ラーゲリより愛を込めてのレビュー・感想・評価
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「希望」を持って生き続ける。
舞台は1945年、第二次世界大戦終戦後。終戦したにも関わらず日本兵はソ連軍に捕虜されラーゲリ(収容所)へと送り込まれ、奴隷的強制労働を科される。そんな状況の中でただひたすらに生きて大切な人に出会おうと「希望」を持って生き続ける人達のノンフィクションストーリーである。
今回の作品を観賞してただひたすらに「希望」を持って生き続ける大切さ、記憶の大切さなどを感じた。光が見えない闇の中でも自分を励ましいつか見えるほんの僅かな光に「希望」を持つ。作品から感じ取れるメッセージ性を重視するポイントであるが「シベリア抑留」の歴史的背景をしっかり学んでおくことでこの作品の真のメッセージ性が分かると思う。
生きろ!それでも生きろ!山本!
2022 No.1涙活映画認定📽
2022年最もあたしの涙腺にインパクトを与えた映画📽予告の段階からこれは泣くやつだよね?ってのはわかっていたけど、泣かせるポイントが正に予想の斜め上を行ってた。「あ〜そっちか〜」的な。
大概、原作のある作品ってタイトル変えると失敗するパターンが多い気がするんだけど、コレに関しては映画版のタイトルを変更してくれたことに完全に感謝の念しかない。原作そのままだったらネタバレもいいとこwww
戦争って多かれ少なかれ人の精神を壊すものなんだろうけど、そんな中でも理性ある人間らしさを忘れない山本さんの人としての魅力と、理不尽な捕虜生活の中で本能的な人間らしさ剝き出しになっている周りの人達の対比が見事でした。
ラスト20分は涙腺崩壊ゾーン。覚悟して観るように。
反動の日本兵は、シベリアの土となれ
不戦の誓い、新たに
太平洋戦争の敗戦を契機として、旧日本軍は解体され、新たな戦後の体制が築かれた。戦力の不保持を明記した日本国憲法もその一つである。憲法9条があっても敵国からの攻撃は防げないという主張もあるようだが、国家権力が自ら戦争を他国にふっかけることを制限する必要性はある。これこそ、先の大戦からの教訓である。防衛力強化を進める動きもあるようだが、専守防衛の原則に照らし、判断してもらいたい。
上記のごとく、講釈を垂れてみたが、今作では、旧ソ連のシベリアに抑留された旧日本軍兵士の過酷な生活が描かれた。加えて、兵士という職業の過酷さを思い知らされた。兵士が敵国民を殺す場面があったが、殺される方はもちろん、殺す方(兵士)もまた堪え難い精神的な苦痛を強いられることがよくわかった。戦争があらゆる人間を狂わせてしまうということについて、現代の権力者は自覚的であってほしい。また、前線に立つのは若者である。権力者は戦争が若者を捨て駒のごとく酷使する行いであるということにも思いを致してほしい。
むごたらしい戦争は決して起こしてはならない。人間の幸福追求を制限するからだ。一度始めた戦争は、なかなかやめることができない。戦争が終わっても理不尽な状況に置かれた兵士が多数存在していたことが十分それを主張する根拠となりうる。凡人が戦争の最中に希望を感じることは難しく、絶望を味わうことの方がずっと多いはずだ。
しかし、主人公・山本は、シベリアに抑留されてもなお、自ら希望を捨てることなく、また、日本に残した家族らの幸福を願い続けた。なかなか真似できるものではない。彼が希望を持ち続けたからこそ、救われた人々もいる。山本の周囲で共に暮らす兵士たちにも注目しながら鑑賞してほしい。
学校の先生お勧め映画
今もすぐそこで行われてる事
人を思いやる気持ちは人を支えて人を変える
戦争とは人間を捨てること
ならず者国家がウクライナに攻めてからもうすぐ1年が経とうとしている今、日本も台湾有事などが取り上げられるようになった今こそ、見るべき映画です。
いつ隣国から自衛隊基地を潰しに来るかわからないからのもありますが、1人の日本人として知っておく事実もたくさんありました。
この映画で私自身が受け取ったメッセージとしては
①戦争とは人間を捨てること
ニュースだけを見ていると、領土の奪い合いにしか見えない戦争だが、そこに関わっている一人一人は「人間」であることを忘れてはいけない。誰かの子どもであり、親であり、家族がいること。先人たちの「戦争は絶対に起こしてはいけない」という思いは人が死ぬことの残酷さだけではなく、人が「人間」らしさを捨てなければいけない苛虐的な残忍さこそが戦争をしてはいけない本当の意味ではないのか、考えさせられました。
②言葉とは思いを伝えるためにある
この作品とみるとなぜ言葉が存在するのか分かるような気がする。もちろんコミュニケーションだと謳う人も多い。それでも人に思いを伝えること、生きていた証を残すことも言葉の役割ではないか実感する。生きるとはどういうことなのかそれぞれ映画を見て考えて欲しい。
③「当たり前」は当たり前ではない
私たちは毎日「家」という帰る場所があり、美味しいご飯、兵器が飛び交うことのない綺麗な空があるのは本当に幸せなことなんだと再確認できた。いつ「日常」が壊れるか分からない。だからこそ周りの人たち、家族、そして環境に感謝しようと思える素晴らしい作品だった。人間生きているだけで偉いという言葉はわりかし間違ってはいないと思う。生きているだけで家族に安堵を与えることは常に誰かのために生きているに等しいのはないか。だからこそ1人1人の命の尊さを忘れてはいけない。
クリスマスイブの報道特集にウクライナの子どもたちがサンタさんにお願いするドキュメンタリーがあったが、日本の子どもたちのようにゲームや本ではなく、「世界平和」と書いている子どもがほとんどでした。戦争という人間の汚い部分を純粋な時期に見てはいけないはずなのに苦しんでいる子どもがたくさんいました。日本もいつ戦争に巻き込まれるか分かりません。だからこそ多くの人たちに見て欲しい、そんな作品でした。
どこにぶつけたら
事実に遥かに届かぬ凡作
映画鑑賞後に原作を読んで、評価が変わりました。
最初星1個だったけど。
山本幡男という人の存在、その人格と精神と行動の一端を、この映画を見たことで知ることができるということが何より重要かもと思ったからです。
実際、あの手紙の場面、演じている俳優の皆さんは真剣そのものだったし、当然作り手も、それを少しでも良い形で届けようと全力を傾けていたはず。
そして、それには確かに胸を打たれたので。
それは手紙の文章そのものの力だって最初のレビューには書いて、それはそうかもしれないけど、この映画のその場面を見て感じるものがあったからこそ、原作を手に取ったわけなので。
以下がそのレビューで、まあめちゃくちゃけなしてて、確かに今でもそんなにいい映画とは思えないんだけど、、山本幡男という人をここまでメジャーな作品にして世に出してくれた作り手の人たちを、尊敬を持って讃えざるを得ないと、原作を読み終えた今は感じています。
しかしそれにしても、アムール句会の話は、ちゃんと入れて欲しかったなあ!!
+++++
現代の普通のドラマを撮ることを生業にした人が、シベリア抑留の収容所についていろいろ調べた上で、極めて表面的に再現し、物語は想像力で補って、形にしたという感じ。
しかしその想像力が、全く足りてないという印象で・・・。
作り手の教養が、主人公であるその人に遠く及ばないのだと思う。
たがらそもそもこのスタッフで、ちゃんとリアリティのある映画にするのは無理だっだんだろう。
実物を引用していると思われる手紙の文章だけが、突出して素晴らしくて、その場面だけ突然に胸に迫ってくる。
その場面というか、文章が、かな。
それ以外はなんというか、、下手な学生劇団の芝居を見てる気がした。
思いつきで作ったような薄っぺらい場面で満たされたシナリオと、全くリアルさを感じない、安っぽくて軽いセリフを並べた脚本。
こんなので感動しちゃうってのは、ちょっとどうなんだろう?
客席でもところどころですすり泣きが聞こえて、マジかよ!って思った。
あまり映画見てない人たちなのかな。
もっとちゃんとした映画見た方がいいんじゃないだろうか。
まあ感動するのは勝手だけど。
なんかこの題材が、こんな映画にしかならないのが残念だ。
二宮和也や北川景子は魅力ある演者だと思うし、その他のちょい役の脇役にも何人か素晴らしい人がいて、、しかしこの映画は彼らのしっかりした存在感に見合う作品では全くなかったと思う。
全てが安っぽい映画でした…
シベリア抑留が背景の作品でしたので、知識としても良い映画かと期待して観に行ったのですが、そういった時代背景に関してはあまり掘り下げられず、安っぽい「希望」という言葉を叫んでいるだけの映画でした…。
いかんせん、主人公がなぜそこまで慕われているのかの描写がイマイチなのと、絶望した仲間達が「え…?たったそれだけで立ち直るんすか…?」という都合の良い脚本に必要ない描写。中学生が考えたようなセリフ回し。セットだとバレバレな演出。とりあえず泣いて叫んでる演技…。
売れそうな話題だから、映画にしましょ!って感じの映画で、シベリア抑留での出来事を真剣に掘り下げた作品とはとても思えませんでした。
今も戦後だということ
泣きました。特にダモイからのシーンは号泣でした。
どの役者さんも素晴らしい演技で、それぞれの役の感情がなだれ込んできてずっと心が痛かった。
安田さんがある番組でおっしゃっていた「今も戦後なんだ」という言葉。はじめそれを聞いたときはなるほどなぁという思いしか抱かなかったけど、この映画を観た後、その言葉が強烈に蘇ってきて、深く胸に突き刺さりました。終戦してから現在、戦争を経験している人は少なくなってきていて、実際の戦争の話を直接聞くことは難しくなってきています。小学生の時に戦争の悲惨さは学習するけど大人になってからはこういった戦争をテーマにしたものを自分から選択してみていかないとどんどん記憶から薄れていってしまう。今から10年後、数十年後、実際に戦争を経験した人たちがいなくなってしまった時、誰が戦争の悲惨さを伝えるのか。それは残された私たちです。私は実際に戦争を経験してるわけではないから、こうした映画やドラマ、小説などの媒体からしか戦争とはどういったものなのかということを想像でしか知り得ません。でも、絶対に戦争を起こしてはいけないことを知っています。その思いを、願いをずっと持ち続け、薄れさせてはいけないとこの映画をみて強く考えさせられました。
多くの人に見てほしい
たくさんの人にみてもらいたい
映画をみて、ウクライナ進攻のことが遠いことではないように感じた。三回みたが不思議と感情移入する人が毎回違っているのは、一人一人丁寧に描かれてるからと思う。最後の犬の場面が実話とは驚いた。役者さんはみんなスゴい演技です。考えさせられる映画でした。
プーチンは嫌いになってもロシアは嫌いにならないでください
2023年映画館鑑賞4作品目
1月10日(火)イオンシネマ石巻
ACチケット1000円
原作未読
原作は『男たちの大和』の辺見じゅん
監督は『64』前編後編『最低。』『菊とギロチン』『楽園』『糸』『悪党』『明日の食卓』『護られなかった者たちへ』『とんび』の瀬々敬之
脚本は『奈緒子』『ゴールデンスランバー』『藁の楯』『永遠の0』『白ゆき姫殺人事件』『予告犯』『空飛ぶタイヤ』『太陽は動かない』の林民夫
シベリア抑留された男たちの話
主人公は病死で帰国できなかった
一度は帰れそうだったが主人公含む一部は戦犯扱いにされ別の強制収容所で日ソ国交回復まで11年も帰国ができなかった
ラーゲ?下痢?ラーゲリ?
ロシア語で強制収容所のことらしいが元々はキャンプを意味するそうだ
収容所とかシベリアの方がピンとくるのだがラーゲリだけではなんのことだかさっぱりわからない
ソ連の地名かと勘違いした
役者さんたちの熱演が光った
北川景子がこんなに上手だとは知らなかった
夫の死を知らされ子供たちの前では気丈に振る舞うも縁側を飛び出し地面に怒りと悲しみを叩きつけるシーン好き
主人公の遺書を四人で分けてそれを丸暗記して代筆した遺書を主人公の妻に渡す一連のシーンが好き
特に松坂桃李が凄い
「誘い笑い」というものがお笑いのなかではあるのだが「誘い泣き」ってものが芝居の世界ではあるのだろうか
松坂桃李は誘い泣きの天才だ
演技が上手いというよりそれを生み出す端正な顔立ちにちょっと陰鬱な表情や声質や喋り方など天性のものが恵まれている
国内や海外の演技力が高いとされる役者でも松坂桃李の真似はできまい
舞鶴のシーンで『岩壁の母』の歌詞を思い出し目が潤んだが松坂桃李のあのシーンで自分でも驚くほど涙出る出る
それなのに生理的に顔が嫌いな歯茎の夫かと思うと腹が立つ
「クロ!一緒に日本に帰ろう」というあのシーンで『ビルマの竪琴』を思い出した
オマージュだろうか
動物に虐待してないとエンドロールで言い張るが香ばしい動物愛護団体はあれを観て受け入れるかどうか疑問だ
感動した人には悪いが2022年のシーンは蛇足だと感じた
ロシア語が堪能な文系のインテリ・旧日本兵の山本幡男に二宮和也
夫の帰国を待つ幡男の妻で学校教師の山本モジミに北川景子
幡男を大きな病院に転院させるためハンストを始める元日本兵・松田研三に松坂桃李
足が不自由で字が書けず漁師なのに連行されなぜか旧日本兵と行動を共にする新谷健雄に中島健人
山本幡男の息子・山本顕一の壮年期に寺尾聰
山本幡男の息子・山本顕一と青年期に奥智哉
終戦後も軍曹という自分の階級に拘り続ける相沢光男に桐谷健太
幡男の同郷の先輩で幡男にロシア文学を教えた慶応の元四番・原幸彦に安田顕
シベリア抑留された旧日本軍兵士・鈴木信二に奥野瑛太
シベリア抑留された旧日本軍兵士・高橋良太に金井勇太
シベリア抑留された旧日本軍兵士に水澤紳吾
赤化した旧日本兵・竹下勝に中島歩
山本顕一の孫娘で2022年に結婚する由美に田辺桃子
シベリア抑留された元日本兵・西野浩に佐久本宝
シベリア抑留された元日本兵・後藤実に山時聡真
モミジの友人・坂口に渡辺真起子
シベリア抑留された旧日本兵の幹部クラス・佐々木に三浦誠己
ハルピンでビジネスをしている幡男の知人で民間人の片山に山中崇
研三の母・松田静子に朝加真由美
シベリア抑留された元日本兵たちを迎えにきた玉田船長に酒向芳
幡男の母・山本マサトに市毛良枝
歴史を繰り返し続ける国
日本は、完膚無きまでに戦争に負けてしまったからこそ今の世の中があり二度と戦争をしないと誓ったことでここまで来れたのだと思います
彼の国は今も繰り返し非道なことを続けているのだな
収容所の生活も映画のシーンよりももっともっと酷かったのでしょうね
その中で、希望を持ち続けていつ終わるかわからない生活を続けていくことの強さ
挫ければ直ぐに死が目の前にある、そんな毎日を今の私達はきっと耐えることはできないでょう
どこまでも諦めず、自分を失わずにいることの難しさ
何の映画か忘れましたがこんなセリフがありました
「強さとは、どんなに辛い時でも、優しくできる人、
それが強さなのだよ」
極寒の血の重労働、そんな中で倒れた人に手を差し伸べられるだろうか
とても自信がありません、すでに限界を超えている状況なのだから
私はずっと卑怯者のままなのかも
学ぶ事の多い作品でした、今の日本はとても平和なのだと改めて実感します。
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