「マギーQの女暗殺者の魅力」マーベラス bunmei21さんの映画レビュー(感想・評価)
マギーQの女暗殺者の魅力
ベトナムの暗黒街を舞台にした、裏組織への復讐に燃える暗殺者との死闘を描いた、バトル・アクション。女性の暗殺者を主役に描いた作品としては『アサシン』や『ニキータ』等、これまでにもいろいろと映画化された。その中で本作は、マーティン・キャンベル監督が、スマレンダーなボディーにアジアン・ビューティーの美しさを兼ね備えたマギー・Qの魅力を存分に引きだした作品と言える。
幼い時に、親が殺されて裏組織に捕まったアンナ。そんなアンナを助け出し、30年の年月の中で、一流の暗殺者として育ててきたムーディーとは、父と娘の様な絆で結ばれていた。そんなムーディーが、嘗ての暗殺の余波で、ある組織に狙われ、無惨な姿となってアンナの前に。父のように慕っていたアンナは、ムーティ―の復讐に立ち上がり、組織のアジトなるベトナムへ。
そこで、組織のボスのボティーガードで、プロの殺し屋であるレンブラントが現れる。アンナの行動の全てを見透かしたように、アンナの前に立ちはだかるレンブラントだが、その奥底に立たせよう男の魅力にアンナも魅かれ始める。その中で、いよいよムーディーを殺したラスボスへの復讐へと向かった時、アンナは被弾する。その窮地を救い、アンナの前に現れたのは…。
本作の見所は、アンナ演じるマギー・Qの激しいアクションにある。しかしそれだけでなく、物語の後半には、ちゃんとサプライズなシーンも用意されており、意味深なラストシーンは、今後の展開への余韻を残し、最後まで緊迫感をもったアサシン・ムービーとなっていた。
主演のマギー・Q以外にも、アンナを育てたムーディー役には、サスペンスからコメディーまでなんでもこなすサミュエル・ジャクソン。ラスボスのボデイーガード役には、アカデミー俳優マイケル・キートン。アンナを助ける暴走族総長には、『ターミネーター2』で液体金属を演じたロバート・パトリックが、貫録な体型となって登場し、なかなか豪華な大御所スターが、脇を固めていた。