「「イン・ザ・ハイツ」を手掛けたリン=マニュエル・ミランダ監督のパンチの効いたミュージカル映画」tick, tick...BOOM! チック、チック…ブーン! M.Joeさんの映画レビュー(感想・評価)
「イン・ザ・ハイツ」を手掛けたリン=マニュエル・ミランダ監督のパンチの効いたミュージカル映画
近年私が最も好きな映画「イン・ザ・ハイツ」の原作者として作詞や作曲なども手がけ、現代ミュージカル界を代表するリン=マニュエル・ミランダの長編映画初監督作。このことは知らずに見たのだが、「イン・ザ・ハイツ」に似た作りだなと思いながら見ていた。後で知って納得。
解説には、名作ミュージカル「RENT レント」を生んだ作曲家ジョナサン・ラーソンの自伝ミュージカルを映画化した、とある。そのことを私は全く知らず、事前に調べておけばよかったと後悔した。実在した自分の動画を再現しているシーンも多い。
「歌う」と「語る」、何か「詩を読んでいる」ように歌う。映画『ピニェロ』の〈ニューヨリカン・ポエッツ・カフェ〉を思い起こさせる。リン=マニュエル・ミランダ一家はほぼプエルトリコの流れを汲んでいるというから、影響を受けたのだろうか。
前半はちょっと流れが掴めず、ストーリー展開についていけなかったが、後半からはだんだんとフォローでき、当時のエイズの流行と恐怖の中で生きる人たち、NYで才能を認められ前に一歩を踏み出す主人公の若者の破天荒な生きざま、だんだんにのめり込んでいった。
2022年8月11日@Netflix
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