劇場公開日 2021年11月19日

「犬の力が終わる時」パワー・オブ・ザ・ドッグ 大粒 まろんさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5犬の力が終わる時

2021年12月2日
iPhoneアプリから投稿

また新しい犬の力が支配する。

人は誰しも隠し事があり、闇がある。緊張の最も高まっているときに、この犬の力を解き放つと悲劇は起きる。

物語は静かな不協和音を奏でつつ進み。不穏な空気を維持し続けるこの重々しい映画は、それらに耐えに耐えて登場人物の隠し事を見つめ、紐解いて見るしかない。

肯定も否定もない。善も悪もない。見えない呪縛がそこにはあるだけ。

ベネディクト・カンバーバッチだから観たんだけど、あまり楽しい映画ではなく、やはりアメリカのこれらの嗜好に対する考え方は難しく。これだけ苦悩する倫理観は誰のためなんだろう。

なぜこれを旧約聖書の犬の力に喩えるのかも、日本人には難しい。。これ日本で言ったら何だろう。。。

大粒 まろん