劇場公開日 2021年11月19日

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「後期李氏朝鮮時代の風俗や韓国のルーツに触れる」茲山魚譜 チャサンオボ カールのおっちゃんさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0後期李氏朝鮮時代の風俗や韓国のルーツに触れる

2021年11月20日
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鑑賞方法:映画館

知的

素晴らしい作品だった。
役者さん達の演技も実に素晴らしかった。それぞれが個性的でメリハリがあり現代韓国映画での演技の臭さほ微塵もない。

それにさても、かの時代は静かで愉快な朝鮮人で、礼節ある風俗と共に描かれているのが李朝時代の美術や民芸を知るものには嬉しい作品だ。

そこには、日本と同じ儒教を学びつつ西欧からの知識や宗教を困惑しながら学ぶことを探求し、
現社会との相剋を多くの人たちがそれぞれの道を歩み生きてゆく同じ時代の潮流を東洋人として感じることだ。

そう、こんな文人墨客な社会が、朝鮮にもあり、それがありありと描かれているのが愉快しい。

やはり、中国、朝鮮、日本は同じ命脈であることがよく分かる。
更に、ベトナムも含めて東アジアがもっともっと仲良くなれるなってもらいたいと感じずにはいられない。

映画として、ただ残念なのは後半のマラ切断事件は生々しく鮮烈過ぎることには閉口してしまう。

カールのおっちゃん