ニューイヤー・ブルースのレビュー・感想・評価
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4組のカップルの行方は…
同じ韓国の恋愛群像劇『ハッピーニューイヤー』に続けて観ました。
元々群像劇好きなので、『ハッピーニューイヤー』と比べると4組のお話は少なく感じますが、それぞれのカップルが悩みながら一緒に成長していく過程が描かれています。
後悔しないで生きるためには、思いはちゃんと言葉にして伝えないと伝わらないよ…と思いました。
年末にピッタリな作品です。
とにかく鑑賞後幸せになれた映画です
他人(ひと)は面倒くさいですよね…。
自分の[普通・当然]はもちろん、普遍的とも思える[正しいこと・善なること]ですら他人には通じない。
私はそうやって「他人に期待しない」と思い生きてきて、それが基本スタンスになってしまっていますが、心の奥底では「本当は違うスタンスで生きた方が良かったんだろうな…」と気付いています。
この映画は、生まれ変わったらこう生きたいかも…という参考書のようなものとなりました。
端的に言えば、この映画のメッセージは『「他人を信じること」は「自分を信じること」に通じる。それが最上の幸せじゃない?』だと思っています。
実際の人生・世の中では、私はそう生きられないけど、他人(の可能性)を信じることが出来る自分でいれば、自分を褒めてあげられそう。
2023年に見たのですが、その後何度も見直し、今日書かせて頂いています。
とにかく鑑賞後幸せになれた映画です。
【4組の男女のクリスマスから年明けまでの7日間の恋愛関係を描いた群像劇。脚本の秀逸さと編集の見事さが際立つ作品。愛する人がいるモノには沁みる金言、満載作でもある。】
ー 良く、この内容を2時間にまとめたなというのが正直な感想である。ー
■内容<未だ、公式サイトが観れるので簡単に。内容に触れています。>
1.異国の地アルゼンチンで出会った燃え尽き症候群に掛かっていたカップル。ジェホン(ユ・ヨンソク)とジナ(イ・ヨニ)。
ー 最初は素っ気ないジェホンが、過去の自分と同じ燃え尽き症候群に掛かっていたジナを気遣う姿。-
2.一度結婚に失敗し恋愛に臆病になっているカップル。刑事のジホ(キム・ガンウ)と離婚調停中のヒョヨン(ユ・インナ)
ー 最初は、よそよそしかった二人が同じ境遇だと知り、徐々に距離を縮めて行く過程が面白く描かれている。-
3.国際結婚を控えたカップルとその姉。ヨンチャン(イ・ドンフィ)中国人のミャオ族であるヤオリン(チェン・ドゥーリン)そして、ヨンチャンの姉ヨンミ(ヨム・ヘラン)
ー 結婚に当たり、異文化の壁と、旅行業を営むヨンチャンの部下が金を持ち逃げした事から起こる波乱と、ヤオリンとヨンミの関係性の変化がコミカルに巧く描かれている。
4.世間の偏見と闘うカップル。パラスノーボードの選手、レファン(ユ・テオ)と彼を支える園芸師オウォル(チェ・ヨスン)。
ー だが、インタビューを受けた二人に対する偏見のある多くのSNSの顔なきコメント。そしてオウォルの農園を襲った被害・・。-
<今作は、上記4組の男女の恋愛関係(もしくは恋愛に陥る過程)を絶妙に絡めたロマンティックラブコメディでありつつ、恋する者であれば響く金言満載作である。
2年前の作品であるが、作品自体を記憶していない。レビューも少ない。
地域限定作だったのかな。誰か教えて欲しいな。>
ラブストーリーにちょっとコメディ
あったかい気持ちで見られる映画。
今年202本目(合計266本目)。
ここでの特集にもある通り、4組のカップル(国も違うが、韓国映画です)のすれ違いや恋愛をテーマにした内容。中国やアルゼンチンなど色々出ます。
そのため、韓国語や英語はもちろん、スペイン語やドイツ語、中国語まで出てくる(韓国語以外はすべて、<~~~> と<>囲みの扱い)という「多国籍映画」です。
ストーリーの流れ的にこの4組のカップルがほぼ順番に描かれ、そして最初は何の関係もないと思われる4組が微妙に交差したり…というストーリーで進みます。ただ、上記の事情から、韓国、中国、スペイン語とはっきりしていることと、「その国ならではの「よくある背景やよくある発言」」が多いので(ナイアガラの滝に行ったりなど)、突然ストーリーがワープするというということもなく、比較的理解しやすいのではないか、と思います(時間軸も、タイトルの「ニューイヤー」(新年)に近づくように、数日前(5日くらい前)から各1日進み、その1日ごとに明示されるし、原則逆戻し描写もない)。
特に不穏当な表現や描写もなく一般指定ですし、放映されている映画館自体が少ないものの、「結婚することだけが幸せなのか」「正社員になることだけが幸せなのか」といったテーマも背景に存在し(ただ、パラリンピック選手の描写に関しては、「健常者のように写真映りするとまずいから義足の部分を目立たせるようにしろ」というのは、やや評価がわかれそう)、単に「観ているだけでハッピー」な映画でもありますが、一方で裏側にあるテーマもそれなりに考えさせるところがあるのが韓国映画で、やはりこの点、日本と隣国という事情もあるのか、リアル世界では仲が良くない今日この頃ですが、エンターテインメントの中では競い合って欲しいものです。
なお、日本以上にIT技術、特にスマホアプリの使い方が進んでいるという事情、さらに、日本と異なるSNSの使い方(カカオトーク等)もあるので、ある程度はSNSの知識が必要かもしれません(あれば有利程度の話。翻訳もあるし、わからなくても本質論でもない)。
評価は下記が気になったものの、大きな傷ではないのでフルスコアにしています。
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(減点0.2) この映画、「よくわからない日本語訳」がかなり多いです。
警察署?らしきところで「国民請願法に基づき…」という部分。日本では憲法で請願権が定められていて、これに対応する形で請願法が存在しますが、書面による提出を要求しています。それは韓国も同じです(韓国憲法にも同趣旨の条文があり、それに対応する請願法もあるが、やはり書類提出を要求している)。ところが述べているのは口頭。
一方で日本の行政手続法に基づくものと考えると36条の3が該当しますが(法に違反すると思慮する場合の行政指導の発出の申し出)、これも書面提出が必要です(韓国にも行政手続法はあるようですが、日本の36条に該当する条文があるかは確認が取れず)。口頭で良いのかどうか正直よくわからないところです。
また、作内では横領事件も発生しますが「8000万ウォン持っていかれた」という通報に対して「強力課で対応しよう」というセリフ。「強力課」も混乱しそうです。「凶悪課」の誤字かなと思ったのですが、金額が高くても詐欺・横領は「凶悪」事件とは言いにくいので、何なのか事前に把握していないと混乱しそうです。
※ 韓国映画(警察もの)全体を見ると「強力課」という語自体はどうも存在するようで(日本語に直した場合の話)、主に凶悪事件など(誘拐事件や大規模違法薬物製造レベル)に対応するのが「強力課」であるようですが、詐欺横領でそれが出てくるか…というとスレスレな気がします(ただ、金額的に境界線にある(日本円では800万円相当)ことも事実で、そう解釈するしかないようです。さすがに韓国の警察事情まで把握している人もそうそういないので、字幕はもう少し工夫して欲しかったです)
懐かしい感じのドラマ
HAPPYになれた
恋愛群像劇が好きなので…
「バレンタインデー」や「ニューイヤーズ・イブ」みたいな恋愛群像劇の映画が大好きだ。だから密かに楽しみにしていた本作。
4組の男女の恋の行方を描いた物語なのだが、それぞれ微妙に関係性があって絡み合ったりする。これこれ!こういうのを待ってたんだ。面白いと思ったのが中国人女性と韓国人男性のカップルの話。たしかにありそうではあるが映画として観たのは初めてかも。
個人的にはアルゼンチンに傷心旅行に行ったジナの話が好きだ。ジェホンとの関係を深める過程がいい。ジナ役のイ・ヨニは覚えておきたい。
4つの恋物語がすべてキッチリ決着がつくわけではない。本筋には関係ないが、あの件はどうなったんだろうと思うこともある。そりゃ、2時間の中に4組のカップルの話をすべてうまく収めるのは難しいということだ。でも、楽しく鑑賞させてもらった。
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