「演奏シーンは最高 ただストーリーの演出が…」BLUE GIANT ズーリーさんの映画レビュー(感想・評価)
演奏シーンは最高 ただストーリーの演出が…
良かった点と悪い点がそれぞれあります。
良かった点は、演奏シーンに尽きます。
上原さんの作る楽曲、映画館にもよりますが生音に近い音の迫力、そして時に抽象画にまで達するような映像表現には目を見張るものがありました。音を視覚化してるとでもいいますでしょうか。
演奏シーンを見るだけでもお金を払う価値があります。
悪かった点は、ストーリーの演出です。
・テンポが早すぎる
2時間で1年近くの歳月を描くため、かなりテンポが早いです。時間短縮のためか、会話に間がなく、セリフは機械的で余韻がありません。名言たちもサラッと流されます。そのため登場人物に感情移入できず、行動が突拍子なく感じる瞬間が多かったです。
・CGが稚拙
CGの表情や服装などがツルツルしていて安っぽく見えます。演奏パートのCGも演奏再現とほど遠く、全て手描きで表現してくれれば…と感じました。大のズボンはダメージジーンズだったんでしょうか…?
・絵の使い回しが多い
経費削減のためか、一度出た絵が数回使い回されくどいなと感じました。最後の演奏で、アキコさん達の泣き顔が何度も出てくるので白けてしまった。これは雪祈の「過去の模倣から脱却する」というテーマを考えると、作品の自己批判にも繋がるのではと感じました。
原作ファンですが、思うところを書き連ねてみました。良い点、悪い点それぞれありますが基本的には動く大たちが見られて感動しました。演奏パートは圧巻でしたので、続編を期待しています。制作に携わられた皆様、ありがとうございました!
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