「望んだのは幸せ」ハウス・オブ・グッチ 室木雄太さんの映画レビュー(感想・評価)
望んだのは幸せ
一度も触れることは無いだろうブランドでも、陰を知るのは興味深い。好きな役者の多くがハマり役で、見入ってしまったのもあるが、演者の力でここまで際立たせる事が出来るのかと感服。魔が宿る産物、それこそが資産。とり憑かれれば、幸福は遠のいていく。一族の崩壊など、希少なシナリオでは無いのだが、普通を装う人物が、自然体で緩やかに豹変していく様は、振り返ると恐ろしい。日常に多様に潜んでいる誘惑とは一味違う“幻想の魔力”故だろう。
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