「日本における選挙の現実を描いた意欲作」香川1区 感謝するワニさんの映画レビュー(感想・評価)
日本における選挙の現実を描いた意欲作
前作「なぜ君は総理大臣になれないのか」の続編として、日本でも屈指の激戦区とされる香川一区のリアルをつづったドキュメンタリー映画。
前作は誠実・マジメで腰が低く、滅私利他の精神で国民のための政治を強く志す立憲民主党の小川淳也議員が、選挙でライバル候補に全然勝てずに苦悩する姿を描いたものだったが、今作は香川一区で3候補全員の立場で描かれている。まさかの第三候補擁立により想定外の激戦となり、ある者は苦悩に悶え苦しみながら必死に戦い、ある者は権力を総動員してなりふり構わずに戦う、喜怒哀楽すべてを含んだ実に生々しい姿が記録されている。そしてなぜ自民党は強いのか、有権者の立場から強さの源泉を垣間見ることができる。
前作も非常に評価の高い作品であったが、今作は同等以上に素晴らしい、期待を裏切らない名作。政治信条に関係なく、多くの人に見てもらいたい映画。
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