ラーゲリより愛を込めてのレビュー・感想・評価
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てっきり戦時中の話かと思っていたが、終戦後11年間もソ連に捕らえら...
てっきり戦時中の話かと思っていたが、終戦後11年間もソ連に捕らえられていた捕虜がいたとは知らなかった。
気丈に振舞っていた北川景子の号泣シーン、山本の遺書が4回にわたって遺族の元に届けられるシーンは泣けた。
2度目の鑑賞。一生胸に残り感じた想いを大切にしたい映画
“戦争の後遺症”というにはあまりにも理不尽で無情な出来事だと感じずにはいられない。
特に冒頭約30分間は体感以上に長く重い時間に感じます。
今回この映画を鑑賞するのは2回目になりますが、このリアルな残酷さがあるからこそ後の過酷な収容所生活での僅かな希望やラストシーンの感動、この映画のメッセージが胸の奥に届くのだと思います。
二宮さんの演技は言わずもがなですが、今まで仲間を励まし続けた山本幡生が訪れる死を目の当たりにし放った叫びの声、表情、強い目全てに絶望感が溢れた演技は圧巻の一言です。
主要キャストの方々だけではなく出演されている皆さんの演技がとにかくもう素晴らしいです。
ラストはやはり“泣く”ではなく“泣き続ける”の表現が適切。
私自身、初鑑賞の際は苦手な描写も多く「見続けられるかな?」と多少不安にかられたりしましたが、それでも昨今の時代ここまでストレートに戦争における悲惨さを伝える映画はとても意味があると感じます。
今の世の中、世界情勢における重要なメッセージを受け取りました。
きっと何度観ても胸打たれ、勝手に涙が溢れる映画だと思います。
だから生きて、生きてて欲しい。
瀬々さんらしくない凡庸故残念
2022年劇場鑑賞100本目 良作 62点
個人的に世間の評価高過ぎな作品
2022年劇場鑑賞103本で今作が記念すべき100本目で、生涯で100本超えたことが無かったし、瀬々さんの作品は好きなのでそんな中での鑑賞だったのですが、期待外れでしたね〜
瀬々さんの他の作品のレビューにも書いていますが、瀬々さんって作品ごとの熱量や作家性の入れ具合の差が激しくて、世間での評価が高いのはどちらかというと熱量低く作家性も高くない、世間に媚びた売名(?)目的で受けた作品で、個人的に好きなのはちゃんと瀬々さんを感じる作品で、楽園とか明日の食卓です
多分瀬々さんが有名監督に仲間入りした作品の64より前は社会風刺×ピンクの作品が多くて、有名になる前にピンク映画を撮っている方は多いですが社会風刺は瀬々さんの個性で、楽園や明日の食卓はそれを感じるけど、今作やとんび、糸はそこの強みがあまりない(護られや友罪、64は個人的に微妙)
まあ今作も歴史を描いているのでどちらかというと得意なジャンルだと思うけど、発揮しきれていなくてそのままお利口に作ってしまったというか、味付けがなくて瀬々さんである必要が感じられない
物語の展開はまあ当たり障りない現実的なドラマで、語り手の松坂桃李は演技力や風貌含め適任で、個人的にはもっと松坂桃李の映画にしたほうが瀬々さんの映画になった気がします
消化不良の脚本
日本映画の父・牧野省三が唱えた映画の三要素である、スジ(脚本)、ヌケ(映像表現技術)、ドウサ(役者の演技)の内の、スジとヌケが不十分な出来栄えで、残念ながら、大宅壮一ノンフィクション大賞を受賞した辺見じゅん氏の原作の持つ、崇高で荘厳な極限の同胞愛人間愛を表現できていないと思います。
主人公の山本幡男がなぜ収容所の捕虜皆から敬慕され、尊敬されるのか、互いの感情が一体化し同調していくプロセスの表現が不十分です。山本は、ただ奔放に思いついたこと、己の感じたことを、思慮分別なく子供のように言いまくるばかりのようにしか見えません。残念ながら捕虜の皆の眼差しや表情を見ても、彼ら全員が望んでいることを慮って代弁しているようには感じられず、そのために独房に拘束されるのも自業自得にしか思えません。
これは決して主人公を演じる二宮和也の演技不足ではなく、そもそものシナリオに問題があるように思います。収容所の過酷さ、そして捕虜の苦しみ、悲しみ、悩みを切実に具体的に描ききれていないせいでしょう。極寒の地で自由を奪われて心身ともに悲惨な絶望状態に置かれ、無気力にならざるを得ない酷い環境であることを映し出してこそ、皆を庇い皆の願いを代弁する山本の言動の崇高さ気高さが観客にアピールします。
しかしスクリーンでの収容所の空気は、何だか明るく希望的なように感じられました。
本作のモチーフが、山本の遺書を記憶して口述で遺族に送り届けるという、代償のない、ただ献身的な行動の動機がこの点に収束するだけに、このシナリオの欠陥は致命的です。
ストーリーが進行する視点の置き方にも問題があります。
収容所シーンになって以降は、てっきり松坂桃李演じる、傍観者と共鳴者の狭間で揺れ続ける松田一等兵の視線で映像が進行していると思っていましたが、どうも半ば過ぎてからは松田自身がストーリーから外れていき、安田顕演じる屈折し苦悩する元上官の目線に移ったようでいて、でもそうでもないようで、ともかくカメラの視座の所在がブレ続け、従い敢えて言えば“観客目線”の、誠に中途半端な映像になってしまった感がします。
ヌケ(映像表現技術)では、北川景子演じる山本の妻が典型ですが、殆どの登場人物に10数年のただひたすら耐える長く苦しい歳月が積み重なった加齢が全く見えません。容貌に老いが、動作に衰えが全く出ていませんので、物語に鬱屈した重圧感が出て来ず、スクリーンからは悲愴感や閉塞感が湧いてきません。
山本を、人間愛の権化とし聖人君子のように描くシナリオもあり得たと思いますが、それにしては、本作には徹底した悪人がいません。アクの強い、いかにも憎たらしい悪役がいてこそ正義が際立ち、観客に感動をもたらします。日本人の中で権威を笠に着た傲慢な言動を取るシーンはありますが、終始主人公と対峙するということにはならず、インパクトは弱いものです。
“悪人”を担うはずの監視者のロシア人は、理不尽な暴力的残虐性が異常に強調されますが、理屈や対話が全く通じない、いわば獣と同様に映されていて、憎悪の対象になりようがない描かれ方です。
ただ後半の見せ場である遺書を伝える4人の行為には素朴に感動します。見返りの全くない、ひたすら犠牲的献身的な行動には純粋に心を打たれます。
但し、役者自身が慟哭していては、観客は泣けません。役者の側は悲しみを押し殺して耐え忍んでこそ、観客の涙腺を刺激することになるのだと思います。
ラーゲリだけに、ただのゲリです。一つも面白くない。
役者さんが凄い
希望と道義は大切
希望と道義は大切だなと思いました。
子どもたちへ、出世しなくて良いから道義を守れと。
妻への労いの言葉も良かったなー。
北川景子が子どもたちにはあくまでも強い母親で、土にひれ伏して泣くシーン以降は涙が止まらず。
犬のクロが船目指すシーンはヴァイオレットエヴァーガーデンのラストシーンではないですか。
どちらも涙溢れるシーンです。
遺書をソ連兵に取り上げられても分割して記憶して届けるのはまさに道義ですよね。
文字の書けなかった漁師が遺書を書き写したのですよ。
説明セリフがないのもほんとに素晴らしかった。
100点満点あげたい映画でしたが、惜しむらくはエンドロール。
もう、エンドロールクレメンタインでいいじゃない。
なんであんな曲流すかな。余韻に浸れやしない。
曾孫のコロナ禍での結婚式は良かったなあ。
妻があの時帰国しなければ命のバトンは繋がれなかったわけだから。
いい映画でした。
骨折🩼のため久々の劇場。2本立て、1本目。 ソ連、ムカつく。勝敗の...
家族に伝えたい!! 頭の中の記憶をデータにして。
ごめんなさい。
映画ってすごく良いものですね
こんな悲しい物語二度と見たくない
やっと観れた。
タオルハンカチとティッシュは必須です。
第2次世界大戦後のシベリア抑留がテーマというだけで、暗くて観るのがつらそうと敬遠していました。
でも、この映画は映画館で観るべきで、終映も間近かもと思い、とうとう観に出かけました。
この映画のテーマは、「どんなにつらい状況でも、自分に恥ずかしくなく、希望を持って生きること」でした。
二宮和也さん演じる山本さんの希望は、シベリアから日本に帰還し、妻と4人の子どもたちと再び暮らすこと。
山本さんは、例えひどいめに遭うことになっても、仲間を励まし、自分らしく生きることを選択します。
ロシアでの過酷な生活で荒れていく仲間たちを照らす、温かい灯りのような人でした。
私自身も、周りの方々も、泣いている方続出でした。
どうぞ、大きな画面で、存分に涙活して下さい。
観終わった後も、温かい気持ちが続く映画です。
ああ、でも、ソ連からロシアに国名が変わっていても、約1世紀たっていても、ロシアって成長しない国だなとため息は出ました…。
日本の映画はここまで落ちたか!
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