余命10年のレビュー・感想・評価
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どちらかと言えば「賛」
小坂流加さん原作の半自伝的小説を藤井道人監督で映画化した本作。
正直自分は"余命もの"は苦手な作品が多いです(無論、泣かせようとする感じが苦手だから)。特に近年公開されてる作品は国内外問わずに良い余命映画を観ていません。
そんな題材を、好きな映画監督である藤井道人監督が務め、更に撮影監督を今村圭佑さん、音楽をRADWIMPSが手掛けるという事で観てみようと思いました。
内容はいわゆる典型的な"余命もの"ですが、自分がここ最近観た新作の"余命もの"の映画では一番良かったと思います。
「余命10年」ということで、小松菜奈演じる茉莉達の約10年間という長い年月で主人公の生きざまや人間関係をラブストーリーとヒューマンドラマ要素で綴っていきます。
10年間という長い年月を2時間という短さでまとめていたので正直描き方が薄い所もあります。ただ、茉莉と和人の恋愛描写や家族との関わりを多めに描いた事で、主人公とのやり取りに終盤は感動が大きかったです。
また、演出面については藤井さんの演出術や今村圭佑さんの見事な映像が所々光っていました!
特に、会話のシーンで即興演技を重視したリアルな会話が良かったです。
今村圭佑さんの撮影で特に良かったのが、予告でも使われた花火の場面。
それから、終盤のとある場面ではテレンス・マリックのツリー・オブ・ライフを思わせるような、ファンタジックな夢のシーンを見ることができました。
また、小松菜奈の演技が素晴らしい!
茉莉という病気で数年しか生きられないという難しい役どころを表情豊かに演じられていました。
友達役の山田裕貴や奈緒、そして父役の松重豊も良かったです。
...ただ、小松菜奈の相手である和人を演じた坂口健太郎に関してはイマイチです。
所々で悪くない部分はあるものの、全体的に"演技してる感"のあるわざとらしさが目立ちました。
また、脚本は今回岡田恵和さんが担当されています。
岡田さんは、同じく余命ものの「雪の華」でほぼ事故レベルの駄作を書いたので、今作での一番の懸念材料でした。
そして、その不安はある程度的中してしまいました。
半分くらいは藤井さんの演出でカバーされてたものの、「雪の華」と同じようにのぺっとしていて臭い台詞が多いので、そこの部分で気持ちが映画から離れました。
これは完全にプロデューサーの意向だと思うのですが、「泣かせよう」としすぎ!
俳優陣の泣きの演技を過剰に多く入れたり、RADWIMPSの音楽が無駄にバラードの多い曲ばかりになっていたりと、感動を力ずくでさせようとする魂胆が透けて見えて嫌でした。
総評として、
よくある少し陳腐さがあるメロドラマ的な"余命もの"を、藤井さんのシャープな演出術や映像美、茉莉の生きざまを強めに描いたストーリー構成、そして俳優陣の演技でかなりカバーされていて結果的に良作になったと思います。
評価が高く、「泣けた!」という声が多数ですが、自分は正直目が潤むほどの感動は出来ませんでした。
RADのファンです
RADWIMPSが好きなので、最初は本当に
ミュージックビデオのノリで見に行きました。
途中、そっちを忘れるくらいストーリーに引き込まれてたし、普段恋愛映画は全く興味がなかったのに泣いてしまいました。
そんでやっぱり、そっと寄り添うように始まるBGMも良かった…
ただの恋愛映画ではなく、ひとりの生き方…幕の引き方の話でした。
10年って何か始めるには、短すぎて…何もせずだと長すぎて耐えられないと感じました
久しぶりの邦画みました、54歳のおっさんですが、泣きました。マツリ...
久しぶりの邦画みました、54歳のおっさんですが、泣きました。マツリが生きたいと言う思い心からしみました。かずととの思い出!彼女にとっては最高の10年であったと思い願っています。最高の作品ありがとうございました。
どちらが可哀想!?
涙なしでは見られませんでした。
作者はこの病気で亡くなっていますが『余命10年』は、作者が作った物語なのですね。
家族に向けた言葉で「どちらが可哀想なのかな?」
これは余命宣告されたどんな病気でも言えることだと思いますが、本当にどちらも辛いですよね。
恋愛して幸せなひとときがあった事を生きた証と思えるのなら少しでも良かったと思います。
彼にとってはどうなのか私には分かりませんが。
目が印象的な小松菜奈さん、とても素敵でした。
素朴さがある坂口健太郎さん、とても良い味出てました。
冒頭のシーンから泣いてしまいました^_^;
今日は、シネコンで一番大きなスクリーンで、密な状態の鑑賞となりました。
春休みで若い方々が多く、隣の席の女子高生らしき2人連れは、ハンカチなしでずっと泣いていました。
エンドロールが終わるまで、誰も席を立つことなく、シネコンスタッフさんに退場を促されました。
私も、珍しく涙を拭いて、鼻をかんでからゆっくりと退出しました。
桜や花火、紅葉など、春夏秋冬の映像と音楽が素晴らしくきれい。
マスクなしの飲み会や結婚式、花見や夜店などなど、コロナ前の日常を懐かしく感じました。
この風景にはいつ戻れるのやら?
20歳という若さで、余命10年の難病を発病する主人公、茉莉。
以前と変わりなく見える彼女の退院祝いでは、友人たちは同じ明るい未来があることを前提として盛り上がります。
病気や障がい、心身の不調は、外見から分かりにくいものも多く、「大丈夫?」と問われたら、「大丈夫」と答えることが礼儀みたいなところがあります。
この場面を観ていて、私は、「大丈夫?」「頑張ってね」を安易に使わないようにしようと思いました。
惜しむらくは、予告編の方が作品の美しさが際立っていたこと。
予告編を越える映像を見たかったです・・・。
泣きたい時に
実話を元にしているのが原作となると、評価が甘くなりがちな内容だと思うので、そうゆうのを全てとっぱらって、一つの作品としての感想を述べます。
日本映画にセカチュー以降流行った病気系お涙頂戴系です。よくありがちな内容です。
とにかく役者がみんな泣く。自然な涙で、本気涙なので違和感は感じないが、全体通して泣いているシーンが多いかも。
泣きたい映画を観たい方にはピッタリです。
あとは、まつりの心情がちょっとわかりにくい。
恋愛に対する心の動きとか、ちょっと雑。
2人でスノボ旅行行って、朝、まつりだけ荷物持って出て行くのとか、ドラマっぽくしようとしすぎ。1人で出て行くとか、追いかけてほしいんですか?っていう。まつり、隠れナルシストか?そこはプロポーズしてくれた人にちゃんと話して応えるべきでしょ。朝シレっと出て行くって、かまちょかメンヘラ。付き合うのを決めた時点でちゃんと覚悟決めて話すとかするべきでしょ。かずくん振り回されすぎて気の毒。
生きざま
見る前から最後が分かっている映画。
涙なしには見られないことが決定。
そういう映画は、気持ちが耐えられないので本当は見たくない。
でも、映画のチケットが当たってしまったので、仕方なく見に行きました。
思っていた通りのストーリー展開なのに、心が掴まれる。言葉は少なくゆっくりと流れているのに、息つくひまはない。
自然とそのストーリーの中に吸い込まれて、同じ時代を生きたという気持ちで映画館を出てきました。
言葉なんていらないと思わせる映画。
最初、この家族に小松菜奈生まれる?と気になった。姉は母似で、茉莉は父似かなと納得させ、見ていたが、見ているうちにそんなことは気にならなくなった。
この作品は、ただの恋愛映画ではなく家族に重きがある。そこにリアリティがある。
だって、死を宣告されたとき一番近くで寄り添うのは家族。たまに恋人が寄り添う作品があるが、それは現実じゃない。
ラストの「小坂流加に捧ぐ」にグッとくる。
どんな人だったのか、知りたくなる。
エンディングに流れるRADWIMPSが余韻を癒してくれました。
ありがとうと言いたくなった。
しばらく帰りたくなくて、現実に戻りたくないのかな? 雑踏の中に居た。
そんな映画です。
生きるという事
とても考えさせられる映画でした。タイトルの通り余命10年自分が宣告されたらどう生きるかと問われてる気がしました。
映画の中で小松菜奈さんが余命10年が長いか短いか分からないと言ったシーンが特に印象深いです。
清々しく気分の良い映画
全体的に美しくまとまっていて、話の展開や
カメラワークに無駄がない。
1人の女性が“生”と“死”に向き合う姿や、
彼女を取り巻く家族や友人、そして恋人との
愛や絆には、自然と涙が溢れた。
また、主題歌も映画の世界観に合っていて
最後の最後まで映画の雰囲気に浸れる
空気間が創られていた。
すこぶる印象的という訳ではないが、
観て後悔はしない映画だと思う。
桜が綺麗でした
原作読んでます。茉莉が自分の生き方を決めた事に惹かれました。
むか〜しだったら 周りの人は悲しく見つめる 可哀想だね〜と 主人公に涙するだけのような表現になるのかな?と思いましたが 人は強くなったなと感じてました。
丁寧に作られていると思いました。
藤井監督は 視線や言葉や動きや その強弱で人の思いを伝えてくれる 見る人に届けてくれる人だと思っています。
キッチンでの母娘の会話は 今思い出しても 悲しいけれど家族の想いが優しくて好きなシーンです。
小松菜奈さんの痩せた背中を見て 凄く頑張ったと驚きました
原作を読んで感じた想いもあるので 涙も沢山しましたが
原作者の思いを伝えたいと言う気持ちを感じてしまい 冷静に見てしまいました。
生きる
余命10年と
題名からしても
想像できる映画だろうけど
キャスト好きだしまぁ観よう
って感じで観に行きましたが
思った以上に感動した
小松菜奈ちゃんやお父さんも寡黙で優しくて。
なんかほんま良かった
良かったとしか書けない語彙力を呪いますが。。。
ぼんやり毎日が過ぎて惰性で生きている感じがするが
先がわかってるからこそ
懸命に生きる。
辛いだけじゃない
人として大切な事を感じた映画でした
平日なのに
半席以上埋まってるのにはびっくりした
白アスパラ〜😍
坂口健太郎いいわぁ❤️
飲食店に居そうにないけどね
愛する人と日々を過ごせるって本当に幸せ。
好きな人に告白するのもなかなかなのに
想いが通じ合ってってすごい偶然。
そんなひと時が過ごせたなら
長くて短い10年にも意味があったと
なるのかな。
号泣まではなかったけど
静かに涙した。
作者のお話?
原作小説を読んで映画視聴。
小説の作者は発刊前(後?)に亡くなられたようで、小説の内容は編集者によって改変されたものだった気がする。
2年前くらいに読んだこの本が、大好きなRADとのコラボで、映画化されると聞いてみるしかない!と。
結論から言って、内容は良い。リアルな「生」への欲望と諦めが話の流れと出演者の演技で表れている。
映画は2時間という縛りの中でどうしても恋愛をメインにして語らなければ物語が締まらないから、仕方ないが、個人的に原作の主題はやはり、「生きる」ことそのものにあると思う。
映画では、「10年で死ぬけれど、それと向き合う男女」というテーマになっている。これはこれで良い。
個人的なテーマとして少し合わなかったので2.5の⭐️なだけで、良い作品なのだろう。
原作の話に作者自身の物語を重ね合わせて映画として作り直されていると感じた。
また、音楽は全てRADが提供。
ピアノの音がほとんどの中、ピアノだけであれだけの情緒を表せるのは本当に感激する。
特に、一音一音、和音ではなく単音で表現する際の、鍵盤を叩く音がなんとも、寂しさと悲しさを漂わせている。
ただ、やっぱり音楽の癖があって、鑑賞しながら「天気の子」を思い出してしまったのは仕方のないことなのかもしれない。
主題歌の「うるうびと」は映画にマッチさせた曲。という感想。私はRADが大好きなので、すっと染み込んでくる曲に感動したが、一般の人には映画だけの曲と思われるかもしれない。
ただ、一つ言いたいのは、この曲は映画だけでなく、RADのこれまでの曲の内容にもとても良く似ていて、RADが大切にしている思いを総集したものであるということだ。
I'Novel、マニフェスト、4645などなど。
RAD好きには共感してほしい。笑
映画も良かったが、ぜひ、小説の苦悩と楽しさの入り混じった人生を味わってほしい。
そして、私は今日という日を大切に生きようと思う。「今日で人を愛せるのは人生最後だって思って生きれたら、一生分毎日愛せるから。」(byヒキコモリロリン)
このレビューは参考外です。私は藤井道人監督のファンです。
藤井道人監督でなければ私は観ていなかっただろう。
『青の帰り道』では、主要キャストのクランクアップ間近での降板という苦難を乗り越え、若者たちの感情をリアルに描き、『デイアンドナイト』では私に清原果耶と言う才能を教えてくれ、『新聞記者』では日本映画ではオブラートに包まれがちである政権への問題提起、そして『宇宙でいちばん明るい屋根』では私は歴代で一番泣き、『ヤクザと家族』では反社という題材を用いて、不器用な男たちの生き方で心を揺さぶられた。
私は藤井道人監督のファンである。
その藤井監督が『余命10年』という、実在した方の小説を原作とし、ワーナーブラザーズ配給の元、映画を撮ったと聞いて、『藤井監督、ずいぶん大きくなったなあ』と古参のファンぶった感情を抱いていた。と同時に、社会や泥臭い生き様を描いてきた彼の映画の良さはどうなってしまうのだろう、という不安もあった。
さて、本編。
主人公の2011年からの人生最後の10年をほぼ年代を追って構成されており、自分が観ている映画の中でもすさまじくわかりやすい映画だった。描写やセリフがわかりやす過ぎて、日本の大型配給ってこういうものか、と新しい発見。
小松菜奈は相当この役柄を考えて、かなりの努力をなさったのがわかる。本当、小松菜奈は毎回凄いところに行く。
心情や感情の変化も、うまくこなしていて本当凄い役者さんだ。
他キャストもみな、感情が伝わってきた。
ただ、私は藤井監督というフィルターを通して、どうしても観てしまう。そういう見方しか出来ないのは、本当稚拙だし、情けないと思う。ただ、それも自分だと認めたとき、やはり本作は藤井監督の傑作にはなりえない。
泣くシーンが多すぎるし(それが日本おセンチ)、セリフがあまりにもストレートだし(それはみんなが理解するため)、RADWIMPSはヨナ抜きのメロディーが多いので、ワビサビにはぴったりだし(それは別にええやんけww)、肝心なシーンでスロー映像とか(この手法は本当使ってほしくなかった)
もうおセんチのど真ん中である。
仕方ない。藤井監督も仕事なんだし。
おそらく、多くの人の傑作にはなっただろう。これを機に藤井監督の作品を観る方も多くいると思う。それはとても嬉しい。
ただ自分はどうしても、感動の指揮者がいるような映画が受け入れられず、どうしても天邪鬼になってしまう。多分自分の生き方、だと思う。
あと、ツイッターとかでよく目にしたが、本作を観て『今をちゃんと生きないと』とかいう感想も好きではない。
なんで義務なんよ?それを感じるなら映画でなくてもいいじゃないか、と思ってしまう。
最後だが、一番良かったシーンは松重さんが歩行器具みたいなものを作りながら表情変えず涙を流したシーンでした。
予想通りの展開で、何もサプライズが無いですね。 どこかで観たような...
予想通りの展開で、何もサプライズが無いですね。
どこかで観たような展開、聞いたような台詞。
悪い映画ではないけど、自分には刺さりませんでした。
ファンタジーアニメ感強めの2時間実写版MV?
小説未読。(原作との違和感を感じず見たかったから)
藤井監督作品と知り、尚且つどんな恋愛映画を撮るのだろうと期待半分怖さ半分で見に行きました。
結果、んー。家族と居酒屋の店主に少し共感し泣きました。(泣ける映画が良作とは限らない)
が、しかし評価低め冷静に振り返ります。
まず、若者2人小松菜奈さん、坂口健太郎さんの人物描写が丁寧ではなく最後まで感情移入出来ず、特に主人公の行動の理解に苦しみました。(原作者の意図を尊重しているのなら話は別です)ある程度セーブしてるように見える。
その為、全体的に印象がかなり薄く分かりやすさ重視の台詞回し(ドラマ中心の脚本の方だからなのか?)が気になる。何か一つでも心に刺さる言葉欲しかったな。。何故あそこまでして頑なに自分の病気のことを周りに言わないのか、一緒にいたら周りは大体わかるだろうに、逆に気を遣わせていること、少しイライラもしました。(人物描写が薄いからそう感じてしまう)
唯一救いだったのは、藤井道人監督とカメラマンさんの絵作りと心情を汲んだ色合いの丁寧さ。圧倒的美しさ。
監督の作品は新聞記者に始まり、以降、ヤクザと、、Netflix版、他ドラマ含め見逃さず追っていますが、今回は映画的にあまり刺さりませんでした。予告が最高潮。5分くらいのMVを映画版に無理やり引き伸ばしたとでも言いますか。脚本の構成が単調で、予定調和ばかり。映像に脚本が追いついてない。というかマッチしていない。
余命を遡るとか、何か時間を組み替えるとかひと工夫あれば意外性があって良かったかなと個人的に思いました。
エンディングのRADWIMPSで良くも悪くも一気に映画の余韻を掻き消されます。この映画で歌を最大に押し出したかったのでしょう。原作者への敬意はあまり感じられませんでした。
方向性が行方不明になってしまう、ので着地出来ずすっきりしない終わりで、もやもや。
この作品は誰の視点で誰に感情移入するかで泣くか泣かないかはかなり分かれると思います。
私は姉の黒木華さんと居酒屋店主リリーフランキーさん、佇まい、味わい深さハマり役で◎海街ダイアリーのリリーさんを思い出しました。すごく良かった。
何度も見たくなる映画が好きな人には全くお勧めできません。ティーンの方々向け内容。
藤井監督の挑戦的シリアス映画に期待。
現時点ではこんな感想でした。見直して追記できたらなと思います。
感情移入せずにはいられない
本当に良い作品でした。
展開はほとんど読めるはずなのに、それでも途中何度涙したことか…。主演のお二人はもちろんの事、脇を固めるキャスト陣の演技も良すぎて感情移入しっぱなしでした。
温かい気持ちでエンドロールまで
坂口健太郎は最初の自信無さげな青年からの成長をうまく表現できて良かった。
小松菜奈は期待通りの演技。小松は映画デビュー時点で本当に上手かったから、今回も当たり前に上手いと思う。
ストーリーはある意味題名そのまま。想像される展開が続くが、それも良かった。
焼き鳥の店をやる展開がキャラ設定から少し違和感を感じてしまい、興を削がれた。しかし、
出てくる人はいい人ばかりで悲劇ではあるが、温かい気持ちでエンドロールまで観られた。
『よい映画』の定義とは。
待ちに待った、藤井道人監督×小松菜奈様の作品でございます。
四季の映像と音楽が美しすぎて、泣きました。
『美しすぎて泣くってどういう感情?』と、客観的に思いながらも泣きました。
とにかく、ディテールが細かく丁寧に作られた作品。
作り手の心が伝わってきます。
こんなにパーフェクトな作品って、他にあるのだろうか。
『よい映画』の定義とは、エンドロールになっても観客が席を立たないことだと思っていて、まさしくこの映画がそうでした。
エンドロールでも、誰も席を立たなかった。
爽やかでみずみずしく、それでいて心がジンワリとする、あたたかい作品です🌸
捧げる作品
原作の印象として家族は一貫して温かい存在として描かれているんですね。
そして、原作の中に、
ごめんなさい。
誰より遅く生まれたのに、誰より早く死んでしまって。
って有るの。
茉莉の家族構成からすると少し違和感が有ったんだけど、原作者の小坂さんは四姉妹の末っ子みたいなんです。
ここを含めて原作の茉莉の家族に対する思いは、原作者自身の家族に対する思いなんでしょうね。
それでね、この映画の舞台挨拶で小坂さんの家族の手紙が読まれたのを動画で見たんです。
「家族の中で最後に生まれた私が、最初に死ぬなんて何故。と、言われて返す言葉も見付からないまま旅立たせてしまった、娘の最期の姿が目に焼き付いておりますが、この映画のおかげで笑顔の姿に変わりました」
と、メッセージが伝えられたの。
映画は原作以上に茉莉に小坂さんを重ねて描かれていると思うんです。
この映画が、小坂さんの愛する家族の力に少しでもなったのなら、それ以上の事は無いんじゃないかな。
だってこの映画は、小坂さんに捧ぐ映画なのだから。
全326件中、221~240件目を表示