ほんとうのピノッキオのレビュー・感想・評価
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ビジュアルは素晴らしいけど、お話が…
ディズニーアニメの印象が強いピノキオをダークファンタジーで描くという本作、予告編の映像が美しくグロテスクな雰囲気を纏い好みのタイプだったので観賞しました。
映像面では、ロケーションや美術、衣装、キャラクター造形全てが素晴らしく、細かなところまで世界観が行き届いており、まさにヨーロッパの絵本が動いているようで最高。映像美と雰囲気に浸れて満足でした。
ただ、ストーリーは「美しくも残酷な」というキャッチとは異なり、いつものピノキオのお話で拍子抜け。もっと本当は残酷でグロテスクで、ある種の嫌悪感を感じるようなお話を期待していたので、ちょっと残念。原作のストーリー自体が既に結構恐ろしいので、もっと振り切って欲しかったです。
実写化は成功しているけど、作品の意図が明確でない。
造形の素晴らしさ!
ピノキオっていうと、〝嘘をつくと鼻が伸びる〟っていうことしか思い出せず、実はどんな話だったかよく覚えていない…
そんでもって、ピノキオじゃなくピノッキオなんだね 笑 知らなかった…
今作のピノッキオは、かなりの問題児で悪童っぷりが半端ない 笑
見た目の可愛らしさとは裏腹に、ジェペット爺さんの無償の愛など知るかとばかりに、奔放な悪戯の限りを尽くすピノッキオ…苦笑
離れ離れになってしまったジェペット爺さん探しの旅は、ピノッキオの無知故に一進一退で非常にもどかしい
まさか、首を吊られたピノッキオを観ることになるとは…笑
俳優陣の素晴らしい芝居や、神秘的な雰囲気MAXのセット。
そして何より衣装や造形の秀逸さに眼を奪われる!
妖精さんの何と神々しいこと!
おしゃべりコウロギやカタツムリおばさんの何と可愛らしいこと!
悪役のキツネ野郎とネコ野郎の何と憎めないこと!
登場するキャラクター全てが魅力的で、フィギュアでも発売してくれないかな?
きっと全キャラ集めたくなること間違いなしだ!
美しい夢を見ているような映画
純粋に面白かったです
まあ、子供だし木だし、そりゃあ何も分かっちゃいないよね。自分の興味...
ピコリーノの冒険
おとぎの世界な映像、ワンダフル。
子供の素直さが時にはあだになるのかぁ
「ドッグマン」監督の作品でしたが、全く違うテイストになっていました。
ですが、色合いがなんと言えばよいのか、鉛色混じりの水色と言えばよいのかヌルーっとした感じで落ち着かないんですよね。
色彩で言うとアリス・イン・ワンダーランドの対局にあるような、ただすべてのキャラクターに違和感を覚えることはありませんでした(多くのレビュアーの皆さんと同じでマグロにはビックリ!)。
良質のファンタジーで子供の持つ無垢さ、それが纏う残酷さなどが良く表現されていました。
これ、吹替版があったら子供が鑑賞すると一生忘れられない作品になるんじゃないかなぁ、って個人的には思います(それくらいインパクト強かったです)
面白かったです。
原作派大満足の映像化
自分は原作も子供の頃から読んで馴染んでてグロテスクでダークなイメージの原作も馴染んでるしディズニー版とは別クチで認識して育った少数派。
映画は原作のキャラクター、イメージをかなり強く忠実に拾ってる反面、映画として整理されてたり原作で瞬殺のコオロギが何度も登場して延命されてるあたり、ディズニー版で育った世代にも多少救いの手を差し伸べてるような気がしないでもない…のだけど、まぁ、普通の観客の大半は置いてきぼり。
劇場内の空気が明らかに「期待してたピノッキオと違う…」という困惑の空気を感じて、自分の喜びとは裏腹に、言い訳したくなるようなビミョーな空気に包まれた鑑賞体験でした。
めちゃくちゃ良いんですけど、言うなればアート系単館でかかりそうなテイストなんですよ…。ピノッキオの木目=肌感も、不快スレスレというか…たぶん嫌いな人多数かも…?
いや、そこには最後のあの描写に意味を感じましたよ。…意気込みですよ。
美術も音楽もキレイだし、イタリアの貧困描写のキツさも、障害者を装いピノッキオに近づくキツネと猫の末路も原作通り。容赦ない。(いや、キツネ登場時の描写は障害者への差別的な、もっとエゲツナイ原作からは相当ライトになってる印象なんだけど、それは映画の現代のコードにのっとってるように見受けました。優しさ…なのか? センサードの敗北なのか?!)
家族で楽しく観に行くと、たぶん変な空気になるけど、これが本来のピノッキオだし原作よりはかなり口当たり良い気がする。
病気の熱でうなされた悪夢見てるような展開と空気感。そして、どこか教訓があるようで、詰めて考えるとどこか歯車ズレてるような…。
好みは分かれそう。
鬱展開やダークファンタジーに抗体があって好きなら一見の価値あり。きっと忘れられない映像体験になるはず。
ピノッキオは優しい子
マグロがヤバイ
木こりのおじいさんに作られて生まれた問題児ピノッキオが困難を乗り越えながら成長していく話。
ピノキオはじめ色んな登場人物たちの造形が基本は着ぐるみ(舞台衣装っぽい)、それでも無理なところはCGというようにうまーく混ざり合ってて、あんまり違和感なく見れた(でもやっぱマグロは笑ってしまった)。ここらへん『CATS』実写化見習った方が良いね(笑)
児童文学が原作なので"教訓"という感じ。でもその教訓が必ず正しい訳でもないことがちゃんと提示されてた、大人の押しつけじゃないのが良かった。
まずは、「嘘をついてはいけない」という教訓。ピノキオが嘘をついた時に鼻が伸びるシーンと伸びないシーンの2パターン出すことで、嘘をつくことが悪いことでは無いときもあることをちゃんと表現されてた。
もう1つは、「大人の言うことをちゃんと聞きなさい」という教訓。ピノキオは何度もコオロギや妖精に言うことを聞けと言われても、全く聞かずに案の定痛い目を見る。でも学校については、妖精に言われた通り通い始めるも、あまり良い場所として描かれてないし、ピノキオ勉強してたけど何か意味があったかと言われれば別に何の役にもたっていない。
他にも、いかにも悪そうに出てきた人がピノキオの純粋な心で変わることもあるし、そんな綺麗事が通用しない悪人も出てくる。結局ピノキオは大人に言われたことから成長したのではなく、自分の目で見たこと経験したこと失敗したことから自分で成長していく。これ以上子供に見せるべき映画はないんじゃないか。
子供に見せるにはちとトラウマになりそうなキャラはチラホラいるが(笑)
ピノッキオでラジー賞受賞のロベルト・ベニーニが何食わぬ顔で出てます…
【社会風刺も】
僕が幼い頃、絵本で読んだピノキオは、最初から良い子だった(と思う)。
でも、本来のピノッキオは、こういう物語だと、テレビの、”本当は〇〇”みたいな番組で見たような気がする。
だから、わざわざ「ほんとうの」と形容した日本語タイトルは、余計な気がしていた。
僕の記憶では、ピノキオは、クジラに飲み込まれたことになっていたが、大きなサメに飲み込まれんだよと、当時テレビ番組が解説していて、驚いたことを思い出した。
実は、原作のピノッキオは当時の社会を風刺しているのだが、この映画「ピノッキオ」もそうした場面はしっかり描いているように思う。
そして、それは現代にも通じるものがある。
だから、こうして、この映画は制作されたと思うのだ。
子供が希望を持てないような貧困や格差、無罪のものは牢に、有罪のものは釈放などが、それだ。
厳格なカトリック社会では、妖精がいるなんて異教徒の考え方だし、神ではなく妖精がピノッキオを人に変えた、つまり、これは、人々を苦悩から解放したというメタファーなんだけれども、こんなことは、カトリックを否定するようであってはならないことだったはずなのだ。
お子さん連れの親御さんもいたが、しっかりとした解説は必要だと思う。
親子で観ても良い作品だと思うけど、小さい子は怖いだろうなと思う。
そんな子は、大人になりたくないと思うかもしれない。
でも、ロバになるかもしれないのに😁
ずっと遊んで暮らしたい子供をさらって、ロバにするなんて怖いストーリーをよく思いつくもんだと改めて感心する。
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