「分かるよ、分かるんだけどさ…想像超えるくらいめちゃくちゃ"普通" + 悪い意味で日本人的で過多にノスタルジック強要 = こんな辛気臭い/説教臭いの誰に向けて作ってるの?」雨を告げる漂流団地 とぽとぽさんの映画レビュー(感想・評価)
分かるよ、分かるんだけどさ…想像超えるくらいめちゃくちゃ"普通" + 悪い意味で日本人的で過多にノスタルジック強要 = こんな辛気臭い/説教臭いの誰に向けて作ってるの?
謂わば"一心不乱ブタメン三昧"!= 意味・みんな好きと思ってそればっかり出しているけど飽き飽きすること
団地に帰ろう!絶対一緒に帰ろうね!お前…なんかわざとらしい。つまりそういう映画です。バカの一つ覚えみたいに「あんのせいでこうなった!」しか言えないレイナはじめ絵に描いたようなキャラ描写(個性の立たせ方)/役割分担(集団での立ち位置)や、始めはわだかまりを抱えたまま乗り越えていく内に心情風景とも重なる(素直になる/打ち解けていく)ようなありがち葛藤に《作り手の作為》を感じる。感じてしまう。総じて"ふつう"、超の付くくらいめちゃくちゃ普通。始終、既視感がスゴい。(いい意味で)裏切られることなく、最後の最後まで逆に安定していた安牌さ。
分かる、分かるよ。分かるんだけど…うん、マジでどうでもよくなっちゃった。本当に刺されば一人ひとりの個人的な少年/少女時代の思い出と結びついてかけがえのないものになるかもしれない作品の根幹を貫く普遍的題材も、これじゃただただしみったれた日本人らしさ全開で始終ウダウダしているだけみたい。いや、過去の行いに足を取られて怖くなって自分の殻に閉じこもっちゃって一歩を踏み出せない感じとか、他人に迷惑かけたくなくて嘘ついたりとか本来すごくすごくよく分かるんだけど…分かるんだけどなぁ〜。あと、セリフで結構全部言っちゃうし、そういうノスタルジーとか大事な思い出なんて誰かに強要されずに自分で見つけて感じ取りたいよね。
これじゃ"大人も楽しめる"というより子供向きだけど、純粋に子供向きと言うにはこれまた大冒険的ワクワクが足りない気がしてくる。たぶん宣伝としては"誰の心にもあるあの頃/いつの日かの〜"みたいな感じで推したいんだろうけど、何かが違うのよ。いや、少なくとも表面はそうかもしれないけど、それが海ほど深くないのよ。掴んでくれないのよ。基本"ある日突然 異世界"モノってそういう後悔未練とかやり残しとかがあるけど。夏になると、正確には夏に向けて働く『ペンギン・ハイウェイ』監督(?)が、きっと昔団地育ちとかなんだろうな〜"ごめん"。みんなでぜってぇー帰るぞ!!
勝手に関連作品『学校の怪談』『名探偵コナン/ベイカー街の亡霊』