配信開始日 2021年12月16日

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「あのころの夢」雨に叫べば R41さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0あのころの夢

2024年6月18日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

様々な困難を乗り越えながら映画を撮るミュージカル風の作品。
その視点は、幼い頃の林花子の非現実的な生活が「夢」の如きだったことと、今監督としてデビューするという「夢」そのものを経験していることであり、それはもしかしたら、自分の人生そのものをまるで「夢」でも見ているかのようだと言いたかったのかもしれない。
業界的にその1988年ごろが映画に対する概念が交錯していたのだろう。
映画とは何か?
当時、その原点が問われていたのかもしれない。
レーティングか表現か?
お金を出す奴の言うことが絶対なのか?
どんな業界にでもある話であり、当然紆余曲折もあっただろうが、最近の邦画は素晴らしい。
それは作り手の思いを視聴者が理解しようとしていることに現れている。解釈にバイアスがかかるのは当然だ。それを見越しながら作っている。言いたいことが少し隠されているから考える。ヒントは必ず作品の中にあるし、なければならない。
個人的には、評価は「作品」であるべきだと思う。指揮者という監督は不可欠だが、誰の指揮だから面白いのではない。作品から直接感じたことが「純粋な感性」というカタルシスであったり余韻だったりする。
曲が変われば指揮も変わる。その変化した指揮が見せる作品の何が心に響くのか? それは個人の持っているバイアスによって異なる。それでいい。
わからなくてもいい。それは今はそれなだけなのだ。
さて、
エロス作品と美人監督のデビュー作 幼い頃見ていた母と見知らぬ男とのSEXと激しい雨
それを作品と考える思考 夢 憧れ 男が使う「女」という言葉 妥協、妥協、妥協の連続
この作品にはストーリー性はまるで感じられない。
映画を撮る情熱そのものが本気で描かれている。
そこにある既存的ものの破壊。思い込みの破壊。破壊して成長する自分。
「本気」と「情熱」
悪くはなかった。

R41