「みんなの元カノ・伊藤沙莉。構成力と中身のバランスが見事。」ちょっと思い出しただけ BDさんの映画レビュー(感想・評価)
みんなの元カノ・伊藤沙莉。構成力と中身のバランスが見事。
先週の「ボクたちはみんな大人になれなかった」鑑賞からの、伊藤沙莉つながりでの鑑賞。
というか、プロットもだいぶ被っていた(笑)。まさか、立て続けに元カノ伊藤沙莉を懐かしむことになろうとは。
伊藤沙莉の「そんなにハイクラスじゃないけど、空気が読めて面白くて、芯があって情が強くて、自分のやりたいことには忠実で、普通なんだけど普通じゃない女の子」を演じる力と、「なんでもないことが幸せだったと思う」を演じる力を二作連続で存分に堪能。何あの「色々あった感じの雰囲気」の出し方の上手さ。
しかしこの作品はそれだけじゃなくて、道中の「なんでもないやり取り」のセンスは光りましたね。合コン相手や、タバコ中に話しかけてくるしょうもない男のしょうもなさ。池松壮亮と成田凌の面白じゃれ合い。映画館が実際にクスクス笑いに包まれるシーンもありましたし、丁寧でした。
それから、劇中に出てくる実名アイテムもそんなに多くなく、ジム・ジャームッシュと尾崎世界観は仕方ないとして、他はウィノナライダー位で、品があったなと言う印象で私は好きでした。「花束」を否定するわけじゃないですがゴホンゴホン。
もちろん凝った構成の作品でしたが、構成美が目立ち過ぎない印象。
中身の1シーン1シーンがしっかりと描かれており、もう一度見る楽しみもありそう。ストレスなく見られる良作でした。
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