「欧州の幽玄」LAMB ラム N.riverさんの映画レビュー(感想・評価)
欧州の幽玄
命は生まれいずるというけど、
次々、無限に生まれてくるのではなくて、
もしかすると本当は限られた数の命を、
アチラ側とこちら側で取り合っているだけなのかもしれない。
ふと思った。
マリアたちはその境界のすぐそばに住んでいたせいで、
きっとあっけなく失い、そして奇跡のように得、唐突にまた失った。
だからか、あの世とこの世の境、
日本で言うところの「幽玄」をほうふつとさせるアイスランドの景色が
この世の果てのようで強烈な印象を放つ。
この物語の主役は人でも、アダでもなく、
そんな自然の、あの土地が持つ「幽玄」にも似た雰囲気そのものではなかろうかと感じている。
代用の仕様なく、あの場所でしか撮れない作品。
有るようでなかなかないだろう。
予備知識なしで鑑賞し、今も感想を書いているが、
とにかく一番衝撃的だったのは本編が終わった瞬間で間違いない。
思わず「えー!」と、声が出そうになった。
いやー、映画ってなんでもありだ。
脱帽。
でもって、どこが15Rだったのかも謎。
トップが映っていたからかな。
グロシーンがあるのかと、めちゃくちゃ構えていたの、ソンした。
ミッドサマーが陽なら、こちらはミッドサマー陰版とも思ってみたり。
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