「愛の物語としては、熱量が足りない」ある男 bionさんの映画レビュー(感想・評価)
愛の物語としては、熱量が足りない
ミステリーとして捉えれば、想定の範囲内の真相で特に目新しさはない。盛り上がる箇所が少なく、愛の物語として消化しようにも熱量が足りない。
韓国籍日本在住の人を揶揄する『在日』という言葉が出てくるが、ネトウヨはともかく、エスタブリッシュメント層の人間が、あからさまに口にしたり、面と向かって差別するなんてことはまずない。もっと巧妙に排除する方法をとっているのが現実で、ステレオタイプな差別主義者が登場すると鼻白んでしまう。
ついでに言えば、死刑反対論と加害者家族の問題がごっちゃになっていて、どうも感情移入しづらい。
身寄りのないホームレスの戸籍を買うというならわかるが、戸籍を交換して兄弟がバッチリいる人間になりすます意味がよくわからない。
ラストは、なんのために足したんでしょうね。
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しろくろぱんださんのコメント
2022年11月20日
いつもありがとうございます。
本編でちょっと退屈していたのもあってラストの場面は妻夫木が演じる城戸がこの先どんな生き方をするのか興味をそそられました。