「小柄なガガが圧倒的な存在感。衣装も眼力も圧巻。パオロが特殊メイクだとは!」ハウス・オブ・グッチ つこぽんさんの映画レビュー(感想・評価)
小柄なガガが圧倒的な存在感。衣装も眼力も圧巻。パオロが特殊メイクだとは!
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非日常なゴージャスな映像を期待して見に行きました。衣装はもちろん建築やお庭、絵画や家具すべて一級品。目の保養になりました。
3時間と思えないほどストーリーもすばらしかった。まったく飽きなかった。
はじめてのガガ映画でしたが、圧巻。みごと。マウリツィオもグッチも独占したくて野心に燃えるパトリツィア。小柄な彼女が最先端の洋服にハイヒールを履いて歩いているだけで人物像が伝わりました。マウリツィオの実家にあったクリムトの絵を見て「ピカソ?」と言うのもわかりやすい演出。父親に気に入られないのもわかる。最後に法廷で裁判官に元の姓で呼ばれたパトリツィアが、"Call me Madam Gucci"と低いしゃがれ声で、にやっとして返すシーンの凄みたるや。強い。
マウリツィオを演じたアダムドライバーも、グッチの実権を握るアルドを演じたアルパチーノもハマリ役。
マウリツィオのダメ従兄、パオロを演じたのが、実はイケメン俳優(ジャレッド・レト)というのを知って驚きました。頭髪薄くおなかが出て、無能で情けない人物だったので。特殊メイクであそこまで変身するとは。
グッチ家で唯一経営者にふさわしいのが、たぶんデザイナーでもあったマウリツィオの父ではないかと。おうちも調度品も絵画も落ち着いたセンス。パトリツィアNG、御殿場グッチNG、パオロのデザインも一目でNG。判断が合っている。彼なら格調高いグッチブランドを育てられただろうに。
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