消えない罪のレビュー・感想・評価
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四面楚歌の孤独な闘い
四面楚歌の孤独な闘い
ルースがずっと孤独でかわいそう。味方が居なくて心が痛い。そんな彼女に協力してくれる人が徐々に増えていくのに感動。絶望してる主人公を応援したくなる映画。
元殺人犯というだけで、目の色変えて冷たく接するのは酷い。特に印象的だったのは、「ブレイクに振られる」「ジョンが電話を無視する」2つのシーン。
職場の同僚ブレイクがルースの過去を聞いて「君とは付き合えない」と言われるシーンは、一番グサッと効てもらい泣きしそうになった。ようやく心を開いた初めての男性だったのに、過去を聞いてサヨナラは相当ショックなはず。その後、ブレイクがルースに謝って仲直りできたから良かったけど。
弁護士のジョンは最初はめっちゃ良い人だと思った。正体の知らないルースに親身に接してくれて好感度アップ。が、途中でやはりルースの正体を知ると、ルースからの電話をガン無視。これはショックだったなぁ。ジョンなら過去を気にせず話してくれると思ってたから。良い人の本性を見るのは映画だろうと辛い。
もし妹のケイティが殺ったことにしていたら?
仮に5歳の妹(ケイティ)が保安官を撃ったことにしていたら(事実そのまま)どうなってたんだろう。ルースの罪は軽くなるかもしれないけど、ケイティが一生罪に苦しむことになっちゃうか。そんな事ルースが許すはずない。けれど、もし自分だったら人生を犠牲にしてまで兄弟をかばえないわ。あのまま妹が殺ったことにして自分は罪から逃れたい。
ケイティが最後のピアノ演奏会で記憶を取り戻してから、ルースと無言で抱き合うシーンはじーんときた。台詞は無いのに今作1の感動シーン。ルースがケイティをかばったからこそ生まれた名シーンだ。
長い道のり
サンドラブロック熱演やった。切ない。
妹を守るためとはいえ、あそこまで人生を犠牲にできるものなのか。妹と最後に抱き合うシーンはグッときた。ルースに好意を抱いていたあの男の人も悪い人ではないんやろうけど、お互い犯罪者やと難しいよね。確かに。
パッションが足りない
最近の映画の傾向だろうか、ラストがさり気なくあっさり終わる物足りなさ。
20年間、誰にも言えずに抱え込んでいた辛い気持ちが弁護士の奥さんに伝わった時のルースの表情が欲しかった。
昔の映画なら、ここでルースがこみ上げる感情を抑えきれずに涙して、それに誘われた観客がもらい泣きしただろうに、涙の一滴も出なかった。
どんでん返しの瞬間に自己犠牲もヒロインも作品も薄っぺらくなる
殺人罪で20年も服役した中年女性が仮出所後に社会の厳しい目に晒されつつ、いかに新たな人生を発見していくかを描いた作品かと思ったが、全然違ったので驚くとともに、その違い方がいかにもネトフリらしく、結果的に浅薄な映画となってしまって残念な気がする。
出だしからしばらくは、刑務所暮らしの中で人間的な温かみや思慮深さを喪失したヒロインのきつい生活が描かれる。大工の技術はあるのに、前科者なので全然雇ってもらえない。やむなく魚加工工場で働き始め、そこで優しい男性とめぐり会って付き合うものの、前科者だとわかるとやはりアウト。他方、彼女に殺された保安官遺族の兄弟が彼女を付け狙う…こういう現実のザラザラした感触は嫌いじゃない。
ところが、このヒロインの年の離れた妹への執着が尋常ではなく、話は彼女の再生というより、妹との再会が出来るかどうかに流れていくと、やや鼻白んでしまう。そりゃあ、会いたいのはわかるけどね。妹はもう優しい養父母の下で幸せに暮らしているんだし、別々に暮らすしかないじゃないか、と思って見ていると、かなり強引に妹と会う算段をするし、いざ養父母と面談すると乱暴な態度で自分の要求を主張するばかりなので、ちょっと同情できないなあと感じざるを得ない。
その後、被害者遺族による勘違い誘拐を挟んで、最後に実は殺人を犯したのはヒロインではなく妹だったというどんでん返しになる。仮にそうだとしても、自分が罪を引き受けたのなら、真相は死ぬまで話すなよ…でも彼女は話してしまうので、その瞬間から自己犠牲が薄っぺらいものとなり、ヒロインが軽薄な人間となり、作品そのものも白々しくなるのである。
サンドラ・ブロックとヴィオラ・デイヴィスの共演
好きな2人が共演してくれた。
それだけでテンション上がる。。
ラスト予想外で泣きそうになりました。
お姉さんの深い愛…。
と、妹からの沈黙の抱擁。
よかった…
結末は分かった。
結末は分かった。
もっと冷静になれば良いだけの話。
先ずは20年も育ててくれた義理の親に感謝すべきだし、20年も経って『そうならないから』と切れるのは、実に問題がある。 また、
20年前に被害にあった被害者が復習なんかするわけがない。
内容が誇張されすぎて、アドレナリンを意図的に出させようとした映画。少なくとも、被害者の事を考えると、やり過ぎ。
まぁ、日本人はこう言う『お涙頂戴ストーリー』好きだからね。僕も一瞬ウルッと来たが、冷静に考えれば、火○サスペン○劇場で似た話が沢山あったと記憶する。残念ながら、初期の火曜サスペン○劇場を僕は見まくっている。
兄弟にどんな感情を持つかで評価が別れそうだ
結局全部妹が悪いんじゃないかw
Netflixオリジナルのお家芸とも言える、敢えての後味の悪さなのかもしれないが。
邦題やThe Unforgivableとあるように、やはりルース自身の犯した罪であった方が、出所後彼女が受ける世間の厳しさはアリなのか?ナシなのか?一度罪を犯したら死ぬまで許されないのだろうか?では遺族の感情はどうなる?など考えさせられる作品となっただろう。
ルースは殺人の罪を被って、恐らく地獄のようだった刑期を終え、服役後まで世間の冷たさに揉まれて、なぜそれでも「妹は無事か?」とまで思えるのだろうか。
一人っ子の僕は「全部妹が悪いじゃないか…」としか思えなかった。兄弟と仲の良い人は共感できるのかもしれない。
妹の養父の実子?この子も養子なのかは定かでないが、あまりに良い子過ぎるので巻き込まれて可哀想だ…これで養父は更にルースへの憎悪を募らせたのでは。実子またはもう一人の娘がルースのせいで殺されかけた…と思うだろう。一生真犯人が妹だと知らないのだろうし。
遺族側の兄弟、復讐を誓う兄に最初は当然だよな、と共感していたがただのクズだった。弟の嫁はもっと最低でもはやコント。
弟は結局ルースを殺せず、父親を殺された上に無関係の少女を誘拐監禁した犯人になってしまい、善人が一番損をする結果に…。
遺族には復讐の権利があると思うが、魚工場のおばさんは論外。あんた何の関係もないだろ…w罪状を言いふらした髭のあんちゃんも、何被害者面してるw
弁護士の夫婦も、ただそこに越してきただけで全然関係ないというのにお人好しが過ぎる。あと弁護士の妻、ルースは妹が真犯人とは言っていないのに、何故たったあれだけのやりとりで視聴者にしか見えていない回想を読み取ったwこれは制作上の致命的なミスでは。
僕はサンドラブロックの大ファンで、だからこそ観賞したが、当作品では役に応じてオーラを消せていないと感じた。
みすぼらしい服装をしても、首から上と一致していないコラ感。サンドラは大好きだが、一度フランシスマクドーマンドのように、本当に女優に見えないくらい底辺として生きる一般人女性を演じきってほしい。
名作「スリービルボード」のように、考えさせられる後味の悪さにも出来たテーマであるだけに勿体ない。
サンドラは相変わらず美しかったので☆3
妹達
20年服役しても罪は消えない。
父親を亡くした息子達の恨みも消えない。
すごい執念だな、とも思うが、父親を失ってから彼らもまた苦労したのだろう。
厳しい現実。
無表情のサンドラ。終始血の気のない唇。
しばらく暗い、笑いのないシーンが続く。
罪を犯した人間は笑ってはいけないのか。
恋愛もいけないのか。
少しだけ掴みかけた幸せ(のようなもの)も、手のひらからこぼれてしまう。
ようやく実現した育ての親との面会。
ようやく動き出したのはこの辺りから。
妹ナイス!
姉思いの本当に良い妹。
この子がいなかったらこの話はなかったかも。
主役は2人の「妹」だな。
最後までハラハラしたが、終わってみたら少しホッとして泣けた。
邦題はいまいち。
会えばわかる…
ようやく会えた。。年の離れた姉妹だったので、もしかしたら実の娘なのではと勘ぐったが、妹が警官を撃ってしまい、その罪を被っていたとは。妹の義理の妹が救出され、すぐにその場で妹と対面を果たしたわけだが、妹から抱き寄ってきた。何も話さずともわかるということなのだろうか。報われてよかった。しかし、この映画のように想像以上に罪は消えないものなのだろう。関係者全員が近くに住んでいるのはちょっと出来すぎだが、ヴィンセント・ドノフリオ、ヴィオラ・デイヴィスなど脇役も良かった。
サンドラブロックの演技が光る
服役を終えた彼女の再生を世間は許さない。
警官殺しという罪を清算するにはあまりにも重すぎるようだ。
特に被害者家族は彼女が人生を続けることに怒りを覚え自分の家族と同じように破壊しようと試みる。序盤・中盤は、彼女の罪とその代償に焦点があてられていたが、終盤になるにつれその罪が彼女だけでは贖えないことが分かる。最後に真実が明らかになるとサンドラブロックの演技に拍手を送りたくなった。
妹が当時5歳で、サンドラブロックが20年以上服役したという設定なら、現在の妹は25歳以上?なんとなく腑に落ちないが字幕なので正確なところは分からない。
暗い物語で終わらず、ちゃんと再生の手が差し伸べられたところはさすがハリウッドの手腕。
というわけで星5をつけました。
【救済】
アメリカ社会に潜む問題を背景にした重厚な物語だと思う。
このエンディングを観た人は、どのように感じるのだろうか。
「パワー・オブ・ザ・ドッグ」のレビューで、「パワー・オブ・ザ ・ドッグ」が賞レースの中心にいるみたいに書いたが、この作品も、賞レースで注目されるんじゃないかと思う。
それに、サンドラ・ブロックの演技は、すごみを感じさせる。
(以下ネタバレ)
冒頭で書いたことを補足すると、基本的なアメリカの問題は、銃社会であるということだ。
だから、子供が銃を撃ってしまうといった偶発的な事故は起こるのだ。
そして、亡くなったのは保安官だ。
保安官は、警察と同様、司法に携わるが、実は選挙で選ばれる警察とは異なる存在だ。
保安官は、開拓時代から続くアメリカの司法システムの一つで、保安官になる人は、地域で尊敬を集める名士的な人物なのだ。
この部分を知らないと、この映画が単なるミステリーで、アメリカ社会の抱える問題をじっくり考えさせるような仕立てになっていると思わない人も多いかもしれない。
保安官を殺害した(と思われる)ルースへの風当たり。
残された保安官家族の気持ち。
また、この姉妹が置かれていたネグレクトの問題や、前科者が生きづらい状況は、世界的にどこでも同じだろう。
この作品は、こうしたそれぞれの問題に深く踏み込まないものの、観る側が想起しやすいように、これらを散りばめ、事実が明らかになるにつれて、ルースや、周りの人々の心の揺らぎを印象的に表現した秀作だと思う。
エンディング、ルースにキャサリンが近づき、抱擁する場面。
一言も交わすことはない。
ここからは作品を観た人の想像に委ねられている。
ルースは救済されたのだと思う。
これは、救済の物語だ。
まもなくNetflixで配信になると思うので、多くの人に観て欲しいと思う。
おいらのサンドラを泣かす奴は unforgivable ❗
サンドラ・ブロックファンでございます。NETFLIXで12月に公開される映画ですが、本日映画館で観賞できました。
本題は The unforgivable. unforgivable は、許されない、容赦することができないという意味の形容詞です。邦題は「消えない罪」
サンドラさすがです。
刑務所から出てくる場面から始まる設定はオーシャンズ8と同じですが、全然違います。こういった設定でのマジのサンドラも大好きだし、コメディアンヌのサンドラも大好きです。
魚の下おろし工場で一緒になるブランク(ジョン・バーンサル)といい感じにななります。サンドラをトラックの助手席にのせて送ってあげる場面。エンジンをかけたときに、スピーカーから爆音のロックが流れます。魚の加工工場で働きながら、オヤジバンドのドラムをやっているブランク。残念ながらバンド演奏場面はありません。この曲好きって?と聞かれて、サンドラはドラムは好きよと答える。その時だけサンドラの笑顔が輝きます。魚加工場は刑務官が紹介してくれた職場ですが、大工の腕前に自信があるリース。たまたま電動ノコギリの音が聞こえてきた建物に入って行きます。そこはホームレスの簡易住居を作っているNPO法人でした。素人仕事を見抜いたサンドラは一時間余りで自分の実力を示して、副業にありつきます。そこでは寝泊まりできるし、屋上でバーンサルと植物を育てるシーンなどがとてもよい。送ってあげた夜に恋の炎で寝付かれないブランクはドーナツと新しい防寒コートを買って届けます。しかし、報復を予期して、常に警戒しているルースはでかいレンチを手にして、迎え撃ちにしようとします。緊張するシーンです。
ファミレスでのデートで、ブランクがパンケーキを注文するのですが、ルース(サンドラ)は警官殺しで懲役20年で、仮釈放中だとコクってしまい、店を飛び出してしまう。その後、職場で膝蹴りの得意なおばさんにボコられ、携帯電話は魚臭い水の中に。蓋を開け電池を取り出して拭くのですが、壊れたままに。私も経験があります。海釣りに行った次の日ぐらいに携帯が壊れます。乾かしても、なかなか復帰しません。塩水はダメです。殴りかかってきたのは、たぶん殉職した警官が身内にいるおばさん。ブランクが誰かに話してしまった。ブランクも刑務所から一年半前に出てきた身だと、後で謝るのですが、もう遅い。リースはせっかく作ったハウスの壁に当たり散らして壊してしまいます。この悲しいシーンはサンドラのアクションが炸裂するシーンです。ジョン・バーンサルも好きなのですが、これは許せない! unforgivable でした。自分も同じ立場なのに思慮が無さすぎ。それだけに、私はブランクが unforgivable でした。おいらのサンドラを泣かす奴は unforgivable です。
リースの妹役はどこかで見たな~と思ったら、オーストラリアはタスマニアでの黒歴史の映画【ナイチンゲール】の主演のアシュリン・フランチオージでした。そのほかの脇の俳優さんたちも皆よかったです。とくに、ロブ・モーガン、ヴィンセント・ドノフリオ、 ヴィオラ・デイヴィス。音楽はハンス・ジマー。完璧です。
パンケーキ🥞をみると、どうしようもなくなってしまうルース。いいお姉さんでした。泣けました。
ストロベリーホイップクリームパンケーキを食べる子役の子がキャサリンにそっくりな子なのにも感心しました。
右頬から鼻の傷もリアルでした。
いい意味で期待を裏切る良作
海外の批評が良くなかったため期待していなかったが、想像よりずっと良かった。
イギリスのミニドラマ版を観ていたのでストーリーは分かっていたが、それでもドキドキしたし新鮮にみられた。上手くまとめていたと思う。しかしほぼドラマと同じストーリーってのはびっくり。ハリウッドの御涙頂戴にはなってなかった。(まぁドラマ版のご都合主義な展開もそのままだったが。)
化粧っけなしのサンドラ・ブロックの賞狙い演技かな?と思いながらもすぐに惹きこまれた。彼女は大泣きしたり恫喝したりする派手な演技よりも今回の主人公のように、ブレイクに罪を打ち明けて店から出るシーンで涙を一瞬で堪えて感情に蓋をする演技や、ケイティが記憶を無くしていることを悟り、決意と共にパンケーキを食べるケイティを眺める切ない笑顔の演技が抜群だと思う。
胸を締め付けられた。
フラッシュバックが多様されていて気が散る、登場人物が多い割に各自を描き切れていないという面もあるが自分には許容範囲内(ロブ・モーガン演ずるヴィンセントとヴィオラ・デイヴィス演ずるリズがもうちょっと深みある役だとなーとは。)
主人公の身勝手さが思わぬ事件を起こしてしまう点は後味は悪いが、それでもラストには涙。ドラマ版よりかなりあっさりめの終わり方も逆に良かった。
妹の妹に誰もが救われた気がします
乱暴な言い方ですが、20年前のあの殺人は事件ではなく、事故です。
姉が守りたかった生活、そのために自らの本気度を鼓舞するために用意した銃。
5歳の妹は状況を理解することはできなくても、ただならぬ雰囲気に突き動かされてとった行動…それが真実のすべてだと思います。
もし、あの時、姉がもう少し法的責任の社会通念(5歳の幼児に殺意など認められないはず)に思いが至ったのならば、そのまま警察に事実を伝えれば良かったのに、と客観的には思うけれど、あの時の姉にとって、あれは妹に傷を残さないための唯一の選択肢だったのだと思います。
20年前の事件を担当した弁護士(映画にはまったく出てきません…日本だったら国選弁護士ということになるのだと思いますが)がもしひとかどの優しさと真実への探究心があったなら、こんなことにはなっていなかったのに。
妹の妹(義理の妹のほうです)の姉へのリスペクトと思いやりと優しさがこの映画のすべてを浄化してくれました。
氷の世界
荒涼、殺伐、といった雰囲気の映画を見たくて見たら、その通りだった。様々な人間関係の描写は素っ気ないけど、よくわかる。役者の演技はみんな素晴らしい。ただし、肝心の「姉妹」の関係が親子と勘違いしそうになる。緊迫する場面は、フラッシュバックが必ずはいったり、スリラーっぽくなる傾向があるので、少し興ざめする。
結局、荒涼、殺伐とした世界で主人公が生きていく世界には、本当の悪人は一人も登場しない。よくよく見れば、みんな、いい人しかいない世界が描かれるが、それでも最後の場面は感動する。自らの存在価値の確認を求める彷徨の物語。
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