茲山魚譜 チャサンオボ

劇場公開日:

茲山魚譜 チャサンオボ

解説

朝鮮王朝時代の韓国で発表された海洋生物学書「茲山魚譜(チャサンオボ)」に記された史実をベースに、同著を記した学者のチョン・ヤクチョンと彼を支えた漁夫チャンデの師弟関係の行く末を描いたドラマ。キリスト教が迫害されていた19世紀初頭の朝鮮王朝時代、熱心な教徒だった天才学者のチョン・ヤクチョンは最果ての島に流刑になる。豊かな海と自然に恵まれた島での暮らしの中で、チョンは海の生物たちの魅力にとりつかれていく。庶民のための海洋学書を書き記したい欲望が生まれていったチョンは、島民の誰より海の生物に詳しい若き漁夫チャンデと出会う。やがて2人は師弟であり、友である関係となるが……。実在した学者チョン・ヤクチョン役を「殺人者の記憶法」のソル・ギョングが演じ、「太陽は動かない」のピョン・ヨハン、「パラサイト 半地下の家族」のイ・ジョンウン、「エクストリーム・ジョブ」のリュ・スンリョンらが顔をそろえる。監督は「金子文子と朴烈」「王の運命 歴史を変えた八日間」のイ・ジュニク。

2021年製作/126分/G/韓国
原題:The Book of Fish
配給:ツイン
劇場公開日:2021年11月19日

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映画レビュー

3.5お魚辞典

2022年8月27日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

19世紀初頭の朝鮮、国王が変わりキリスト教が弾圧される。
側近もとばされて流刑になるが、そこで知り合った若くて聡明な漁師と交流が始まる。
モノクロの映像が美しく、効果的に色を使っている。

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いやよセブン

4.5【”王すらもいない世界を・・”学問を学ぶ真の意味を、豊かな海と海の幸と共に描いた作品。流刑になった豊富な知識を持つ清廉な気性の学者と、漁夫との終生の交流と絆を描いた作品でもある。】

2022年7月24日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

知的

幸せ

■19世紀初頭の朝鮮。
 幼き王、純祖に代わり実権を握った祖父母貞純は天主教と関わりの深い学者丁三兄弟を迫害する。
 黒山島(茲山)に流刑となった長兄、丁若銓(ソル・ギョング)」は、そこで豊かな海と自然にめぐり会う。
 海の生物の魅力に取りつかれた彼は、庶民のための“海洋学書”を書き記そうと決心する。
 そんなある日、丁若銓は誰よりも海の生物に詳しい心優しき、若き漁夫・昌大(ピョン・ヨハン)と出会う。
 四書五経を学びたい昌大と、“海洋学書”を書きたい丁若銓はお互いに知を与えあい、次第に深い絆を築いていく。

◆感想<Caution! 内容に触れています。>

・海洋生物学書「茲山魚譜」が、生まれた経緯を、学問を学ぶ大切さを時にユーモラスに、時に当時の腐敗し切った支配層、両班の姿を交えつつ、描き出している。

・昌大が、丁若銓の指導の下、知を蓄えていく様を見た、それまで妾の子として見下していた、両班の父、張が彼を、両班にしようと画策し、昌大は丁若銓と、袂を分かつ。
ー このシーンでの、丁若銓を演じた韓国の名優、ソル・ギョングが言い放った言葉。”偉くなって、金を稼ぎたいだけだろう!”
  俯く、昌大。印象的なシーンである。ー

・そして、両班になった昌大が知った、腐敗し切った支配層、両班の民を人として扱わぬ姿。
ー 丁若銓が且つて言った”王すらもいない世界を・・”と言う言葉の崇高さが、心に沁みる。-

<時代劇の巨匠とも呼ばれるイ・ジュニク監督が、こだわりの水墨画のように美しいモノクロ映像と共に、不思議な縁で結ばれた師弟の行く末を感動的に描き上げた作品である。
 良作であろう。>

キャスト

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NOBU

5.0魚とひな鳥の物語

2022年3月19日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

ソル・ギョングさんにとって、この映画の骨子はとても共感できたんだろうと思いました。表情がとてもイキイキして韓国の良心を背負った役者冥利につきますよね。

相方のピョン・ヨハンさんがまた素晴らしく、学問に飢えた漁夫の立ち位置で、師弟関係になる役を見事に演じきって・・

多分この映画の白黒映像は、この今の時代にあっては時代劇たる韓国の黒島であっても、本土の描写にあっても余計な夾雑物をはさみたくないという監督の強い意志なんでしょうね!?

実はこの映画興味は大いにあったんですが、見逃しかねない状況で3連休に合わせやっとまだやっている小屋があってという鑑賞だったんですが、とても心に深く突き刺さりました。こんなに純粋な師弟関係ってやはり時代が大事なんで、とても今の情報社会にはそぐわないんだけれど、結局人の関係性って一歩自分を引いて相手の状況をみながら、そこはより良き選択を考えるべきだということ。

特に今のような時代には、とても必要なんじゃないかなって結論。
今年観るべき映画の1本ですよ。(ひな鳥はネタバレしそうで、ふれなっかたですが、後半の一瞬、カラーで美しい飛翔の瞬間が観られます。暗示としても素晴らしかった!!)

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ソルト

4.0学ぶという事は。。。

2022年3月2日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

ソル・ギョング主演で、昨年本国で各章を受賞していたので、
『時代ものかあ』と最初は思ったが、やはり観る価値ありと判断して劇場公開ぎりぎりになってしまったが、行ってきた。

この作品、約220年前の朝鮮王朝末期の話だが、口コミ通り時代劇っぽくはないし、コメディ要素もあり。ソル・ギョング扮するチョン・ヤクチョンとピョン・ヨハン扮するチャンデの師弟関係の人間ドラマで、まったく出自の異なる2人が心を通わせる様は、個人的に『グリーンブック』を少しだけ彷彿させた(あくまで少しだけ)。

この映画の良いところは、学問を学ぶ上で結局何が大切なのかを再確認できた。
冨を得るため学を手に入れる、と言うのももちろん必要だが、流刑に遭い、すべてを失い島にやってきたヤクチョンが学んだのは、生きる上での知恵であった。

またこの映画は名言に満ち溢れている。多すぎてしっかり覚えられないくらい。
本作はある意味、教育の映画であり若年層こそ観るべきはないのか(と言っても絶対に興味ないだろうし、実際観客は私以外年配ばかり)。

本作を鑑賞後に思ったことは、何か学問書でも買って学びたいなあ、と思った。
財を成すための勉強より生きる上での知恵って尽きないもんな。

あと役者陣の徐々に老けていく(大人になっていく)様が、モノクロだとメイク感がなくて、よりリアルで感心した。

やや過剰なストリングスのBGMと、最後若干おセンチ入った以外は素敵な良い映画でした。
ただ、字幕が、個人名前や役職のほとんどが漢字表記で序盤はとても覚えづらかった

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じーたら
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