「結局、曽根崎はどこ?」ある男 落ち穂さんの映画レビュー(感想・評価)
結局、曽根崎はどこ?
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結婚した相手が偽戸籍だったので誰であるかを調べた結果、やっぱり調べなくても良かった、一緒に暮らした日々さえあればみたいな感想を述べることも、死刑囚の実の孫であることを娘に伝える役を息子に買って出させるのも、被害者ではありますが、無責任な母親だなぁと思いました。
調べる前から、偽戸籍である事情がポジティブであるわけがないとわかっているはずで、自身が犯罪者でなければ家族に犯罪者がいることくらいしか思いつきません。映画の予告編を見た時点でそう予想していましたが、結局その通り。何の罪もない死刑囚の息子が苦しむ軌跡を辿って理解したつもりになっただけ、何も誰も救われません。将来、娘は、戸籍の父親欄が空白になっているか死刑囚の息子の名前が入っているのを知るわけで、父親違いの兄から何言われたとしても、新たな悲劇しか待っていないでしょう。
それと、妻夫木聡扮する弁護士が在日三世と一目で見抜かれるというシーンに驚きました。全く見えないですからね。でも、戸籍偽造業者は会う度に「在日、在日」と連呼して五月蝿いし、在日問題を死刑囚の子供と同列視しようとしているのか、とても違和感がありました。
ラストシーンで弁護士が温泉宿の次男坊を名乗っているのにも呆れました。浮気かつ託卵かもしれない妻に嫌気が差したので、逃げてるんですかね?
で、結局、曽根崎はどこの誰なんでしょう、スッキリしないんですが。
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YOUさんのコメント
2022年12月1日
そうなんですよね、じゃあ本物の曽根崎は?ってなりますよね。原作を読むと謎解けます。他にもいろいろとわかります。原作を買わすためのキャンペーンじゃないかと思っている(笑)