劇場公開日 2023年4月21日

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「一応にもR15指定である点、光の点滅についての注意書きが最初にある点に注意。」ベネシアフレニア yukispicaさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0一応にもR15指定である点、光の点滅についての注意書きが最初にある点に注意。

2023年4月23日
PCから投稿

今年132本目(合計783本目/今月(2023年4月度)27本目)。

さて、ラストはこちらです。
大阪市内では1か所でしかやっておらず、それも1日2枠というさみしい状況。コナンと東京リベンジャーズ2を入れすぎです…。

この映画、最初に「一部点滅の激しいシーンがあるのでご注意ください」と表示されます。主に記者会見のシーンや、暗闇の中を懐中電灯(の類)で照らしている部分などが該当するのではないか…と思えます。

また、最初に「フィクションではあるが、実際に起きたことがらに着想を得ている」と表示されます。このことは色々調べてみたのですが、実際、イタリアの当該都市へのいわゆる「オーバーツーリズム」(多くの観光客が押し寄せることで、現地の環境や治安が悪くなるなどの現象)に抗議しているという実態は実際存在するものの、それを超える、本映画での趣旨といえる「事件そのもの」ではどうもないようです(それらしい語句を入れてもヒットしない)。

この点は、集会の自由(デモ行進の自由) vs 海外旅行者の快適な旅行の権利、という憲法論的な解釈も可能ですが(日本基準でのお話)、そういう憲法論的な議論は想定されていないように思えます(そもそもそういった話は一切出てこない)。ただ、集会の自由は表現の自由の一類型なので(表現の自由が多数集まった場合に集会になる)、「人権の王様」と呼ばれる言論の自由が強く要請される多くの国においては(イタリアも含む)、この点は「多少観光客の気分を害しても」、「暴力や罵詈雑言等にわたるのでない限り」、それを守る必要はあるだろう、というのが個人的な見方です。

舞台がイタリアでありながら話される言語はスペイン語(一部イタリア語、英語ほか)というジャンルなので、どうとらえるかは難しいものの、結局舞台を優先するなら、イタリアのホラーもの(いわゆるジャッロ)の分類になるのでは…と思えます。この点、R15なので描写はそこそこ厳しいです(なお、大人の営みのシーンはほぼなし)。

映画の趣旨的に犯人捜し、動機探しという部分がかなりあり、その映画の趣旨上、それをうんぬん語りだすとネタバレどころの話ではないのであまり書かないほうが良いかな…。

なお、スペイン、イタリアとも、その文化などに関する知識はほとんど要求されないです(字幕もかなり丁寧で理解ができないことはほぼないです)。R15という条件はつくものの、今週は迷ったらおすすめ(といっても、おすすめも何も、コナンと東京~ばかりで新作なのに1日2枠っていったい…)以上には入るというところです。

 減点対象に関しては特に気になる点はないのでフルスコアにしています。今週迷ったらおすすめの一作です(といっても、どこもかしこもコナンと東京しかない…)。

yukispica
YOUさんのコメント
2023年4月26日

「なんで中途半端に生き残ったんか?」
みたいなとこはありますけどね(笑)

YOU