「前半と後半でガラっと変わる」パーフェクト・ケア 藤崎修次さんの映画レビュー(感想・評価)
前半と後半でガラっと変わる
作品紹介の「クライムサスペンスコメディ」とは何ぞや? と思ったが、見て納得。
前半は予告編どおりのコメディタッチの流れ。ロシアンマフィアのボスがミゼット俳優(ピーター・ディンクレイジ)なのもそうだし、
貸金庫の中の本をくり抜いてダイヤモンドを隠すというベタなネタもその想いを強くさせる。
ところが、後半は一気に趣きを変え、アクション映画のようになる。
ただ、前半から主人公マーラ(ロザムンド・パイク)のアクティブな一面なども散りばめてあって、決して無理のある変調ではなく、腰折れの無い展開。
正直、あまり期待せずに見たが充分見応えある内容だった。
既に配信版も公開されているので、敢えて劇場で見る必要は無いけど客席はこの手の作品にしては入っていたので、劇場版と配信版で二度楽しめるくらいの内容と言えるかも?
ただ、一つだけ難癖をつけるとレズビアンの要素は盛り込む必要があったのかは疑問。確かに強い女の裏の顔としての面を描こうとした意図は理解できるが、フラン(エイザ・ゴンザレス)が単なるビジネスパートナーという設定でもストーリーは充分成立すると思う。
時代のトレンドとは言え、何でもかんでもLGBTsのネタを絡めるというのも見る側にとっては少し食傷気味。
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