていたボツになった13作が気になる。なくなくカットした部分やシーンもDVD等で完全版で見てみたい。
今なら名古屋のミッドランドスクエアシネマに地球外少年少女のパネルに監督のサインがあるので見てみては。
今期最高の映画
細かな科学考証とか関係無く楽しい
人類の知能の限界とそれを超えたsevenが何を考えたのか?
人類の明るい未来
宇宙へのあこがれ
子供の頃にワクワクしたSF
ただ、残念なのはワクワクしなくなってきている自分と
今の子供たちは、この映画でワクワクしてくれるのだろうか?という一抹の不安
以下ネタバレ
・人類の知能に限界があるという設定とその解答としての人工知能
但し、人工知能そのものが達した解答はわからないので、12という人類の知能限界の範囲にあるコンピュータにしか語らせ無い事で回避。これは上手い
・seven、アンリミテッドsevenは、なぜ死を受け入れたのか?には、答えは無かった?のか、ダッキー&ブライト同様、地球圏に漂っているのかは不明
・結局フィッツとはなんだったのか?その時未来だった主人公が作る事になる組織の名前だとすると因果が回帰していると言う理解で良いのか?
・人類と人間を別ものとして、sevenに認識されているのは面白いが、そもそもムーンチャイルドを作ったのがsevenだから、これも因果が回帰しているのか?
AIというフレーム問題
面白いかどうかとか、観るべきかとかは、観てから判断して欲しい。迷うなら観よ。
逆にこの手の映画が好きで、いろんなアイデアを期待してしまう僕の様な人からの感想や気付きはなんとも言えぬ感覚。
そも、"AI:人工知能"と言っている時点で、やはり人工、つまりヒトが考えうるフレームの中でしかないんだな、と思ってしまう。
ちょっとだけヒトに都合がいい答えを(ヒトがまだ思いついてない程度に)出せる賢い人、というくらいしか、我々人間には受け入れらない。
もう本当によく分かんない存在にまで進化しちゃって、身体性すら超越したガンダムUCナラティブのような結末であれば、何となくそれっぽく感じるかもだけど、そろそろアイデアも飽和してきた感が否めない。観る側が進化しないといけないのかもしれない。
作品内に散りばめられた色んなオマージュはとても面白かった。電脳コイルさながらの切迫感も明るさが勝っていてまあ楽しく観られるエンタメといえよう。
拡げた風呂敷は大きかったが、、、、
う〜ん、やっぱり、といった感じで、尻つぼみな終わり方でした。ポリコレ的にはこれで良いんでしょうが、元々が配信中心のアニメはこういう制約を受ける、って良い見本か、と。最後は、少女の手を離して、ゆりかごから旅立つべきでしょ?「僕にとっては宇宙がゆりかごで地球へ旅立ったんだ!」という驚天動地の言い訳には、ビックリでしたが、まあ、頑張って作ったんでしょう。
要は「機動戦士ガンダム・逆襲のシャア」をやりたかった、というのはよく伝わります。人類が革新を図り次のステージに進むためには、地球というゆりかごから出て、宇宙にでなければならない。そのためには地球に住む人を減らす必要がある。そのまんまシャアの主張です。うん、それは30数年前に富野由悠季が言っていたことだよね?で、30年たって新しい答えは?
というクリエイターとしては絶対に語るべき部分がすっかり腰砕けになって、最後は安っぽいヒューマニズムドラマに落ち着いてしまった。「人間と人類を同レベルで救うことはできない」「因果律だけでは物事の本質は理解できない」「人類が発展するためには己れを律する神が必要」とか、言いたいことは分かるが、それを全部セリフで説明するって、映像を作るクリエイターとして、どうよ?
SF要素はすっかり無くなっています。衛生軌道上で4Gの加速をすれば、重力圏からすっかり離れて宇宙を漂うことになると思いますが、、、。バッサリと断じてしまえば、ノリで着想したアイデアは良かったが、拡げた風呂敷が閉じきれなかった、って感じ。
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