「Kill Rendez-vous」ベネシアフレニア ブレミンさんの映画レビュー(感想・評価)
Kill Rendez-vous
観光客を殺す…!という予告を見て、あっ面白そうと思い鑑賞。
期待していたものほどではありませんでしたが、意外としっかりした物語にR指定のちゃんとしたグロさが備わっていた上位のB級作品でした。
序盤で颯爽とカメラで観光客がボッコボコにされて、そこから連れ去られるという前置きがいきなりド派手で良かったです。そこから豪華なオープニングと共に気持ちを高まらせてくれる作品になっていました。
ただそこからは少しのっぺりした感じ+ギスギスした雰囲気で物語が進むのでちょっと物足りなさが出てきます。道中、急に罪の無い観光客がぶっ刺されまくって連れ去られる絵面はエグかったです。ただ昼間にしたらバレるだろとは思ってしまいました。
仲間のメンバーが次々と連れ去られる中、手がかりを集めて犯人の元へ辿り着くという、まさかのサスペンスになってきたのには驚きました。正体も早い段階で明かしているのに、そこからさらに深掘りしていく様子は中々面白かったです。
殺す側の道化師たちもなかなかにヤバい奴らですが、それ以上にヤバさを感じたのは街中の人々でした。目の前でどれだけ血が噴き出ようとも、残忍に死のうとも、どれも演技だと信じて疑わず、道化師を祝福する異様さ。
ここが一番ホラーでした。
終盤の廃劇場での対峙の末に、手を刺されまくり、操り人形にされて殺されるという派手な死に方は見応えがありました。そこからの道化師はそこまで強くなかったのでちょっと残念でしたが。
観光客に好き勝手されたらそりゃキレたくもなるよなぁとは思いつつ、その怒りが最終形態になってしまったのが今作だったんだなと思います。少し綺麗に収めすぎた感が否めませんが、そこまで悪くない作品なのでオススメです。
鑑賞日 4/26
鑑賞時間 11:20〜13:10
座席 F-8