劇場公開日 2022年12月9日

ラーゲリより愛を込めてのレビュー・感想・評価

全426件中、41~60件目を表示

3.5歴史を知るために

2024年8月4日
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鑑賞方法:VOD

終戦記念日が近く、気になっていたので拝見。終戦後10年間…。壮絶な歴史を知らせてくれた作品。
演者、二宮さんと桐谷さん、人物表現がうまい、グッとくる。収容所生活が主で、帰国を待つ側の場面は少ない、けれど、北川さんの表現がやや過剰な印象で残る。
歴史として、日本人が捕虜になった側のストーリーで心を引っ張られるが、日本も同じように戦争をしかけてきた歴史がある、戦争は本当に悲惨だ。
「戦争という混乱の渦に巻き込まれながらも、希望をもって、生き抜いた人の本当の話。」これ、とんでもない事実。映画にして伝えるのは、とてもとても難しいことだったと思うし、難しいことだと思う。

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えい

3.5侵略の悲劇

2024年8月3日
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鑑賞方法:VOD

世界で今もこのような事が起きていると思うと残念でならない

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トシ

3.5まあまあ

2024年7月11日
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鑑賞方法:VOD

まあまあの映画でした☆

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hide1095

4.0人間を捨てさせる戦争と人間らしさを捨てない者との戦い。

2024年6月11日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

泣ける

悲しい

幸せ

原作(実話)の素晴らしさを損なう事なく映画化した、制作スタッフと演者の皆様に感謝感謝です。
映画化されなければ、この真実の物語を知る事は無かったでしょう。
人間の生きる価値は、亡くなった後に活かされるモノかもしれませんね。
卑怯な自分に誠実な自分が勝てる為の勇気を
一寸だけですが、いただきました。

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映爺

2.0全く心に響かなかった

2024年6月10日
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なんか芝居がかって臭いんですよ、二宮君の演技は。だから嘘くさくて現実感がないのです。監督の演出も良くないのもありますが。オープニングすぐに家族の離れ離れになるシーンも学芸会みたいでした。

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Luke

4.0観る価値あり

2024年6月2日
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鑑賞方法:VOD

戦争が終わったのにも関わらず、シベリアで10年以上もナチス・ドイツの強制収容所のような所から出る事もできずに6万人近くの日本人が命を奪われたこの史実を知るきっかけとして、大変価値ある映画でした。

途中目を背けたくなるような残虐なシーンもあったけれど、
日本人も敵国も、一度戦争になれば組織に巻き込まれて個々の善悪なんて通用しなくなるなくなる、残虐にもならざるを得ず、また同様に残虐な目にあう、秩序なんてない、心を捨てないと生きていられないような悲惨さを思い感じる事ができました。

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AAA

3.0シベリア抑留を知らない世代にはささる

2024年4月29日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

この映画のモデルになった山本氏の功績は本当に素晴らしいが、映画自体は商業的要素を感じてしまい、イマイチ。

ただ、シベリア抑留を知らない若い世代に、戦争の悲惨さをしらしめるための間口になっているのならそこは評価できる。
戦争によってこんなに理不尽で目を覆うような現実があったこと、
よーく覚えておいてほしいと思う。

個人的には桐谷健太の演技が良かった。

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みゅう

4.0好みの作品ではないが、見るべき必要があった

2024年4月22日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

泣ける

悲しい

録画してあったのを鑑賞。途中悲惨なシーンは見ていられなくて、早送りもしたけれど、何とか最後まで見終えました。泣きました。何回も泣きました。
今こうして平和に暮らしていることのありがたみを切実に感じます。

二宮くんの熱演が光る。もう元アイドルとか忘れる。
二宮くんの演技は今まで好みじゃなかったけど、この作品を見て変わった。彼の生き様が投影されてるようにも思う。
そして松坂桃李、安田顕らを脇役にすると作品の格がさらに上がる。

北川景子、美貌にばかり目が行くが、何回泣かされたか。

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ハマー

0.5私は変わっちまったんか

2024年3月31日
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鑑賞方法:VOD

全く響かなかった。
題名からしてきっと現地で亡くなったのかな?と思いながら観てたのでそれも影響されたのかもしれない。
他の方々のコメントを見る限りあまのじゃくなのはきっと私の方だと感じさせられる。
当時の状況はそれはそれは現代では理解し難い過酷なものだったと容易に想像できるものですが、それが微塵にも響かなかった。ただただ薄かった印象。

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ぽじのふ

3.5☆☆☆★★★(最早、ヤスケンは名優の域に達してしまったのか?ヤスケ...

2024年3月15日
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☆☆☆★★★(最早、ヤスケンは名優の域に達してしまったのか?ヤスケンの演技に★を爆上げで)

素直に感動出来る内容には有ったと思う。
原作読了済み。少しだけの感想で。

事実を基にした原作。
例え事実であろうとも、映画化に於いてある程度の《嘘》は有っても許される…とは思っている。
この話ではクロのその後で有ったり、原作だと描写されていない部分で有ったり、、、
「関係者の証言に基づいて居ます!」と言われたなら「あ?ごめんなさい」…と言うしか有りませんけど💦

でも、最後に寺尾聰を登場させる為か?無理矢理に作り上げたと思える、冒頭と最後の結婚式の場面には、個人的には少し違和感を感じてしまった。
夫婦別れ別れになるハルビンの空襲場面は、観ていて「コントじゃねえか!」…とすら。

レイ・ブラッドベリの『華氏451』はフランソワ・トリュフォーで映画化された。
全ての本が禁書となり、それならば本そのものを暗記してしまおうとする話。
原作を読みながら、どうしても『華氏451』を意識してしまうところでした。
収容所では《スパイ行為》とされてしまうかもしれない、短歌や和歌等の句会。
遺書を書いて貰うに辺り、元々有った俳句や和歌や短歌を暗記してしまおうとする事実。

流石に俳句や和歌等を詠むだけでは映画として成立しない…と思ったのか、(事実に基づいているのか?)野球や階級の差や、(原作には描かれてはいない)日本で帰国を待つ家族達と言った話で構成されていた。そうなると、最早原作の映画化と言えるのか?ってところでは有りましたが。
まあしかし、最後に訪れる怒涛の〝 記憶 していた遺書 〟の存在はスンナリと感涙ものでした。
その中心の存在にヤスケンが居たのは間違いないのですが。

2022年 12月25日 TOHOシネマズ錦糸町楽天地/スクリーン12

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松井の天井直撃ホームラン

3.5またレビュー消されてるし…(4度目の再投稿)←ほぼ嫌がらせ? ジャナイ!

2024年3月5日
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鑑賞方法:映画館、VOD

泣ける

悲しい

映画の感想以外のことを連ねまくっていたのがダメだったんでしょうね。
なので、今回こそは!と思い、その方針とか意向に沿ったレビューを書きますね。
下書き残すのって大事。今回も大幅添削で再投稿です。←ほぼ嫌がらせ? ジャナイ!
真面目に語ると、アカウント生命的に命がけで書いた文章が日の目を見ないのって、ジャーナリズム的にどうなん?と思うので。ジャーナリズムが聞いて呆れるわ!って話なんですが。
『さかなのこ』でも「ジャーナリズムが暴力に屈するような世界はよくない」って、のん演ずるミー坊が言ってたし。別に.com様が暴力って言ってるっわけジャナイ!
軒を借りて母屋に喧嘩売るスタイルはもう止めました。
言いたいことは山ほどあるんですが、毎度毎度のしょーもない“まくら”はこのあたりで済ませておきますね。

【お話の感想①序】
この作品ね、てっきりニノちゃんが生きて祖国に還れるお話だとばかり思っていたの。
そこで固く結ばれる家族愛の美談を期待してたの。再会の喜びがカタルシスとなるハッピーエンドの余韻に浸れる作品だと思い込んでたの。
なのに何だよ!これは!
実話ベースだから今さら言ってもしょうがないんですが。
鑑賞中に何度も何度も「ニノちゃん!あきらめないで!ダモイの日は必ず来るから!」なんて、無責任な応援してたの。
二宮和也も松坂桃李も大好きなんですよ。俳優としてだよ!←これ書かないと勘違いされてしまうかもしれない女装なので
ニノちゃんの、はにかんだ時の笑顔が大好きなんだよ!
感情を抑えた静かな演技からの、それを発露させる変化の松坂さんもよかったよ!
『変態仮面』の時とは打って変わったシリアスな役どころの“ヌーディスト安田”の好演も光ってたよ!さすがに脱ぐシーンはなかったのですね。安田さん、消化不良?
ただね、北川景子は悲惨な戦後を生きる女性としては、あまりにも華やかすぎるお顔立ちと思っちゃったの。
もう少し幸薄そうな風貌の女優さんの方がよかったと思えて。
“幸薄そう”なんて書いたから、どなたとは例を挙げにくいんですが。
懐っこいクロかわえぇ₍ᐢ⑅•ᴗ•⑅ᐢ₎♡ ワンちゃん大好きだ!
ロシアも大好きだ!(忖度していただけますよね)
テゥアランだとかシャラポアだとかザキトワとかのロシア美女も、みんな大好きだ!

【ここもお話の感想②破】
必ず還れる日が来るからと信じていたこそ、数々の凄惨な苦しみの描写にも耐えながら観ていたんですよ。
なのにっ!あんまりだよ!ロシア!もう許すから!大好きだ!(忖度していただけますよね)
チャイコフスキーもストラヴィンスキーもミャスコフスキーも猫大好きフリスキーも大好きだ!
メニショフもタルコフスキーもコンチャロフスキーもモンプチも大好きだ!

【ここもお話の感想③Q】
この作品も私の例に漏れず、原作は未読なのですね。調べてみたところ原作のタイトルは『ラーゲリから来た遺書』だったのですね。
奥さんの元に届いたのが“手紙”ではなく、何通にも渡って“断片的に記憶された言葉”だったところに大いに泣かされました。各々の俳優さんの垂泣の名演技と相まって、本当に泣けたです。
結末を知ってからのアマプラでの再鑑賞時は特に。
だから!こんな悲しいお話を生んだロシアがやっぱり大好きだ!(忖度していただけますよね)

【〆。でもこれも感想やないか:||】
大好きだ!を連呼するために、ロシアについて調べていたら、ほんの少しですがロシアに造詣を持ってしまいました。
こういうのって、関心やら興味を抱く元になるので、とても良いことだと思います。
ロシアが大好きだ!←行ったことないけど
誰が何と言おうとも私はロシアが大好きだー!(忖度していただけますよね)

ちゃんと映画の感想まとめていますよね。もう非の打ちどころがない完璧なレビューですよね。(๑• ̀д•́ )✧+°ドヤァ!
もう!いいじゃないですか!!(号泣)
もうこのへんでゆるしてくださいおなしゃす。

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野球十兵衛、

4.0終戦後の悲劇

2024年3月4日
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鑑賞方法:VOD

戦時中の話はよくあるけど、戦後から10年以上経っても苦しむ人々の話。そのためだけに苦痛を耐えて生きてきたのに、失ってしまった人々。それでも生きてきたのは、大切な人の大切な人に伝えるべきことを伝えるため。またその担当の文も、その人の人生を写すような内容でよくできた話。ラストは題名の意味が沁みすぎて涙。それにしても二宮の衰弱っぷりはすごい。北川景子の号泣シーンも良かった。今までいいと思ったことないけど、どうする家康の茶々といい、頭角を表してきていますね。

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いつこ

4.5人に対する責任とは

2024年2月27日
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鑑賞方法:VOD

泣ける

悲しい

知的

去年、舞鶴の博物館に行きました。
それを見た後だったのでとても気になっていた作品でした。
実際の捕虜の環境は映画よりも劣悪だったように思えました。あれほどの凄惨な描画を映画で描くのは難しかったのではないかと思います。
だからといって、この映画で描かれる『生きる意味』は本当に力強く、自分の心に刻み込まれました。
最近、しんどい事も多く、人生をここらへんで終わったとしても悔いは無いかなぁ・・・と思う事も多くなっていました。ですが、自分の生きる意味をきちんと考え、家族や大切にしたい人たちとの時間をもっと大事にして生きていきたいと思います。

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なかのねこ

2.5絶対と希望

2024年2月19日
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鑑賞方法:DVD/BD

最後の方が希望的。

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karasu

3.5こんなん、泣いてしまうやろ〜

2024年2月12日
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鑑賞方法:VOD

泣ける

原作がノンフィクションで主演が二宮和也、戦争の話の時点ですでに面白いけど期待を裏切らない作品。
こんなん、泣いてしまうやろ〜が正直な感想です。
内容はそんなに難しくなく、誰が見ても楽しめる(泣ける)と思います。

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裕里ちゃん

3.0ダモイ

2024年2月12日
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まっすぐ生きる

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いぶき

3.0役者さんの演技が素晴らしい

2024年2月2日
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鑑賞方法:VOD

最初の空爆のシーンを見て(有機ELで観たからか?)大丈夫か?と思ったけど、抑留されてからは役者さん達の演技に集中出来て映画としてとても面白かった。

正直、収容所の生活はもっととてつもなく厳しかったであろうと想像出来るけど、
山本というキャラクターを通して生きる事の意味、
尊さを教えてもらった気もします。

ラーゲリのそしてそれからも続く男たちの熱い絆に
胸が震えました。

辛い時に自分の辛さばかりを考えるのではなく、
その辛さの中に一筋の希望を見つける。
或いは希望を自らの力で見出す。
そういう強い力に満ちた映画でした。

死んだように生きるより死んでも尚記憶の中で生きる。
僕もそんな生き方がしたい。

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奥嶋ひろまさ

4.0人間らしく生きるということ

2024年2月2日
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鑑賞方法:VOD

泣ける

悲しい

ソ連との国交が回復するまでシベリア抑留されていた。
戦争など無ければ。それによってどれだけ悲惨なことが起こったか。
人間愛。希望。
涙なしでは見れない。
良い作品だと思う。

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とた

2.5シベリア抑留の過酷さを希薄化させたのどかな収容所生活のせいで感動も稀薄化

2024年1月30日
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鑑賞方法:VOD

1 シベリア抑留とは
第二次世界大戦後の日本兵のシベリア抑留(一部はモンゴル抑留)については多数の手記、体験記が出版されており、小生も石原吉郎『望郷と海』、胡桃沢耕史『黒パン俘虜記』を読んでいる。ただ、この映画の原作は知らなかった。

この抑留はナチスのアウシュビッツ収容所等でのユダヤ人迫害と並び称せられることもあるが、ナチスの場合はホロコーストが目的だったのに対し、シベリア抑留はスターリンの行った思想弾圧・国土開発目的の強制労働に連なるものという相違がある。
だからシベリアでは日本兵、ドイツ兵捕虜のほか、ソ連邦内のロシア人も多数強制労働させられており、それは後日、ソルジェニーツイン『イワン・デニーソヴィチの一日』『収容所群島』として実態が明らかになる。

2 移送や抑留の実態と過酷な生存競争
ホロコーストではなかったと言っても、シベリア抑留も悲惨を極めるものだった。以下、石原の著作からその処遇を紹介しておく。

まずシベリア移送では椅子も何もない貨車にすし詰めに押し込まれる。車両には水桶が置かれており、次はいつ飲めるかわからないという不安にかられた兵士たちは我先に飲みまくった。
すぐに尿意、便意を催した兵士たちは、今度は排便桶に群がるが、小さな桶はあっという間に溢れ、流れ出した糞尿にまみれながら兵士たちはパンを齧った。ここで人間の尊厳とやらは、ほとんどの人から消し飛んでしまう。

収容所に着くと、極寒と貧しい食料の下での強制労働が開始され、これに耐えられない人間はバタバタと死んでいく。石原によると人間の第一次淘汰だという。その淘汰が何次か続き、労働に耐えられる人間だけが残った段階で数が落ち着いていく。

乏しい食料は元日本軍の上官たちが上前をはね、さらに乏しくなった食料を2人のコンビで均等に分割して食べる。この分割は命がけであり、相手が誤魔化さないか血眼で監視しながら食事する。作業用具の良し悪しも作業効率の大きな決定要因だから、作業開始の際は良い用具の奪い合いである。
また、作業現場との往復では、凍結した雪に足を滑らせて列からわずかでもはみ出ると、ソ連兵が面白半分に射殺するから、誰も皆列の内側に並びたがり、ここでも競争がある。

朝起きると、隣で寝ていた仲間が冷たくなっている世界では、すべてが死に直結する真剣な問題で、仲間同士で生存競争を繰り広げるのである。そこでの仲間の信頼とは何か。収容された者は根源的な人間不信と自己嫌悪に投げ込まれざるを得ない。
厳寒に閉ざされた自然の中で膨大な人間の犠牲と相互不信の上に成り立った世界、たとえ生命は取り留めて生還できたとしても、精神の大きな部分を欠落させられる世界、それが強制収容所なのだ。

3 映画で描かれたのどかな収容所
シベリア抑留とは2に記載したように過酷極まりない場所である。ところが映画化された作品を観るに、確かに人がバタバタ死んでいくようなのだが、厳寒の中で木材を伐採したり、岩石を掘削したりさせられる強制労働の困難さがいささかも伝わってこない。非人間的な処遇もろくに伝わってこない。

胡桃沢の著作では慢性化した飢餓状態の結果、便所代わりの土の穴に入って、糞尿に浸かりながら底に落ちた馬の死体の骨を折り取って、骨髄液を啜る凄まじいシーンが描かれているが、そんなものはカケラもなく、人間同士の生存競争も面白がって日本兵を射殺する看守もいない。

その代わり、何となくのどかな収容所生活が繰り広げられ、語学力と教養に恵まれた主人公は文盲の仲間に字を教えたり、野球の試合を開催したり、率先してソ連兵に抗議したりという間延びした美談が続くのである。
自然も労働も人間関係も過酷さとは縁遠く、まるで『大脱走』とか『ショーシャンクの空に』ではないか。これがシベリア抑留の実態をどこまで表現しているのだろう? いや、そもそもこれはシベリア抑留の映画なのだろうか??
だから最後に収容所の仲間たちが、主人公の遺書を手分けして暗記して、故国の家族に伝えようという連帯感が理解できない。遺書の切迫感も理解できないのだ。

石原の前掲書には、夥しい死の中で他者の死を引き受けるかのように、進んで苦しい仕事や役割を担う勇気ある人間が描かれており、本作の主人公に酷似している。しかし、同著では人間不信の洗礼を受けたペシミストと規定しているのに対し、この映画では正反対に最後まで希望を失わないオプティミストとされている。小生には石原の描いた像の方が納得できる気がする。

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徒然草枕

2.0がっくり

2024年1月28日
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レビューがめっちゃ良いから期待して見たけど、全然泣けなかったし、展開も予想できるありきたりのものばかりでいまいちでした、、泣

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ひ
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