「踊りとは・・・田中泯の熱量ある思想に触れる。」名付けようのない踊り バリカタさんの映画レビュー(感想・評価)
踊りとは・・・田中泯の熱量ある思想に触れる。
ただただ、田中泯さんの唯一無二の熱を浴びる2時間です。目が離せなかったです。残念ながら僕はダンス、舞踊のこと、芸術のことはさっぱりわかりません。田中泯さんの言ってることもわかったようなわからないような。いや、わかってないな(笑)わからんです、万物との一体化なんて。けど、ラストの田中泯さんのON -OFFが切り替わる姿を見て、あぁ選ばれた表現者なんだろうなぁって痛感しました。全身全霊で踊っている(表現している)姿に魅せられます。
「踊り」ってたくさんの形があるんでしょうね。正直、泯さんの「踊り」は初めて見ました。これが「踊り」なのか?と・・・・理解に苦しみました。しかし、作品を見進めるとちょっと感じ方が変わっていきました。僕が認識している「今の踊り」は姿を変えてきたものであって、泯さんの踊りに対しての考えや思想は、もしかしたら太古・・踊りが生まれた頃・・は当たり前のことだったのかもしれないのではないか?と。
なぜなら、泯さんが人を含め万物に寄り添い、自然と共に在り表現しようとしているものはそれらの思いや気持ち。・・・それ伝えるための言葉として「踊り」と言う表現方法がある・・・思いの可視化(言語化)しているのかもしれない・・・そんなことがぼんやりと頭の中にひろがっていきました。泯さんの言葉や、犬童監督の映像を見て。
なーんて、わかった風なことを書いていますが、わかっちゃぁいませんww。感じただけです。でもそれでいいんじゃぁないかなぁ。表現されたものをどう受け取るか?ですからね。ただ、言語を表現されているってことであれば、それを理解したいなぁって思いました。
底知れない存在感がある泯さん。本作でそれを少しでも感じることができてよかったなぁって思います。一度は生で「泯さんの踊り」を見る機会があればと思いますし、その時僕はどんな気持ちになるのか?を知りたくなりました。なんの脚色もなくそのままの田中泯さんを見ることができたからそう思えたのかも知れません。
芸術のことも踊りのこともよくわかっていません。ですから絵画を見たときの感想は作家の著名、無名に関係なく、いいなぁ、やだなぁってくらいの感想しか持てない僕です。そんな僕は、泯さんの「波打ち際での踊り」と「オイルの踊り」が好きになりました。