報復 かえしのレビュー・感想・評価
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【んー、だいぶ惜しい気がする】
※ 前・後編作品の一気見公開。
作品の紹介文にあるようなクライムサスペンスというより、人間ドラマだった。
愛する人を失ったもの同士が、どう対峙するのか、神の救済などないと考えながらも、結局は神の教えに縛られ、自ら命を絶つことが出来ないジレンマと向き合い、どうするのか、終盤...というより、最後は見ごたえがあったと思う。
ただ、人物背景がステレオタイプっていうか、強引すぎるように感じるところもあって、中盤までイライラするところが少なくなかった。
もし、犯罪被害者のご遺族が観たら、これ、どう感じるんなだろうかと心配にもなる。
人物背景などは観る側の想像力に任せても良いんじゃないかとか、そしたら舞台の方がしっくりするのかとか、余計なことまで考えてしまって、これも含めてマイナス。
なんか、骨子は良いのに肉付けか良くない、だいぶ惜しい作品だった。
神は赦しても人は赦さず
高校生の頃同級生をレイプ未遂の上殺し服役したた男と、彼の出所後の所在地を知ってしまった被害者の父親の話。
娘の死を受けて嫁は自殺、被害者と寄り添う会とかいうただの団体は余計な御世話の賑やかし、教会の神父は能天気、なことを言うそんな状況で焚き付けられた様な形で巻き起こっていくストーリー。
単に赦した気でいた父親と、加害者の男の物語かと思ったら、加害者の男本人は大人しいながらもヤクザと絡んでいるし、町は腐敗した警察官が牛耳っているしとドロドロドロドロ。
展開がちょっとやり過ぎだったり荒過ぎるのは否めないけれど、胸クソ悪さとやり切れなさがぐっちゃぐちゃぐちゃに入り組んでどこに感情移入すれば良いのか…。
希望的観測も含め、観賞しながらある程度の落としどころは思い浮かぶけれど、どう転んでも誰も掬われないし幸せにならない展開で、そして、その中ではマイルドな方向に進んだし、中途半端なところもあったけれど、黒く悲しく面白かった。
一応エンドロール後にちょっと続きがあるけれど、そんなんじゃなんの掬いにもならないって…。
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