劇場公開日 2022年3月4日

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「作者の余命をたどる様な映画」余命10年 wataridori76さんの映画レビュー(感想・評価)

5.0作者の余命をたどる様な映画

2024年12月1日
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泣ける

原発性肺高血圧症を患い短い生涯を終えてしまった。作者小坂流加さんの人生をたどるかの様な細かな演出とリアリティある映像。
桜や雪や夏の海は原作者の生まれ故郷である静岡県・三島市で撮影が行われていて、草花をあしらった演出も実際の原作者の嗜好に添っていて、小坂さんのたどった一生を観ているかのようでした。
命を投げ出そうと失落した真部和人が、茉莉との再会で生きる気力を取り戻していく。恋を諦めていた茉莉も真部和人との出会いで煌めきを持った余命となる。
小坂さんはこの様に最後の10年を生きたかったのかもしれない。もし何か諦めかけている人がいるなら、命が続く限り諦めず頑張ってとメッセージを受けているような、心を揺さぶられる映画でした。

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