「ファンですがきつかった」劇場版 乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった… さかみちさんの映画レビュー(感想・評価)
ファンですがきつかった
カタリナが元気に動いてれば最高!って人にしかおすすめできません。
元から多いキャラに加えてゲストキャラも多い上、主軸+親友以外キャラ立ても中途半端で、キャラクターのファンは満足度低いと思います。
特にソラとイアンの扱いがあまりにもったいない。ちょっとの出番で際立つみたいなことは一切なかった。出ただけ。
作中の別ゲーのストーリー紹介のされ方があまりにも唐突で単純な話のはずなのに分かりづらい所が多かったです。
突然「なんてひどい…!」って泣かれてから説明されてもこっちは置いてけぼりだし、終始行き当たりばったりな進行→実はこうでした!って展開を見せられる。こういう展開は意外性やドラマチックさに心躍らせるものだと思うのだが、後付けの説明でしかないのでネタは面白いのに展開や演出が満足できませんでした。
アクションは中途半端にサーカスのようなことをするなら冒頭のシーンで同じような種目をカタリナが見て「いつかやってみたーい」みたいなセリフを挟むとかしないとやってる意味が感じられない。そのあと馬車がすごい勢いで転倒するから、さっきまでのギャグアクションを見せられるとまあ大丈夫だろう、と白けた気持ちになる。
そのあとゲストキャラが神獣にボコられるシーンは手抜き過ぎていきなりやられている。
というかそもそも何で「湖まで行けば…!」なのか説明がない。そこに現れる白馬の王子様。そこのカッコよさにだけ★をつけた。その後の魔法のシーンも適当なエフェクトで映画らしい演出はなくただ手をかざしているだけ。
ゲストキャラの一番の見せ場もあれでいいのか?せっかくゲストキャラ同士の家族がテーマのいい思い出なのに一番踏ん張らないといけない時に回想されると今それ差し込むの!?とやっつけ感があってもっとそこを前段階でやって、それでも自分の役割があって大事な家族のために一人で神獣に立ち向かうという絶望的な状況に踏みだす勇気を演出してほしかった。
というかカタリナの家族+仲間たちとの対比で自分にも大切な家族がいる、恵まれていて本当にいつも感謝している、だからアーキルの家族も大切にして、家族のために自分も大事にしてみたいなテーマなんじゃないのか?そういうテーマのフリとしての自己犠牲と家族との回想がやっつけで泣けるか。その後ナウシカオマージュされてもつまんなすぎてナウシカに謝れと言いたくなる。
オチの神獣とのやりとりもただの説明。ストーリーが本当に恐ろしく見ごたえがない。
自分はアニメ1期が本当に大好きでした。2期のアニメはずっと面白くなかったですが、さすがにオリジナルストーリーで映画になるならきっと色んな人のアイディアが活かされて面白いものになるだろうと楽しみにしていました。原作も物語というより説明って感じなので原作者オリジナルストーリーということで警戒はしてたんですがもっとこうした方がいいとか脚本演出の人が意見したりできなかったんだろうか。
そうしたら見ごたえのないストーリー、既存キャラは活かされない、ゲストキャラは5人出して2人しか目立ってない。初日の朝の上映に行ったので悲しかった。自分の中ではめふらはアニメ一期で終わりです。