「【”ガキの頃、誰かが俺の手を繋いでくれていれば。”汚れた世界に生きる汚れなき曰く付きの男二人を描いたバディムービー。映画って予算とか関係なく脚本と設定が良き作品が産み出す所が魅力だなと思った作品。】」おじドル,ヤクザ NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”ガキの頃、誰かが俺の手を繋いでくれていれば。”汚れた世界に生きる汚れなき曰く付きの男二人を描いたバディムービー。映画って予算とか関係なく脚本と設定が良き作品が産み出す所が魅力だなと思った作品。】
ー 今作は、私の行きつけのミニシアターで上映された作品であるが、フライヤーを見て速攻で鑑賞を見送った作品である。だが、今作を鑑賞し、”マダマダダナア、オイラ”と思った程、沁みた作品である。-
■42歳の金田(大川裕明:監督・脚本・編集・音楽も担当)は潔癖症で、昔かたぎのヤクザ。
組でも浮いた存在で、借金の取り立ての仕事をあてがわれている。
ある日の取り立て先は、東(彦坂啓介)という男の家。彼は芸名をあずぽんと名乗り、44歳の今でも地下アイドルとして活動しているのんきでポジティブな男であった。
◆感想<Caution!内容にやや触れています。>
・序盤は、地下アイドルの太っちょのアズポンとそれに群がるたった3人のオバサンの姿に、やや引いてしまう。
ー 東京の方にお聞きしたいが、地下アイドルって何? そして、オジサンでもアイドルになれるの!!。スイマセン、愛知の田舎モンですので・・。-
・だが、物語が進むうちに徐々に明らかになる東が潔癖症になった理由。そして、彼が借金取り立てをブスッとした顔でしつつ、善性在る男ではないかと思った幾つかのシーン。
・そして、金田は東の家に土足で乗り込んで金を回収する一方、東に絡む愚かしき若者達に鉄拳を喰らわすのである。
ー 東のお父さん(ナント!名優、竜雷太)が、”靴を”脱いでください!!”と言う中、お母さんは金田にお茶を注ぐのである。ウーム、この凄く人の良い両親の元で育てられた太っちょのアズポンに、徐々に心惹かれていく金田の姿と表情。-
■そして、金田は組を抜け、東家で唐揚げ入りのカレーなどを頂きつつ、(カロリー、多過ぎだろ!)お土産まで貰って帰宅するのである。
更に、金田は行きつけの食堂で難癖をつける愚かしきサラリーマンをササっと追っ払い、その店の看板娘で、クスリに嵌っている女性をササっと救うのである。(えーっと、この辺り展開が粗いが、良しとする。)
<そして、金田と太っちょのアズポンは、不思議な友情を抱いて行くのである。
今作は、イロイロと突っ込み処はあるが、ナカナカに面白かった作品である。
鑑賞後は、何だか爽快な気分になる作品でもある。>