「やっぱりいい作品だった」BLUE GIANT sow_miyaさんの映画レビュー(感想・評価)
やっぱりいい作品だった
原作漫画が大好きで、1巻が出た時からずっと買い続けてきたので、映画化は本当にうれしく、楽しみに劇場に向かった1年前。観た人たちからは絶賛の声が多かった中、自分の期待が高過ぎたのか、結果は少し残念だったなぁという印象が残っていた。
なので、配信が始まっても、2回目の鑑賞をためらっていたのだが、うれしい誤算で、1回目の時よりもとても心に響いてきた。
音楽をモチーフにした漫画原作の映像化は、読者それぞれが脳内で至高の音を再生しているため、それを納得させるのは中々難しい。そんな中、ピアノの上原ひろみをはじめ、サックスの馬場智章、初心者の玉田の上達をも表現したドラムの石若駿と、音の説得力は本当に申し分なかったし、期待以上にカッコよかった。
脚本も、原作10巻分が過不足なく、2時間に見事にまとめられているところもすごい。(ホントは文化祭のエピソードとかも大好きなのだが、これはこれで納得)
これも、原作者のnumber8さんが脚本を手がけた良さだと思う。
特に、映画のラストが原作と異なるが、これは事故に遭った(遭わせてしまった)雪祈への、原作者number8さんの贖罪なのではないかと思うと、それも泣ける。
1回目の劇場鑑賞でのマイナス評価は、大の発する音に対する過剰なアニメ演出だったのだが、恐る恐る配信で観た2回目の鑑賞は、正直さほど気にならなかった。画面が小さかったからかも知れない。
ただ、これは原作漫画がそうなので仕方ないのだが、出てくる観客が、口に手を当てて泣きがちなところは気になる。漫画は、過剰だと思ったら、そこを注視しない自由も保証されているが、アニメは、その演出から逃れる術がない。だから、こちらが込み上げてきても、先に画面の向こうで泣かれてしまうと(しかもバリエーション乏しく)、ちょっと冷めてしまうところはある。
そうした、ちょっとしたマイナスはあったが、やっぱりいい作品だったことが確認できた。3回目以降も安心して観られることがうれしい。
sow_miyaさま
4日前の『夜明けのすべて』から突然コメントしたりと、お世話になっています、ありがとうございます。
『侍タイムスリッパー』も『夜明けのすべて』も良いレビューだなぁと思ったら、三桁の共感数にも驚いています。
山田裕貴さんのエピソード、もう一つあります。
BLUE NOTEがSo Blueになった1日限りの上映は、大河ドラマの撮影で諦めていたところ、悪天候で撮影が中止になって参加できることになったという、山田裕貴さんらしい良い話でした。
sow_miyaさま
『侍タイ』のレビューを追記していたら、途中から『BLUE GIANT』の話になっていました。
懐かしくなってのぞいてみたら、このレビューに出会えました。
sow_miwaさん、コメントありがとうございます♪平さんのレビュー、評判が良いようで何よりです。本人に伝えておきます笑笑
number8氏が雪祈に思い入れているのは原作の展開からして間違いないでしょうね。ただ、あくまでも個人的な感想ですが、number8が原作にクレジットされるようになってからの『BLUE GAIANT』はあんまり面白いと思えないんです…。雪祈との再会も冷めた目で見てしまいました😅