劇場公開日 2022年3月25日

「危ないサーカス一座と緊張の張り詰めっぱなしの150分」ナイトメア・アリー M.Joeさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5危ないサーカス一座と緊張の張り詰めっぱなしの150分

2022年3月27日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

第一次世界大戦~第二次世界大戦の頃のアメリカのドさ回りのサーカス一座の中で繰り広げられる主人公のブラッドリー・クーパーと怪しい男たち。ヤクザな稼業の一味の中に入り込んでしまった彼は仕事をもらい徐々に注目を浴びる存在となっていく。
しかしそこを抜け出して、ギリギリのところで読心術を使った危ない仕事で成功を収めることになるが、予想もつかない展開に発展していく。
ギジェルモ・デル・トロ独特のドロドロとした空気感と不気味な音楽。ずっと緊張して見ていた。時代設定や画面の色合いが、一層先の見えない恐ろしさを醸し出している。
後半、相反する二人の女性とのやり取りがとてもスリリング。そして、主人公とその恋人、そしてカウンセラーと患者たちはどうなっていくのか。対面で交わす言葉と振舞とその心理描写にハラハラしてしまう。
結末は見てのお楽しみであるが、とても驚いた。
家族で一緒に楽しむ映画とは言えないが、映画好きの人には是非見てほしいギジェルモ・デル・トロワールドの世界である。

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M.Joe