「結婚式で始まり、結婚式で終わる」ラーゲリより愛を込めて kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
結婚式で始まり、結婚式で終わる
「戦争って酷いもんだな」という山本旗男の言葉が象徴するように、反戦色の強い作品だった。未だロシアの蛮行は終わることを知らず、現代の状況をも重ねて見た人も多いことだろう。ソ連時代だからと言って今と変わることなく、大国主義と共産主義の名を借りたスターリンのファシズムだったと思う。
山本旗男が託した未来が今。平和憲法で戦争をしないと記されているのに、敵基地攻撃云々の議論がされ、大増税を考えている政府与党。色々考えさせられます。周囲の人の中にも、北朝鮮をミサイル攻撃すればいいと過激な意見を述べる者も・・・
社会派作品中心の瀬々監督。ただ、社会派要素よりも戦争や捕虜生活の悲劇による号泣要素の方が強かったかな~と感じました。えぇ、しっかり涙腺波状攻撃にやられちゃいましたよ。しかも劇場の観客は俺一人。周りを気にすることなく号泣、嗚咽、鼻水状態。観る前は茶化そうと思ってたんですよ・・・ラーゲだったらやらしいな・・・とか。
二宮和也の演技はもちろん良かったのですが、最もやられたのは北川景子の演技。庭に突っ伏す姿に泣けないはずがない。そして、脇を固める助演男優たち。松坂桃李や桐谷健太はもちろん、安田顕の変わり方が最高。そしてもちろん、犬のクロの演技力。
ロシア語が出来るだけで有利になるかと思えば、スパイ容疑だとか・・・50万人以上もシベリア抑留されているので様々な話があるのだろうけど、日本人として、平和を愛する者として忘れてはならない史実ですね。ちなみに俺は記憶力が弱いので、遺書を暗記することはできないと思います。調べてみると、93年にテレビドラマとして放映された際には山本旗男役が寺尾聰だったという。「Oh My Darling Clementine」も歌われたのだろうか?
kossyさん、共感ありがとうございます。
記憶力が弱い・・・・とのことですが、
一度ご覧になっただけの映画のレビューをこれだけ書かれているのですから、皆さんがお書きになっているこのレビューだって、「遺書の暗記と伝達」の1つですよ。
広告代理店が出来る前の広告って何だったかご存知ですか?蕎麦屋の出前担当者だったんですよ。彼らは色んな所に出没しますでしょう?「また、蕎麦、頼むからさ、次の配達先でウチの会社のこと話してきてよ」といった具合に( ^)o(^ )。
私も北川景子さんには驚きました。
共感ありがとうございます。
犬のクロが氷海を泳ぐシーンは実話のようです。
インターネット検索したら新聞社の当時の公開記事が載っていました。
結婚式で始まり、結婚式で終わる。
結婚式は人との絆の象徴的イベントですから、
人との絆の大切さを描いた本作らしい、
オープニング、エンディングでした。
では、また共感作で。
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