「面白かったです!」わたし達はおとな komagire23さんの映画レビュー(感想・評価)
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(ネタバレですので鑑賞後に読んで下さい)
この作品は、思っている事と話している言葉とが、ズレてしまっているのを表現できているところに素晴らしさがあると思われました。
この点は、様々に議論されているのに肝心な内面は語られない映画『恋は光』にも通じていると思われました。(テイストはこの映画とは全く違いますが‥)
またこの映画は、現在(少し狭い画角)と過去(少し広い画角)で画面サイズが微妙に違っているのですが、映画の時間の流れと本来の時間の流れが違っているのを説明なしに行っているのは、映画『ちょっと思い出しただけ』にも通じているとも思われました。
人の思っている事と話している言葉とがズレている表現が出来ている作品は、邦画ではほとんどないと思われて、その表現が出来ているだけでもこの監督は才能あるな、と個人的には思われました。
今回は割と私小説的な監督にとって身近な題材だったかもですが、別の作品でも加藤拓也監督の人物描写は見てみたいとは思われました。
今作は題材的にはありがちかもで割と人間関係では狭い話かもですが、人物描写の方は広い視野で出来ている作品というのはなかなかないんじゃないのかなとは思われました。
その意味では、登場人物の本質は大人とは言えない部分はあるかもですが、描き方としては人間を捉えている意味で素晴らしく大人な作品と思われました。
加藤拓也監督の次回作も期待しています。
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