「ジャズ界の大谷翔平」BLUE GIANT シンクンさんの映画レビュー(感想・評価)
ジャズ界の大谷翔平
主人公の宮本大は野球に例えるなら 大谷翔平級の才能なのでしょう。
野球漫画ならその凄さを表現するのは割りと容易くて、165キロのファストボールを投げさせればいい。
でも音楽映画でそれをするとなるとハードルが一気に高くなるのは「BECK」でのクライマックスシーンが無音になったのを見ても周知の通りです。
そのハードルを一気に飛び越した上原ひろみの楽曲と、馬場智昭の演奏がこの映画最大の白眉なのではないでしょうか。
「19歳の大谷翔平」という演じやすいのか演じにくいのかよくわからないテーマを、パワフルかつアーシーなテナーの音色で、アラフィフ親父の涙腺を崩壊させた名演は、金では買えない体験だったと思います。
劇中に登場する日本一のジャズバー「SO BLUE」のミュージックチャージが一万円とのこと。
それを鑑みれば、レイトショーの1500円の料金で、鳥肌が立ちまくり、息をするのを忘れるほどのライブ体験はコスパ良すぎ。
蛇足ですが高校球児だった私の息子が、練習試合で花巻東三年時の大谷翔平から三球三振を食らったのはいい思い出です。
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