「女性にも選択肢はある。」あのこと せつこんさんの映画レビュー(感想・評価)
女性にも選択肢はある。
まだ中絶が法律で認められていなかったフランスで望まぬ妊娠をしてしまった女子大生の主人公があらゆる手を尽くして自分の人生を犠牲にしないために中絶しようと模索する話。
カメラはずっと主人公に寄り添い、画角も狭く、妊娠してからの時間経過がこまめに提示される。そんな中で、誰も頼りにできずに孤独に苦しむ主人公を見ていて「どうか無事に中絶できますように!」と祈らないではいられない。これなら中絶に反対する人でも多少は主人公を応援してしまうのではないか。
中絶が違法だったが故に何度も痛い思いをする主人公を見て、自分だったらこの苦痛に耐えてまで中絶するだろうかと思ったけど、痛みは一時のもの、今後の人生ずっと苦しむと考えたらそんな痛み痛くない。てかどうせ産むにしてもめっちゃ痛いし。同じ痛い思いするなら確実に私は人生を選びたい。
そして中絶が合法な現代でもこの時代と変わらないところは未だにあるし。アメリカほどキリスト教が浸透していない日本は空気的に中絶も1つの選択ですよみたいな面してるけど、実際自分妊娠しちゃったら誰にも何も言わずに中絶すると思う。そうして、この主人公みたいに何事も無かったかのように社会に戻る。妊娠において産むも中絶するも本人は孤独なのはずっと変わらない気がする。
本当につくづく思うけど男って夜遊び何のリスクも追わなくて羨ましいなー!一度の過ちで全部が犠牲になるなんてフェアじゃない!中絶したとしても「中絶」という苦しみは残るし!もっと女に敬意を払えー!!(笑)
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