劇場公開日 2022年1月14日

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「"物語"の行方を知りたくない?とにかくレディー・ガガがヤバい!それに尽きる」ハウス・オブ・グッチ とぽとぽさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5"物語"の行方を知りたくない?とにかくレディー・ガガがヤバい!それに尽きる

2022年1月14日
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"What game are you playing?" 圧巻のレディー・ガガ劇場。ケバケバしくパワフルで、豪華キャストの中でも喰われることなく、むしろ喰うくらいの勢いでスクリーン・場を支配する!目を引くし圧倒される!! 庶民(親が運送業だから貧しくはない)の成り上がりモノ× ピカレスクっぽさもある『ゲティ家の身代金』の精神的姉妹分的作品(イタリア舞台に実際の一族を描いた富と名声が与える影響!画の色合いや雰囲気も似た気がした)。
「道徳心は高くないけどフェアな人間よ」けど少なくとも本作を見る限りは、『最後の決闘裁判』に続くリドリー・スコット作品となった皆大好きアダム・ドライバー演じるマウリツィオを少なくともちゃんと愛していた感もあった(まぁ本当に愛していたら最後の決断にはならないだろうけど…)し、『エターナルズ』に続き人間離れした(?)サルマ・ハエック演じる胡散臭さ満点のピーナに寄生され操られていた感もあった。所詮、俗物。パトリツィアが自分の都合いい方に持っていこうとグッチ家の人間に話しているときの画の影具合など良かった。強いて言えばパトリツィアの傀儡となっていくマウリツィオの、彼女が言ったことに対するリアクションや葛藤みたいなものを前半中盤とかでももっと見たかった気はした。
"DON'T MISS." 始まりと終わりがある"行動と結果"。本作を語る上でなんと言っても欠かせないのがアンサンブルキャスト。作品を通してどこか散らかった印象は受けるけど、にしてもアル・パチーノとジェレミー・アイアンズの共演はヤバい!コンニチハ〜。アル・パチーノ演じるアルドの息子パオロ役ジャレッド・レトの特殊メイクっぷりはもはや別の人でも…。また、父アルドと息子パオロの関係は、アル・パチーノだからか、どこか少しマイケル・コルレオーネと頼りなさげな兄フレドを思い出した。ジャレッド・レトの演技自体や映画の中でのパオロの扱いはバカげたもので、パオロ本人が不憫に思えた。ドメニコ格好良い。

とぽとぽ