劇場公開日 2022年3月4日

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「作内で説明が不足しているかなぁ…。」余命10年 yukispicaさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5作内で説明が不足しているかなぁ…。

2022年3月5日
PCから投稿

今年60本目(合計333本目/今月(2022年3月度)2本目)。

まず、元になる小説を小説にしたのであり、もとの小説も実際に起きたものを小説化したものである以上、あることないこと書けないのであり、その点で多少不自然かなと思える点があるのは仕方がないというところです。

ストーリーの内容については他の方も書かれていますので、同じことを書いても仕方がなくそこはばっさり省略します。
映画内で説明が抜けていたり、わかりにくい点について触れます。

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(減点0.2)
 ・ 映画内では、多数の薬を飲むことになるシーンが登場します。実話ベースだからです。ただ、いわゆる「過剰摂取」(オーバードーズ)を想定するシーンまでは存在しないものの、「薬の管理ができるはずなのにしていない」という点は気になったところです。
この点は、実際に当事者(私もそう。手帳上身障2級もあれば、難病とそう変わらない)も気を付けているところで、いわゆる「お薬袋」などで飲み忘れなどがないように薬を整理するのが広く行われているところで、それは身障者・難病に限る範囲ではできることです(←知的障害を伴わない、という意味)。

 ※ 一般的に内部障害の方だと、少なくても3種類、多ければ作内でもあるように8~10種類くらいの薬を飲みますが(どこの内臓の障害でも、抗生物質など必要になる薬はだいたい同じ)、本人すら飲み忘れたり二重に飲んだりすることがあるので(そして、それが副作用を起こして怖いので)、本人自ら自衛して飲み忘れや二重飲みがないようにしているわけです。

作内ではこの部分の描写がないため、みんなそうなのかなと思われても困るし、かといって原作がある以上、あることないこと書けないのも事実で、減点幅もかなり難しいところです。

(減点0.2) 映画内では「フロセミドの量を増やす」という内容「だけ」が登場しますが、「フロセミド」はさすがに説明がいるのでは…と思えます。

内臓障害であれば、どこの内臓でも、内臓を悪くすれば腎臓にきます。その結果、体内の水分バランスが崩れて浮腫(むくみ)が発生します。これを回避するために、腎臓に働きかけて尿の量を増やし、体から水分を取り除くことでむくみを取ることがあります。ここで使われるのが、このタイプの薬(利尿剤)です。

 ただ、この薬は利尿剤の中でも作用が強い部類に入るので、そう簡単に処方はされません(私も数回しか飲んだことはない)。まして、健常者の方が処方されることは極めてレアであり(そもそも、日本は保険適用が前提なので、保険適用できない薬はそもそも論で処方できない)、この部分は「何を述べたいのかわからない」のではないか…と思えます。
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 映画としては実話をベースにしている以上、この映画で内部障害や難病などの方への理解が深まれば…というところです。

yukispica