「ガッカリが半端ない・・・」麻希のいる世界 バリカタさんの映画レビュー(感想・評価)
ガッカリが半端ない・・・
監督の過去作品「さよならくちびる」大好きなんですよね。ですからすごく期待したんですよね。それなのに・・・。同じ監督の作品と思えなかったです。あ、脚本家が違うのか?なんて思いましたが「さよなら〜」も監督・脚本塩田さんでした・・・あぁ、逃げ場のないがっかり。
由希の状況はわかる。麻希の状況もわかる。しかしな、なぜ由希が麻希に病的なまでに固執するのか?自らを顧みずにすがるのか?そこが、さーーーーーーーーーっぱりわからんのです。なぜそこに見出すの?ってのが。生きがいを感じる理由が。
そんなに惹かれる歌声か?才能か?生き様か?由希も結構自由に生きてんじゃん。傲慢に生きてんじゃん。親に不満なの?病気に絶望してるの?友達いないの? 何でさ?それはどうしてそー何たのさ?あまりにも軽く描きすぎじゃないかな?だから、行動がエキセントリックにしか見えない。何かに向けた情熱なのか?今から逃れたい一心なのか?心情が見えない。
さらに麻希のパーソナリティもステレオタイプすぎないかな?親がそれだとこうなるの?で、事故があった時に親来てるし。てかさ、崩壊してるよ。後々明らかになる男女関係とか・・・いや、それがあるなら軽音楽部に来るか?再び。由希を何度も何度も裏切るのはなぜ?わからん。その行動の背景を語ってくれ。
さらに周辺の大人連中がクズだらけ。ストーリーを作るためだけにクズ設定にしたとしか思えない。あまりに酷い。井浦さん扮するお医者さん、もうおかしいでしょ?
クズとエキセントリックな方々しか出てこないから、そういう面で何かのテーマを描いた方が良かったんじゃない?ってくらいに崩壊していると思います。麻希の電気の顛末・・・失笑・・・無理矢理すぎるでしょ。ラストシーンも、「はぁ〜」です。カッコつけただけじゃん。全体的に子供が大人っぽい作品を作ろうと足掻いてみたけど・・・脚本こねくり回して、伏線作りまくって・・・・だけど、収拾がつかなくなったって放り投げて「ま、もういいや!これで」って感じの一本です。
演者さんもずっと叫んでばっかりだったし・・・うるさいよ。こんな演技をよくOKしたよな。最後まで女子2名の関係性がわからなかった作品でした。今年のワースト級。邦画、既にワーストが3本目。早いなぁ。