「久々のカンピオン。久々のキルティン・ダンスト。彼女はやはりいい。男...」パワー・オブ・ザ・ドッグ えみりさんの映画レビュー(感想・評価)
久々のカンピオン。久々のキルティン・ダンスト。彼女はやはりいい。男...
久々のカンピオン。久々のキルティン・ダンスト。彼女はやはりいい。男の子もいい。女性との関係ではなく、馬に乗ることや皮をはぐことに宿るエロス。ゲイ的なものか。男の子が外科医としてメスをさばくことと、伝統的に男らしいとされてきた馬乗りや皮はぎが、連続的なものであることを感じさせる。男と男の体力的な闘争ではない闘いと、ゲイ的な関係性が、隣合わせであることを描いているところはすごい。ジョージにも別の男性性がある。
男の子がうさぎを処分した直後に、金色の穂に赤い血が飛び散っているところは美しい。カンピオンの力はこういうところにある。
ピアノの音へのフィルのからかいも、微妙にエロス的でもある。
攻撃と関心の微妙な隣接性。
先住民の手袋に異常に感動する彼女。
フィルがもともとインテリだったこと、両親が鼻持ちならない軽蔑を示すことなど、謎が多すぎだけど。
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talismanさんのコメント
2022年1月15日
金色の穂に赤い血、美しいと私も思いました。
外科医、皮剥、馬に乗ることの連続性、隣り合わせにゲイ的な関係性。ぼんやりとしか感じてなかったことを言語化していらっしゃるレビュー、素晴らしいです。久々に感動しました。