劇場公開日 2022年9月30日

「期待通り、面白かった。」四畳半タイムマシンブルース CBさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0期待通り、面白かった。

2022年11月13日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

原作のひとつ「四畳半神話体系」は読んでから、観た。なぜなら森見さん(登美彦)は、好きな作家の一人だから。彼が描く、無目的でくだらない、しかし愛すべき学生生活は、毎作、俺の心中に郷愁を呼び起こす。読んだら皆、京都の大学に行ってみたくなるに違いない。俺は京都の大学に行ったことはないが、心からそう感じる。
この作では、私と悪友の小津、理知的な田辺さんの三人が、パラレルワールドのように、様々なシチュエーションの中で、呆れるほど無為な日々を、繰り返し手を変えつつ過ごし、いずれの場合も出会いに遭遇する。"" と作中で記される夢を描いて学生生活に臨み、それとかけ離れた現実に悶々とし、でも悪くないよなあ、と感じるという学生時代ならではの不思議な感覚が、見事に文章に書き表されている。既に通り過ぎた者たちには「そうそう」と懐かしさを掻き立て、これから臨む者たちには「(希望は大きいだろうけど)こんなもんなんだよ。でもそれは、そんな悪いことじゃなくて大切なことなのさ」と語りかける。そんなところが、俺が森見さんを好きな理由。

そして本作。「夜は短し歩けよ乙女」に続く、森見さん原作、サイエンスSARU(湯浅監督(政明))によるアニメという組合せ。観ない訳にはいかないですよね。原作コラボしている、劇団ヨーロッパ企画の人気舞台「サマータイムマシン・ブルース」は知らないけれど。

結果。
うん、期待通り面白かった。サマータイムマシン・ブルースで語られるタイムループの矛盾なき展開、すばらしいね。リモコンを探すという、くだらなさが最高。

CB
近大さんのコメント
2023年9月24日

妙にクセになる『夜は短し歩けよ乙女』と作風もキャラデザインもまんまですからね(^^)

近大
momokichiさんのコメント
2023年3月6日

> 彼が描く、無目的でくだらない、しかし愛すべき学生生活は、毎作、俺の心中に郷愁を呼び起こす。

呼び起こされた一人です。ずいぶん前に通り過ぎたけどもう一度体験したい、いや体験できないと誰が決めた!といま画策してます。。

momokichi
kossyさんのコメント
2022年11月17日

CBさん、いつもコメントありがとうございます。
劇場版とTV版はほぼ一緒なのですが、リモコンの旅についてはTV版の方が詳しいです。
俺も京都の大学に行きたかったのですが、結局すべて落ちてしまいました(汗)

kossy