劇場公開日 2022年1月14日

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「イタリアンファッションブランドの極妻、みたいな」ハウス・オブ・グッチ ONIさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0イタリアンファッションブランドの極妻、みたいな

2022年1月15日
iPhoneアプリから投稿

ざっと160分。そんな長い映画とは知らずに観たけどそんな長さも感じず、あーこれは映画にしたくなるな、という実話ベースのお話。舞台がイタリアで金持ち、ファミリー、とくりゃあマフィア映画をいやが上でも想像する。とくれば『グッドフェローズ』のスコセッシの独壇場、みたいな話をリドリースコットが撮っている。テイストは『ウルフオブウォールストリート』だけど。女性が主人公なのでマフィア映画の現代的再生産な雰囲気もある。東映のヤクザ映画のあとの極妻、みたいな。

そして、グッチ一族に乗り込んできた女、のしあがる女、そして蹴落とされ、復讐する女をレディーガガでいきましょう、とは商業映画の鏡です。しかもわかるわかる、というルック。肉体がルーツを語ってるというか、野心的ないい目をしている(笑)。そして後半に大阪のおばちゃんみたいになっていく様が限りなく楽しい。ドロドロのドラマに入っていってもポップな音楽で繋がれるので重たくもならず、全体がイタリアンな陽気さで進む。ただ、この辺の気狂いっぷりはスコセッシのほうが一枚上手なんだよな、ルーツ含めてなんかあるんだろうな、と思わざるを得ない。

しかしイタリア映画、というかイタリア人のファミリー物は強いな。コッポラ、レオーネ、スコセッシ、国民的題材なんだろうな。

ONI