ザ・ハーダー・ゼイ・フォール 報復の荒野のレビュー・感想・評価
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近年の西部劇の中で特に好みな作品
両親をギャングに殺害されたナット・ラブは自身もギャングを結成し復讐を繰り返していて…。
何かと話題のジョナサン・メジャース主演作。全体的な演出が自分好みな西部劇。イドリス・エルバのただ残忍なだけでない敵役が特に良かったです。
まあまあだった
面白い内容なのだけど、テンポのせいか眠くなる。2回中断して最後まで見る。内容のわりに長い。眠気もあって黒人ばっかりで人物を把握できなくて、あれ?この人死んだんじゃないっけ、などとなる。
目で語る…
イドリス・エルバ。余計なことを話さず、それがかえって恐怖感を煽り、かなりの悪事を働いてきたのだろうと大物感を漂わせ、どんな結末が待っているかと思っていたら。。形勢不利と見るや否や、それまでの無口が一変、涙ながらに話だし、戦おうとしないラストの姿勢はがっかり。それまで丁寧に繋いできた復讐劇が肩透かしにあった気がした。敵味方それぞれのキャラや、音楽、カメラワーク、銃撃シーンどれも良かっただけに残念。デルロイ・リンドー良かった。
【異空間かい?】
そう云えば、西武池袋線の秋津駅とJR武蔵野線の新秋津駅の間には異空間への入り口があるとタレントさんが話しているのを、最近、YouTubeで観たのを思い出した。
この作品は、ミュージカルではないけど、音楽に合わせたような演出も面白い気がする。
舞台はアメリカ西部開拓時代の架空の”空間”。
空間と書いたのは、完全に黒人の町と白人の町に分離された、ありそうで、きっと無い架空の設定になっているからだ。
だから、ちょっと異空間の話をしてみました。
(以下ネタバレ)
白人は、ほとんど登場しないが、保安官が「悪魔は白人」と発言したり、主人公が白人の町の銀行を襲ったりするのを見ると、アメリカ社会への結構な皮肉も感じられる。
ただ、黒人社会の黒人の町で、復讐する側とされる側が双方、黒人ということで、異なる人種の対立というありがちな設定を敢えて排除し、この復讐の因縁を見せようとした、ある意味、野心的な作品なのだと思う。
そして、悪人が改心して、生まれ変わったように善人として生きても、因縁のある人間は許すことができないとか、それを許すことが出来ないということに対して、自身も復讐心で生きた人間として、自分がどう向き合うのか、映画の結末とは別に、考えさせられるような、普遍的なテーマも含んだ作品仕立てにしていると思う。
まあ、肩の力を抜いて、西部劇の昔ながらのドンパチや、単純なストーリーを楽しむことが前提の作品です。
単純に面白いと思います。
オーソドックスで面白い
ラップと西部劇という触れ込みだったけど、内容はオーソドックスでキャラクターがわかりやすく面白い、ガンアクションもよかった
ちょっと長くて中盤だれるけど、親殺しの復讐のオチもちゃんとしてた
イドニス・エルバの存在感は圧倒的なんだけど
ほぼ黒人だけの西部劇だが、出来上がってみると違和感がなく前半は見せ場が多く、引き込まれた。ルーファス・バックを演じるイドリス・エルバの存在感が圧倒的で、バックを護送中の列車を仲間が襲って解放するシーケンスでは、絶対悪のキャラクターの匂いが思いっきり漂ってくる。
中盤はダレるが、ナット・ラブ団とバック一味との最終決戦もイマイチ緊迫感に欠ける。音楽に重きをおいてしまったために、MVを見ている感覚に陥ってしまう。
ルーファス・バックが語り出す衝撃の事実には驚いたが、時すでに遅し。気分がだれてしまっていて、個人的は盛り上がりことなく終幕。
伝統西部劇×現代ヒップホップ音楽=永遠の荒野へのラブレター
タランティーノの『ジャンゴ 繋がれざる者』は黒人が主人公で最終的に敵役が黒人であったが、本作は登場人物のほとんどが黒人。
そこに、ヒップホップ音楽が軽快に流れる。
話はありふれているけど、斬新なブラック・ヒップホップ・ウエスタン!
無法者のナット・ラブ。
彼は幼い頃、悪党のルーファス・バックに目の前で両親を殺され、自身も額に傷を付けられた。
以来、手の甲にサソリの刺青があるルーファス団を捜し出し、復讐を続けている。
そんなある日、最大の復讐の相手、獄中に居る筈のルーファスが放免になるという…!
ナットはかつての仲間と共に、ルーファスへの復讐と決戦に挑む…!
話は分かり易いほどの王道復讐劇。
西部劇はこれでいい。これでこそ西部劇。
要所要所、美味しい所がいっぱい!
まずは、実力派黒人俳優たちが演じるクセ者キャラたち!
復讐に生きるクールな主人公、ナット。演じるジョナサン・メジャースはお初かなと思ったら、『ザ・ファイブ・ブラッズ』に出ていた事を思い出した。
同作で共演したデルロイ・リンドーも連邦保安官役で出演。場を引き締めてくれる。
ナットの元恋人でバーの経営者、メアリー役のザジー・ビーツが美しく男勝り。
彼女の店の腕っぷしの強い女用心棒、カフィー役のダニエル・デッドワイラーが印象的。
ナットの旧知であるビルとジムはそれぞれシリアス&お笑い担当。
次は、ルーファス団。
ナンバー2とでも言うべきトゥルーディー役のレジーナ・キング。メアリーと対し過去を話すシーンが非常に印象残る。
あちらの自称“西部一の早撃ち”がジムなら、自称せずともその名が西部中に知れ渡るチェロキー・ビル。『ユダ&ブラック・メシア 裏切りの代償』でのオスカーノミネートが記憶に新しいラキース・スタンフィールドが知的にクールに。
だけどやはり圧倒的な凄み、存在感を放つのは、ルーファス・バック=イドリス・エルバ!
OPのナットの両親を殺すシーン。顔を見せず、背中だけ。両手には金ぴかの拳銃。これだけでただ者ではないと思わせる。
トゥルーディーやチェロキーが護送列車を襲撃し、いよいよ登場。
自身の町に舞い戻り、裏切り者をボコボコに粛清し、町人から税金を搾り取る。
歯向かう者、役に立たぬ者は容赦なく殺す。
悪党ならぬ夏に出演した某作品のタイトルに掛けて、“極悪党”!
クールだったり、個性的だったり、一癖あったり、ユーモアあったり、恐ろしかったり…。
でも、強烈キャラが織り成すアンサンブルにワクワク興奮必至!
プロデュース兼任のラッパーのジェイ・Zによるヒップホップ音楽。
伝統的な西部劇と現代的な音楽のコラボ。
これが見事に成功。必聴!
ノリのいいヒップホップ音楽が、特にクライマックスのアクション・シーンを最高に盛り上げる。
全編の音楽全てではなく、かつての西部劇風のオマージュ音楽も。
そのメリハリも魅力。
邦画でも時代劇にJ-POPが使われた作品があったかもしれないが、才能やセンスの違いかな…。
派手なガン・アクションの見せ場もたっぷり。
馬に乗って荒野を駆ける。これこれ、西部劇はこれが無いとね!
カメラワークもカッコいい。
黒人映画という事は、人種差別もチクり。それをユニーク痛快にやり返す銀行強盗。
ジェームズ・サミュエルはミュージシャンらしいが、本作で映画監督デビュー。素晴らしい才能!
あくまでエンタメに徹しているが、ラストのドラマチックな展開にも唸った!
そういや、何故ルーファスがナットの両親を殺したか説明されていなかった。
遂にそれが、ルーファスの口から明かされる。
それは、あまりにも衝撃的なものだった…。
ネタバレチェックを付けるので触れるが…
ルーファスは暴力的だった父に復讐する為、ずっと父を捜し続けていた。
そしてやっと見つけた父は改心し、新しい家族と平和に暮らしていた。
ルーファスは父とその妻を殺し、“弟”の額に傷を付けた…。
ルーファスの最終的な復讐。それは、ナット=本名“ナサニエル”を復讐鬼し、父と同じ野蛮人に貶める事。
復讐したい。でもすれば、ルーファスの手中にまんまとハマる。
復讐しなければ…。これまで自分が歩んできた血の道は何だったのか…?
ナットの決断は…?
王道だけど斬新!
ドラマチックで痛快!
極上のエンターテイメント!
とっても面白かった!
西部劇が廃れていると言われているけれど、今年初めには『この茫漠たる荒野で』があり、今度は本作が我々の心を駆ける。
海外の人が時代劇に憧れるのと同じように、日本人であっても西部劇が面白い。
永遠の荒野。
新感覚西部劇
善人と悪人の分かれ道は、愛を知る者と知らぬ者ではないだろうか
親に愛されて育つか否か。
心から愛する人に出会うか否か…
結局、愛なんだろうな〜
最後のシーン、あれはいったい何なんだ
続きがあるというのだろうか
あの怖いオバチャン、また見たい気がする。
オールスターキャストなブラックパワー&タレント炸裂!フィクションとしてのフリ切れ西部劇!!
These. People. Existed.
強く倒れれば倒れるほど燃え上がる炎 --- それは宿命か、はたまた……?最高なキャスト!復讐の相手はラスボスにふさわしい黒い貫禄イドリス・エルバ、レジーナ・キング、そして早撃ちラキース・スタンフィールド(大好き!)。本作を見たいと思ったキッカケの役者陣は皆、敵。実際、主演ジョナサン・メイジャーズは流石に魅力的だし、ザジー・ビーツも良いけど --- 言ったら悪いが --- やはり敵側のほうが華のある面子。だからこそ余計に際立つ主人公たちの反骨下剋上感!痛快爽快!!
痺れるな…始まって間もなく、タイトル出るタイミングくらいから格好良すぎて鳥肌立っちゃったよ。ポスタービジュアルのまま最高のOPクレジット。
音楽Jay-Zよろしく、ケレン味もそこそこに繰り広げられるスタイリッシュな"なんちゃって"西部劇として振り切れていたのが好感。例えばセルジオ・レオーネ『ウエスタン/ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ザ・ウェスト』などの復讐モノとブラックムービーの掛け合わせとして一種の正解。それこそタランティーノ西部劇や『マグニフィセント・セブン』方向な舵の切り方。"一番最初に死ぬヤツ" 指輪に十字の傷跡、印象的な小物使い。時を超える復讐の連鎖、まさしく因果・因縁の矛先に生き残った者は何を見るのか?業を背負え。あと、早速ですが、これ続編いつですか?
SOME TIME LATER
朝活映画!
バック
幼き頃、両親を殺害された男が、憎き相手ルーファス・バックが赦免されたと聞き、荒くれ者の仲間を集め闘う物語。
ラップミュージックを織り交ぜた新感覚西部劇、とのことだが、特に目新しいことはあったかな…?
粗、黒人キャストで構成された作品。かといって、特にBLMを前面に押し出したような内容ではなく、比較的王道な西部劇が繰り広げられていく。
序盤から謎の集団、クリムゾン・フッドと撃ち合った主人公達。かと思えば列車の場面に飛び、護送中の大ボスを奪還すべく車内を占拠。アレ!?こいつら仲間ではない!?
分かり易い正義vs悪の構成というよりは、ギャングvsギャングvs第3の悪人・・・みたいな内容なので、最初の内は少々何が何だかわかりづらいかも。結局主人公一行も強盗するしね。
中盤はテンポが悪いというか、とにかく1シーン毎が長ったらしく、かなり間延び。。危うく寝落ち。
後半は待ってましたのウェスタンアクション‼いやでも、あんた実は名ばかりの卑怯者!?
西部劇の決闘っちゅうのは、コロコロのタンブルウィードをバックに、睨み合ってからのカウントアップでズドン…ってのが定石じゃろがい‼
そしてカフィーの活躍。ビビってた!?それとも、それも油断させるための…!?とんだ食わせ物だ。
そもそも、両親が殺された理由って語られてたっけ!?…と思ったら、そういうことか。
ちょっと取って付けた感があるけど、まさかの展開に驚き。
アクションを押し出した西部劇って実はここ数年観てなかった気がしたので、最後の闘いはとても良かった。その分中盤の間延びがなぁ…。
クライマックスそのままに、90分くらいのテンポよい作品だったら、個人的に結構な良作になっていたかも。
異色のキャスティング
メインキャラクターが全て黒人で作られた西部劇だが、大して面白くない。タランティーノの「ジャンゴ」、「ヘイトフル・エイト」のような作品を期待したのだが、全体的に作りが表層的であって、どのキャラクターも魅力に欠ける。作りやすい内容なだけにセンスが問われるのが西部劇である。残念ながら、演出の詰まらなさが目立つ仕上がりに終わってしまった。音楽のセンスは面白味もらあるものの、やはり添え物でしかない。エンディングでパート2を作るような意味ありげなカットが挿入されていたが、食指は動かない。
上映館が少ないのが残念
とてもいい作品なのに、上映館が少ないのが残念です。
新しい西部劇。
とてもスタイリッシュです。
音楽も衣装も素敵。
レジーナ姉さんの三つ編みにハット!
最高に可愛いかった。
殺さないで生かしておく方が、酷。
お話はけっこう重い、怨み、妬みが入っています。
もう一度、観たいなぁ。
あの監督の作品よりマカロニウェスタンだ!
セルジオ・コルブッチとフランコ・ネロに対するリスペクトだなぁ!って思いましたね。極悪非道な人格と赤い頭巾なんて、正に真昼の用心棒と続荒野の用心棒(ジャンゴ)だね。ネタバレになるかもしれないが、最初の場面だから、勘弁してね。ウェスタンとか夕陽のガンマンの色も感じる。だから、セルジオレオーネのリスペクトもある。対決にもう一捻りあれば、最高にかっこいい。レッドサンの色も入っているね。願わくば、殺しが静かにやって来るの色が入っていればね。勝ち方がカッコ良すぎるのが難点って事かなぁ。
画も音楽も登場人物も台詞もガンファイトもオープニングもエンディングも、すべてがかっこいい!
ラップのビートに乗せて、、、という一文で観るの躊躇ってたんですが、レビュー拝見して観てきました。
全然そんな心配なく、オーソドックスな作りで西部劇ファン大満足です。
面白かった。
音楽の入り方や場面の切り替わり方、切れがあるというかセンスがいいのかな。
もう少し短くしてもいいところがあったけど、最後まさかの展開、なるほど。
音楽も画も登場人物も台詞もかっこよく、ウェスタン映画愛に溢れている。
(直前に、忍者チャンバラ愛を上手くいかせていなかった作品を観たばかりだったので余計にそう感じられた)
こういったテイストの西部劇が続くといいなぁ。
黒人メインの西部劇に江戸の時代劇の匂いを感じた
主役はA24のラストブラックマン・イン・サンフランシスコで好人物のモントを演じたジョナサン・メジャース
。荒野の誓いにも出てた。決して悪人顔ではない。むしろ優しいのよね。
黒人が西部劇をやるのはどうなのよとは思ったけど、物語のキモは不幸な異母兄弟のクライムリベンジ映画だった。
この物語は事実ではないが、登場人物は実在の人間。
とにかく音楽がよくて、泣けてしまった。
なんだか、座頭市のテレビドラマとか大江戸捜査網みたいな味わい。とても懐かしい感じ。昭和の日本歌謡のなんとかブルースの味わいなのよ。
ブラックマンだけでも西部劇やれるんだせみたいな気負いも充分感じられた。
下手に善人役がしゃしゃり出てないところもイサギよい。要するに、デンゼルワシントンみたいな立派な役者を入れたら、シラケたかもしれない。
ただ、セットが貧弱だった。大道具さんたちの協力は得にくかったのかな?
男装のガンマンもいいアクセントだった。白人専用(当たり前だけど)の銀行を強盗する場面もあり、黒人パワーを鼓舞する勢いの作風もBLMの風を感じられた。Netflix映画。
【”金の2丁拳銃と、少年の額に付けられた十字傷”メインキャラクター全員黒人の画期的な西部劇。物語構成も良く、後半威力を発揮します。】
ー 冒頭のテロップ。この物語は創作だが、登場人物は実在である・・。 ー
・西部劇と言えば、白人が”ネイティブアメリカンを悪者にして、懲らしめて良かった良かった・・。”
が定番であるが、今作では、ホワイトアメリカを意識したのか、登場する白人は、
護送中のイドリス・エルバ演じるルーファス・バックをレジーナ・スミス扮するオッカナイ貫禄たっぷりのトルーディス・スミス達に列車内から連れ去られ、散々な目に合う人達や、
ジョナサン・メジャーズ演じる額に十字傷を付けられた男ナット・ラブの仲間に強盗に入られる白人専用の銀行の人々など、散々である。
・冒頭、幼いジョナサン・メジャーズは食事の前の祈りの際に、二人の男に押し入られ、金の2丁拳銃を持つ男に、無慈悲に目の間で両親を射殺され、自らも・・。
ー この冒頭のシーンが、ラストに効いてくる。上手い構成である。ー
・成人したジョナサン・スミスは銀行強盗をした連中から、仲間と共に金を強奪する稼業についている。
ー 今作では、序盤の描き方が、やや粗い。
が、護送中のルーファス・バックを仲間が奪還するシーンなどは、見応えがある。
何となく、タラちゃんが好きそうな映画だなあ・・、と思いながら鑑賞。ー
・ジョナサン・メジャーズと元恋人だが、仲間のメアリー(ザジー・ビーツ)が出会い、更に絶対的権力で町を支配するルーファス・バック達と、ジョナサン・メジャーズ達の一騎打ちになって行く。
ー 早撃ち自慢のジムのキャラや、レジーナ姉さんの眼光鋭き姿も良い。ー
・ザジー・ビーツ演じるメアリーが、単身ルーファス・バックの根城の酒場に乗り込んでいく辺りから面白さは加速する。
ー 捕まったメアリーの前で、切れ味の悪いナイフでリンゴを剝きながら、昔語りをするレジーナ姉さん扮するトルーディス・スミスとの女同士の対決も又、宜しい。
・そして、到頭、死体が累々と重なる中、ジョナサン・スミスとルーファス・バックが、対峙するラストシーン。
ー 成程、そう言う事でしたか・・。ー
<何だかんだ、書いたが、結論から言えば、とても面白かった作品。
NETFLIXの新作が劇場で上映されるのは、コロナ禍の影響もあり、久しぶりだが2時間強、大スクリーンに魅入られた作品である。
シリーズ化されるかなあ・・。>
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