ちょっと思い出しただけのレビュー・感想・評価
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邦画らしい邦画
繊細な表現
繊細な演技
繊細な挿入歌
独特なこの感じが、
あっ邦画だなって感じが率直な感想です。
この作品を観ると、
誰もが自分の過去の恋愛を思い出す。
そんな映画です。
以前、
私は職場の上司にスナックに連れられ、
そこでスナックのママが歌った十八番を聴いて
10代の頃にお付き合いしていた彼女のことを思い出しました。その歌は当時繰り返し聴いていて、耳に焼きついていたからだ。
思い出したというより、
心が、感情が、その時代にタイムスリップしたかのような。
タバコの煙に包まれているはずの深夜の酒場から、
彼女と付き合う前に、一緒に歩いた夏の夕暮れの「けやき通り」にいるかのような。
スナックのママが唄う懐かしいメロディが胸に渦巻き、
ほんの一瞬で、当時の彼女と付き合ってから別れるまでの4年半が心の窓を通り過ぎた。
長く、押し入れにしまい込んでいた記憶。忘れ去られようとしていたメモリーが自分の意思に関係なく、さらさらと目前を流れていった。
あぁ、そんな時代もあったんだな。
青くさい、どうしようもない、輝いて、愛おしい、戻らない。
そんな時代があったんだな。
かつての恋人を時々、思い出すこともある。
そんな私は妻と子供二人と幸せに暮らしている。
きっと当時の彼女も誰かと幸せに暮らしているはず。
あれから連絡を一切とっていないから、どうしているかは本当のところ全くわからない。
知る必要もない。
ただ、遠くから幸福を祈るばかりである。
そんな気持ちにさせてくれた映画でした。
奇跡
気になった点
スタッフが講演終了後にステージで踊るのは、0とは言えないがなかなかありえない。
閉館後に一般客がフラッと劇場に入り、ステージまで行くのも、0とは言えないが考えにくい。
それが同時に起こるのはもはや奇跡的。
夏にあんなに部屋の中で霧吹きを使ったらカビだらけになるぞ。
猫へのごはんのあげ方が雑すぎる。
そんなこと関係ないくらい良かった。
回想する(2021年〜2016年)
元ダンサーの照生とタクシードライバーの葉が付き合い、別れるまでの6年間を現在から過去に回想していくヒューマンドラマ。
伊藤沙莉が出てるあたり、「僕達はみんな大人になれなかった」みたいな空気感が少しある。
照生の怪我が影響して、葉との関係性が悪化していくところが切なく感じた。
(でも、一番の見どころでした)
コロナ禍の描写もリアルで、正に2016年〜2021年の現代社会を映してる。
人も世の中も時間と共に少しずつ変わっていくし、どうにもならない事には折り合いをつけていく。
ふとした時に、そんな過去のことをちょっと、思い出すのもいいかもしれない。
それぞれ今を生きていく。
3, 40年位経った頃には、きっと、
昔(平成・令和)の情緒をパッケージした貴重なフィルムとして、人々に思い出される作品になるのでしょう。
ホッキョクグマにほっこりしただけ
タイトルに惹かれて鑑賞。
同じ日を遡っていく設定が面白そうだなと思ったけど、盛り上がりもないし途中で飽きてしまった。
洋画だけど、同じ日を積み重ねていく「ワン・デイ 23年のラブストーリー」の方が好き。
2人の男女、照生と葉が恋して見つめ合う 日常の姿が綴られた作品♥
2人の男女、カップルを取り巻く人たちの
群像劇、何気ない日常が描かれていました。
タクシーの中での会話
人を好きになる気持ちが心地良く、響いてきました。
葉が照生に向けて、『吹き戻し』のお祭りの笛を鳴らして吹くシーンが可愛かったです♥
コロナ禍の方たちにエールを送りたい
ストーリーでした。
監督のオリジナルらしい作品でした。
2022年、2月14日
バレンタインデーに観賞しました。
バイプレーヤーは味があるなぁ
セリフが会話のように展開して自然な雰囲気。
時折クスッと笑ってしまう。
こんな2人のような恋人たちって多いんだろうな。
コロナ禍でガラッと変わってしまった生活の中。
それでも人は生きている。
そして人には運命ってあるんだよ。
時計がかちゃって動くやつ。
時計がかちゃって動くやつ、ジャームッシュのオマージュらしいです。ジャームッシュも私には、理解できない監督の一人だし、planetなんとかって映画は見てませんが…
池松壮亮✖️伊藤沙莉が見たくて見た。終わってしまった恋の話として、よくできてたと思います。
総合的に見ると綺麗な作品
少し前におすすめされて気になっていたが満を持して鑑賞。
正直初見で一発ですべてを理解するのは難しい気がした。裏を返せば何回見ても楽しめる作品。
大体、出会いから近い過去に進んでいくことが多いので、近い過去からだんだんと出会った所まで徐々に遡っていくのが斬新だった。
ただ、作中の時計がデザイン性高くて一見日にちが読みづらい。年が書いてないのでどれくらい過去に遡ってるのか分からなかったので混乱した。
気になっていた怪我の理由が明かされなかったのがちょっともやもや。水族館とかどっかでいちゃついてる時に挫くのか?と無駄な予想をしてしまった。
演出として、今どきっぽい、エモいような描写が多くていいような、ありきたりなような。
屋上で花火とか夜中の商店街とか青春系の作品では近年よく見かける。
小ボケが多かったのは面白かった。
普通逆だよなと思ったのが、うるせぇ口だなと言わんばかりに葉がキスしても、照生がそのまましゃべり続ける。キスモードになったら今度は葉が「話の続きは?」とボケ返す。これは正直ちょっと吹いた。
多少突っ込みどころがあったのが、休館中の水族館のエスカレーターが常時動いてるわけないよなって所。
あとは、登場人物の人としてどう?って感じの発言。
冒頭、葉の「21歳でタクシーに乗る人生ってどうですか?」っていうの個人的には煽りでしかないやろと思った。18歳の大学生でもタクシーくらい乗るだろうと思ったし。
逆に、若い女性のドライバーだから葉が「失業ですか?」って言われてて、世の中見知らぬ他人とのコミュニケーションってこんなに世知辛いのか?と若干引いた。
最近の人はこうなのか、元来人間ってこんなもんなのかどんな意図なのだろうか。
葉役の伊藤沙莉さんのハスキーボイスでやさぐれてる感が引き立っててよかった。早くタバコ吸ってくれと思わせるくらいにキャラが立ってた。
ただ、サバサバ系女子と思いきや、思いっきりメンドクサイ女だったのが残念。
こんな女いるわと思わされた時点で制作陣の思うつぼなのかもしれない。
副交感神経が爆上げエモ恋愛映画
コロナ罹患中につき、癒される恋愛映画を探して漂流。見つけたのがこの映画でした。
邦画版ララランドと呼んだら多方面から怒られそうですが、私にとってはプロットの切なさと結末が、夢追う彼とそれを支えたい彼女だから起きるすれ違い、でも確かに一瞬が永遠だったあの時間、などなど、LA・LA・LANDを彷彿とさせました。
前情報なしに鑑賞したため、最後のエンドロールで松居大吾監督の名前を見てテーブルを思わず叩きました。
言葉の量(ボリューム)を調節させたらピカイチですね。
全人類に見て欲しい映画です。
定点で生み出される映画的魅力
定点で語っていく演出が見事 映画的な魅力に繋がってる 画面の切り取り方、定点カメラや影の使い方も印象的
オリンピックとコロナをふまえた空気感漂う映画としても至って自然なのがいい
池松くんと伊藤さんの組み合わせ 案外リアルな組み合わせだとおもう
口調
語尾が緩い池松壮亮と客にヤカラをかます伊藤沙莉。ふたりの親密な会話劇、時に甘く、痛々しい。時間の経過の記憶が薄れるコロナ後からコロナ前に遡る社会を捉える中、周囲の人との関係も緩やかに変化し時を刻む。
そんな時あったりなかったり
別に引きずってる訳じゃない。
ごく稀に、日常のふとした所に思い出のきっかけが落ちていたりして、ちょっと思い出す。
感傷がない訳じゃないけど、今に何か及ぼすこともない過ぎ去った時間。
誰にでもある、あの頃幸せだった時間。今は別の幸せがあるけど、ちょっと思い出しただけ。
タイトル絶妙。
久々の邦画、心地よい時間をもらった。
誰にでもあるんだ
「お姉さんは今、幸せ?」冒頭、若い女性からの質問に、すぐ肯定できないタクシー運転手の女性。そこから話が巻き戻されていく。日付は全て7月26日。元彼であるテルオの誕生日だ。
劇の打ち上げで出会い、うやむやな関係を続けつつ、1年後に告白。翌年はふたりで楽しく誕生日を祝い、1年後、喧嘩。明くる年の誕生日は、別の男性(恐らく今の主人)から声をかけられ、今に至る。
結婚して子を産み育てても、完璧に幸せとは言い切れないし、過去にひたすら惚れた人を思い返すことがあるんだと、思えた。恋人がいるのに、誰かを「ちょっと思い出し」てしまう。現に今もそう。おまけにクリープハイプの「exダーリン」に夢中だ。
それは、誰でもあるのかと、思えた。
葉の「このまま関係を続けていくと、自分が持っていかれそうになる」「最初から、会話なんてできてなかったんだろうね私たち」が、すごく刺さった。ふたりの会話が、常に葉から話して、常にテルオは聞き流している印象だったから。恋愛は惚れた者が負けるのだ。
こうだから私は良くないと思わず、みんなそうなんだと思って、やわらかく生きていけたらいい。
一言「渋い!」。
30分くらいはちょっと??でした。
それが段々「主人公の誕生日」にあった出来事を、過去に遡っている。
登場人物の髪型や、飼い猫の大きさとかで、それがわかってからは。
そういうことね、と。
恋愛物ではあるけど、その要素は淡いので見やすいし。
だけどどこか、自分の過去の恋愛を思い出しちゃった。
セリフがとても心に沁みて。
「彼は一歩私に踏み込んでこない」。
そんな恋人との距離感、わかる。
過去を変えることはできないけど。
思い出せる過去があるのは、それだけでいいんじゃないかな。
家で見るなら、カーテンを閉めて真っ暗な深夜におすすめ(なんとなく)。
⭐️今日のマーカーワード⭐️
「待っている人が来ないなら、迎えに行ってもいい」
記憶の扉を開いてくれた傑作
心に刺さりすぎた作品。
何気ない会話パートでの長回しがたまらない。
生感というか…セリフひとつひとつとっても、体の内から出てくる言葉に見えてくる。
俳優が演じるキャラクターではなく、実際に今を生きている人間にしか見えない。
このリアリティが本当に良かった。
時間を逆行しながら繰り返される7月26日の中で、見ているうちに自分の記憶の扉が開けられるような感覚を覚えた。
アルバムを1ページずつめくり振り返るような構成はなんとも感慨深く、この感情は他のどんな映画でも得難い物だった。
安易に恋愛映画として捉えるつもりはない。
むしろ、過去の断片の積み重ねで出来ている自分の今。つまり人生そのものと向き合う事になる、そんな作品だ。
何を思うかは人それぞれだし。
不快に思う人もいれば、感慨に浸る人もいるだろう。
時間を編集して逆行も順行もできる映画ならではのマジックで振り返る人生。
辛い失恋も、諦めた夢も、全ては今の自分を構成しているジェンガの一コマなのだろう。
無駄な物は何ひとつなかったんだ。
そう思った。
数少ない過去を感傷suru事しかできない 残念な行き遅れ叔母さんの映画
友人に誘われ、予習なしで いきなり鑑賞しました。
シナリオでの主人公をひとりに 絞れば、もっと緻密で、繊細な時事を入れられると思うのだが、物語がふたり進行なので、1つ1つの出来事を掘り下げる事が出来ずに、散漫になっている。
角役者の棒読みセリフが多く、
台詞の立ち方とか、とにかく演出が雑。
すべての役者のすべての演技が地に着かずに浮いていた。
会議室で、何度か 本の読み合わせをして、各自が各セリフとキヤラクターの性格を確実に自分のものにしてから、撮影を開始した方が良かったでしょう。
たまに 日めくりデジタルカレンダー を映してくれるのだが、いちいち日付を覚えていられないので、時系列確認には不適。
紙カレンダーを使用した方が判りやすかったでしょう。
それよりも、時系列を最初から進めていく直球で勝負し、その間のふたりの"変化"を鑑賞者に感じさせるべき映画主題が、過去へすすむ時間逆行をしたことで、映画の本質を見失ってしまっている。
名優永瀬正敏さんや店「とまり木」の國村隼さんの取ってつけたような扱いは粗末で
脚本には無理があった。
「追いかけてこないのかな・・・」心の中を セリフに起こしたら、映画の質は3つ落ちる。
監督に併せて。脚本家も超3流 よく構成を整理した方が良かったでしょう。
それに引き換えに、撮影と照明、録音はきちんと仕事をしていた事は救いだ。
本作が好きな人は「「花束みたいな恋をした」」が好きだと思う。
池松壮亮が、、、踊ってる!
大声張り上げてる池松壮亮も意外だが、なんかダンスをしている池松壮亮も意外。
伊藤沙莉と池松壮亮なら、観ないわけにいかない。
最初はこの部屋の時計はおかしいのか?と思ったのだが、場面が変わるごとに映る時計。日付は同じだけど、時間はそれぞれ違うし曜日が違う。そこで気がつく、思い出しているだけなんだ。
現在も一緒に居て、過去を思い出している話だと思ったら、現在はそれぞれ別々の幸せな日々を過ごしていて、本当にちょっと思い出しただけ、という話。この二人だからいい感じの映画になっているんだろうな。
確かに、今の生活に関係ない過去の事、今は会わない人たちのこと、ふっと思い出すことなんていっぱいあるからね!
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