「犬の力が終わる時」パワー・オブ・ザ・ドッグ 大粒 まろんさんの映画レビュー(感想・評価)
犬の力が終わる時
また新しい犬の力が支配する。
人は誰しも隠し事があり、闇がある。緊張の最も高まっているときに、この犬の力を解き放つと悲劇は起きる。
物語は静かな不協和音を奏でつつ進み。不穏な空気を維持し続けるこの重々しい映画は、それらに耐えに耐えて登場人物の隠し事を見つめ、紐解いて見るしかない。
肯定も否定もない。善も悪もない。見えない呪縛がそこにはあるだけ。
ベネディクト・カンバーバッチだから観たんだけど、あまり楽しい映画ではなく、やはりアメリカのこれらの嗜好に対する考え方は難しく。これだけ苦悩する倫理観は誰のためなんだろう。
なぜこれを旧約聖書の犬の力に喩えるのかも、日本人には難しい。。これ日本で言ったら何だろう。。。
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