「クソ女上等! 悪だって男には負けないわよ」パーフェクト・ケア あき240さんの映画レビュー(感想・評価)
クソ女上等! 悪だって男には負けないわよ
パーフェクトケア
2020年、米国映画
肌触りが普通の映画とは違いました
とにかくロザムンド・パイクが凄い
悪徳介護ビジネスの女のお話なのですが、それは映画の掴みにしか過ぎなかったように感じました
監督が映画にしたかったのはタフな悪女の物語だったように思いました
クソ女というワードが際だっていてそれを象徴していました
なんで女だけ、クソ女と言われなきゃならないのよ!ということを大声で言い返してきたように思えました
監督にはクソ女の悪行は別に何だってよかったのかも知れません
監督の言いたいのは、どうせ女だからマフィアの男達から脅されたら泣き喚いて許して!、助けて!というシーンを期待してるんでしょ?あなた達?
それとも誰か白馬の騎士のハンサム男性が助けに入ると思ってるんでしょ
それってあまりに男性中心視点じゃないの?気づいてる?あなた?
そんな風に説教されているように感じられて仕方ありませんでした
主人公が男性だったなら、この映画の展開だってふーんそんなもんかてな具合に右から左なんでしょ?
たとえば、主人公がアラン・ドロンだったらどうなのよ?
女だってもこのようなお話が成立するわけよ、女をなめるんじゃないわよ!と監督の声が聞こえてくる気がしました
だから、マーラはレズですし、敵対するマフィアのボスは男性であっても小人症なのだと思いました
マーラからは、マフィアのボスが大男であっても小人であっても同じ、体の大きさや腕力の差なんかではたじろぎはしない、それを視覚化しているのだと思います
知能と肝っ玉の勝負よ!それなら男も女も平等でしょ!
そういう主張であったと思いました
それこそが本作の主題だったと思いました
介護ビジネスがどうとか、監督にとってはどうでもよかったのかも知れません
結末
クソ女が呆気なく撃ち殺されて、スッキリします
それもクソ女!と最初に言った男によってです
ハイハイ、あなた方これで満足でしょ?
クソ女が大成功したまま終わったらメチャクチャ貶すんでしょあなた方男性は?
お望みどうりにしてあげたから文句無いでしょ?
そんな風に啖呵をきられた気がしました