笑いのカイブツのレビュー・感想・評価
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コミュ障のお笑い求道
お笑いというジャンルにあまり関心がなくて、ラジオ番組とかも馴染みがなく来たが、野球でいえば榎本喜八のように、ある分野での突出した才能とその才能を阻むコミュ障を併せ持つひとはいるのだと思う。
何度も挫けて這いつくばり、でも笑いを書くという性、芝居も迫力があった。
苦役列車以来のダメ人間
2024年映画館鑑賞7作品目
2月12日(月)フォーラム山形
月曜会員割引1100円
監督と脚本は『サディスティック・ミカ・バンド』の滝本憲吾
デジタル大喜利5年葉書投稿3年構成作家1年
笑いを愛し笑いに愛された?作家見習いツチヤタカユキの挫折
実話を元にしている
ツチヤタカユキは典型的なコミュ障
壁やテーブルに頭を何度もぶつける悪癖
普段は無口だがたまに喋ったと思ったら大抵ブチキレる
挨拶もろくにできない
キモい
不細工
トイレを綺麗に使えない
ヨダレや鼻水を垂らしたりもする
バイト中だというのに仕事そっちのけで笑いのことばかり
でも笑いの才能だけはあるようだ
模範的な主人公ではない
とても不快だがだからどうした
岡山天音の熱演を賞賛したい
大喜利のネタ全然おもんない
菅田将暉はよ出さんかい
もう終わりかい
また出るんかい
菅田も松本も大阪人
片岡礼子は愛媛出身で言葉は関西圏
岡山天音は東京出身だが特に違和感はなかった
ベーコンズのライブでの漫才が面白かった
刑事が犯人を崖っぷちで説得するネタ
令和ロマンというお笑いコンビが指導した賜物
まああそこは『フラガール』ならみんなでフラダンスを踊る場面だし『スウィングガールズ』なら会場にてみんなでジャズを演奏するシーン
とても大事
あそこがダメだと映画全体が台無しになりかねない
ちなみにベーコンズのモデルはオードリーらしい
若林があんなに熱っぽく涙を流すとは思えない
まるであれじゃ『ビルマの竪琴』の「水島いっしょに日本へ帰ろう」みたいじゃん
配役
人間関係不得意の構成作家見習いのツチヤタカユキに岡山天音
ツチヤタカユキのおかんに片岡礼子
ツチヤタカユキの女友達のミカコに松本穂香
ツチヤタカユキの友人で前科持ちのピンクに菅田将暉
オードリーのラジオ番組の構成作家の氏家に前原滉
お笑いコンビ「ベーコンズ」のボケを担当している水木に板橋駿谷
お笑い芸人のトカゲに淡梨
ツチヤタカユキを快く思わない大阪の劇場の先輩作家見習いの山本に前田旺志郎
ベーコンズのラジオ番組ディレクターの佐藤に管勇毅
ベーコンズのラジオ番組プロデューサーの松角洋平
ベーコンズのラジオ番組のADの森本に小野寺ずる
ベーコンズのマネージャーの草野に樫本琳花
おかんの男に宛先プレーンたかまん
大阪の劇場の支配人の岡部にお〜い!久馬
大阪の劇場の構成作家の安富に瀧見信行
大阪の劇場の作家見習いの丹羽に西本銀二郎
大阪の劇場の作家見習いの長友に赤木裕
大阪の劇場の作家見習いの岸におひな
ツチヤタカユキがバイトをしていたコンビニの店長に吉岡友見
ピンクがバイトをしている居酒屋「車屋」の店長に佐藤五郎
デジタル大喜利出演者に藤井隆
デジタル大喜利出演者に木村祐一
デジタル大喜利出演者に柳ゆり菜
お笑いコンビ「ベーコンズ」のツッコミを担当している西寺に仲野太賀
岡山天音くんの演技がさすがで最後まで緊張感を保ちながら、作品を見終...
ストーリーが中途半端
原作小説を元に笑いに憑りつかれた男を描いたヒューマンドラマ。主人公を演じた岡山天音は今まで見たことも無いような演技力で一癖も二癖もある奇人を見事に演じているがストーリーが中途半端な印象。主人公の気持ちが観客には伝わらず全く共感出来なかった。
2024-25
笑いに取り憑かれたカイブツ君。
いやどれだけ才能があってもあれでは社会不適合とみなされてもしゃあなしでしょう。自分で自分を潰しちゃってる。
大喜利番組の投稿で一躍名を馳せたハガキ職人がお笑いの世界に作家として飛び込むものの、カイブツどころか大怪獣大暴れでもうしっちゃかめっちゃか。他人の感情も分からなければ自分の感情もコントロールできない。いやいや。周りもおかんも大変過ぎる。
私も終始イライラ止まらず。岡山天音を嫌いになりかけた。それだけハマッてた。仲野太賀は漫才めっちゃうまい。そんでもってピンク!やっぱ菅田将暉にはもっとこういう役をやってほしい。最近どうしたんやろ?って思ってたけどなんか安心したわ。居酒屋のシーンめっちゃ良かった。
成功しない天才
なかなか理解するのは難しい本作。
コミュ力全くない主人公、笑いの事だけ考えて、常識は皆無。仲野太賀さんの役はかなり物分かりのある方、そんな自分を認めてくれた人からも逃げ出してしまう。嫌な人間関係を正面から受け止めず愚痴ばかり、世の中そんなんで成功できるほど甘くない。そんな見ていて辛くなる映画。主人公の行動が全く理解できませんでした。この映画を通じて主人公の成長は全くない。
出演者の芝居が良かったのでなんとかこの点数です。
しょおもな。
別に最後の台詞ではない。
ホントにそう思う。
自己満足と承認欲求の塊みたいな男の話だった。
これは自伝なのだろうか?それともフィクション?どちらにしても、その裏側を見せる事に何の価値があるのだろうか?
こだわりや信念があるのはいい事だけど、それを受け入れられないのを世間のせいにしてはいけない。
ましてやエンタメの世界なら尚更だ。
笑えない。
この一言に尽きる。
負けたままの負け犬の話に感動もせえへん。
何が笑いのカイブツや?うすら寒い題名やわ。人に言われるならまだしも…自分で付けるて、恥ずかしないんやろか?
岡本氏は熱演だった。
見ててイライラする。それ程のめり込んでたと思う。ただ、惜しむらくは声が拾えてない所も多々ありで…それすらが演出の1つって言われると、どう咀嚼するべきか悩むのだけれど。
努力が蔑ろにされてるとか言われるかもしれんけど、努力すんのが当たり前の世界や。
全員してんねん。恨み言言うてどうすんねん。
ラストカットでは、それでも彼は「笑い」にしがみつく。しゃあない。それしかやりたいと思える事がない。売れようが売れまいが、それしかできんヤツはおる。大多数の中の1人でしかない。
伝説の葉書職人?
ご大層なタイトルやけど、局側が投稿数を増やす為につけただけの話やろ?
それにしがみつくのは勝手やし、それをモチベにすんのも悪くはない。自分を信じてやらんと何も進まん世界でもある。
でも…人間関係不得意て…彼の情熱はその不得意な部分を克服するだけのエネルギーがなかっただけの話や。
差し伸べられた手もあんのに…自分の才能を上手に使ってあげられんかったのは自分自身や。
美談でもないし、同情もせんわ。
すへからく自己責任で自業自得です。
現在の彼がどうなってるのかは知らんけど、例えば放送作家として成功してるんやったら、そこまでを教えて欲しかったかな。
あの状態で終わられても苦しいだけで…辛い。
そこまで固執する「お笑い」の魅力が1ミリもわからへん。おそらく彼が書いたであろう漫才の最後に「人生は遠くから見たら喜劇だろ」なんて言葉があったけれど…この映画のどこに喜劇要素があんねん?
成功し過去を振り返るに「あん時は笑える程とんがってたなぁ」なんて思う時があるかもしれんけど、それだって嘲笑の1つちゃうん?ましてや現在も売れんままなら地獄の真っ只中や。
…売れたところで違う地獄が待ってんねんけどな。
とんがってる時期は誰しもにあって、例えば毎年雨後の筍の如く増えていく予備軍どもを堰き止めるって意味があるんやったら、それはそれかなぁ。
間違いなく「地獄」です。
考えなおすなら今ですよ的な事ですなぁ。
原作者がその道で成功してるんやったら、商売敵を増やしたくもないやろうしなぁ。
「ここが地獄でなぜ悪い」ってタイトルを思い出した。
原作は面白いのかな?
原作をあえて読まずに観ました。
主人公に全く共感できないし、ただのわがままなだけにしか見えなくて入り込めませんでした。
話せば済むことを物にあたったり、人のせいにしたりする割には自分の考えは話さない。
この人が実際に作家になったり、お笑いとして実績を残した人なら「あの当時はこれだけど、今はこうなのか」と物語として面白いのかなって思ったんですが…最終的にスタート地点と同じ。
映画の編集もただただシーンが長いだけ引き伸ばされてるだけで、母がどういう人かもわからないのに感動もできない。
途中に入る謎の大喜利?もかなりくだらなかった。共感性羞恥を感じる辛い瞬間が間に挟まってくる。
私が好きな仲野太賀、菅田将暉という名の知れた人が出てるから観ましたが勿体無いキャスティングだと思いました。
サブカルが好きな人が作った身内にウケる映画という感じで、最初から最後のシーンまで楽しもうと全力で見ましたが、全く面白くなかった。
指先からその世界を
笑いのカイブツ
ツチヤはお笑い芸人を目指してネタを書いていない。構成作家の志望で、キャラクター性を除外して、シンプルなフォーマットに拘って身を削っている。
何で面白い発想だけで世の中が回っていかないのか、世の中を回すために面白さを失っているのか。創作に没頭するあまり、まだ現実を知らないだけと言えるだろうか。それでも、(時期的には偶然だろうが)激震に揺れるお笑い業界のカウンターパンチになりえる映画だ。舞台に拘って活動している漫才師たちが、多数出演していることも、何かの群像劇と見紛うようだ。
人々の半分からは嫌われながらも、意外と周りの心を動かせている。感動的なシーン、演出も複数箇所ある。それでもツチヤは、最後には我に帰ったかのように、冷めたことしか言わない。それが感動から揺り戻す。それでも、滑ることをよしとは考えていない、自己満足で終わろうとは思っていない。
甘えん坊ではあるが
なんとなく名前が引っ掛かるなぁ、なんて思っていたが「ケータイ大喜利」の人ね!ってピンときました。
世間と隔絶しながら(なぜかバイトの面接には合格しているのだが笑)ギリギリで生きている、"意味"を見出そうと藻掻いている男の物語。興味に全振りした結果だからさもありなんなのだが、長く飲食サービス(バーテンダー)を生業としていた身として冷笑する事はできなかった。「才能があるから輝ける」とは限らない。なにも特殊な業界だけの事ではないと思う。それでも周りの人達は言う、「先ずは続けろ」と。好きであればあるほどにソレが難しい事は言っている人達もわかっている。けども言う。そういやいつしか私も後進の者にそう言ってたっけ。好きな事(興味のある事)で"生きのこる"事の難しさ。これから行く人にもここまで来た人にも観て欲しい人間讃歌です。
「おもんなっ!」
こんなやつ身近におったらかなわんけど、ツチヤタカユキいう人には、おかんだけでのうて、ええ理解者がおってんな。
岡山天音と仲野太賀はもちろん良かったけど、何よりも関西出身の菅田将暉と松本穂香が水を得た魚のように、ワルやけどええやつと頭弱いけど天使のような女の子を、見事に演じてた。
3人の居酒屋のシーンだけでも観る価値あり。
菅田将暉が演じたピンクが主人公でスピンオフ作ってほしいと思うほど魅力的。
Q「 」 A「絶望」。
Qは、人間関係不得意、か。
修学旅行にも卒業式にも、成人式にも行ってないやつは、修学旅行や卒業式や成人式あるある書けやんやろ。
って思ってしまう。
今の時代、自分が幸せでないと他人を笑わせる(喜ばせる)ことはできないのかな。
理解できず残念
笑いを生むという事
観ていて苦しい映画だった
岡山天音くんのツチヤが
本当にコミュ症で
人に溶け込めなくて
笑いのために生きていて
誰もわかってくれないみたいな生き方で
観てて本当に辛い
もっと笑える映画だと思っていたから
サポートというか
手厚くしてくれる西寺役の仲野太賀くん
悪いけど良いやつピンク役の菅田将暉くん
ツチヤの実力を知り応援してくれる人がいてとても救われた
前原滉さんなど
実力のある俳優さんが固めていて
主人公の岡山天音くん
皆さんの演技で盛り立てられている感じ
ツチヤのおかんも良い!
最後は前向きな感じで終わって良かった
わたし的ツボのシーンは
カードコバーンTシャツのシーン☺️
あのシーン脚本は誰が担当したのかなぁ
人生をお笑いにかけた男の話。
不器用で、お世辞も言えず、コミュニケーションも下手。
ただ お笑いにかける情熱では負けない。
お笑いの世界で成功するのは1000人に一人だろうか。
900人の敗退者、50人位のまあ喰えるレベル。
頂点は1/1000以上に厳しいのだと思うが、それを目指す者たち。
世襲で伝統芸と言って 古典落語で 誤魔化す落語家とは雲泥の違いだ。
笑いを
仕事にするのは、他と違った身を削る苦しみがある気がしますね、飽きられるとあっという間だし。かと言って主人公には近寄りたくもないですが。その点、脇の三人、菅田くん、大賀くん、松本さんが凄く光って見えました。死ななくて良かったですが、カートコバーンを引き合いに出すのはヤメロ!!!(怒)
岡山天音がツチヤタカユキそのものだった
いい歳をしてリトルトゥースなので、「笑いのカイブツ」が映画化されるのをとても楽しみにしていた。原作は大分前に読んだままなので、細かなところは覚えていなかったが、ポスターの岡山天音を見ただけで「ああ、ツチヤタカユキだ」と思った。それくらい見た目も寄せられていたが、実際に映画を観ても、彼の求道者の様な浸り込み方や不器用さが、原作やオードリーのオールナイトニッポンで若林が喋っていたトークのイメージとピッタリきた。
…きたんだけど、その分、なんか純粋に映画として楽しめなくなってしまったところもある。仲野太賀が若林と重なって見えてくるし、相方の板橋は春日に、作家はサトミツにと、勝手に脳内変換してしまう自分がいて、これは100%自分のせいなのだが、原作やいろんなエピソードを全く知らない状態で観たかった映画だったなと思ってしまった。
笑いってなんなのだろう。嫉妬ってどういう時にどう相手に対して生まれるのだろう。生きづらさは少しでも解消できるのか…等々、いろんなことがよぎってくるが、「ああ、そっか前田旺志郎って演者だったんじゃん」とか、「あれ?ホストクラブの用心棒、ギャロップの毛利か?」とか、更に余計なことを考えてしまう自分にトホホだった。
だが、菅田将暉や松本穂香が演じた人物たちは、原作には登場して来なかった(はず)分、そのままストレートに響いてきた。特に菅田将暉は前評判も聞いていたのだが、居酒屋のシーンの彼の表情だけでじわっと込み上げてきた。このシーンの岡山天音も松本穂香ももちろんすごいが、特に菅田将暉にやられるのは、それまで彼(ピンク)が抱えてきたであろう様々な人生の紆余曲折が、観ている方に一瞬にして伝わってくるからだ。すげー役者だと改めて思わされた。
好き嫌い
自己中な人物が主人公な作品は基本的に好きになれず、今作もあらすじや予告を見る限りはそういう系統の作品だよなぁと思っていましたが、創作ではなく現実のツチヤさんの自伝というところに惹かれて今作を鑑賞しました。
夢を追い続ける邦画という事で「さかなのこ」がチラつきましたが、あちらがマイルドな狂気だとしたら、こちらはフルスロットルな狂気を醸し出しており、笑いのわの字もない苦しい作品でした。
はっきり言うと、今のツチヤさんがどうかは分かりませんが、この映画の中のツチヤさんがそっくりそのままだったら生理的に受け付けないくらいには嫌いな人間でした。
自己中そのもの、バイトは真面目にやらない(その割にはなぜかホストだったりコンビニだったり、接客を要するものばかりやっていたり)、発達障害に近いくらいの落ち着きのなさ(自宅の壁を頭突きで穴を開けたり、飲食店で突然皿を落として割ったり)、自分こそ一番と言う考えの割にはずっとネガティブなかまってちゃんで、酒の弱さで迷惑をかけるシーンなんかはもう害悪そのものだったと思います。
もちろん人間関係が不得意なのは共感できますし、自分もそんなに多くの人と交流を取りたいとか、積極的に関わっていきたいという気持ちは薄いんですが、コミュニケーションを取れないというか取ろうとしないツチヤの行動はかなりイライラさせられました。
真の天才は世渡り上手だと思うので、ツチヤさん自体が凄いというよりかは、周りの人に恵まれていたなと思いました。原作未読なので、オードリーの若林さんやピンクとの関係性はあるかもなーと思いましたが、ミカコさんなんて早々いないし、ミカコが気にしてくれるからってどこか甘えた部分を見せていたのは、完全にクズなんだろうなと思いました。
気にかけてくれるからユニバに誘おうとしたら、彼氏がいたとかいうざまぁな展開には笑いましたが、その後のキレっぷりは迷惑そのものだなぁと店側の気持ちになって観ていました。
TVの仕事にありつけたのに、挨拶はまともにしない、コミュニケーションは相変わらず取らない、やりたくないことはガン無視する、気に入らなければ楯突くといった、我慢する事は毒にしか思っていないくらいの自分本位で、挨拶なんて当たり前のことですら反抗してる感じなくらいやらないのは最高にイライラさせられて、自伝が元の作品という事は、実際に挨拶をしてなかったことをこの人は自伝に綴ったのかと思うとドン引きでした。
色んな価値観を分かり合っていかないといけないという風潮はありますが、こんな奴に寄り添い続けても少なくとも本人が変わろうとしないんだから、こんな奴は変わりもしないだろうとうんざりしてしまいました。
笑いに取り憑かれた衝撃も作品的にはチラッとでもいいから描いて欲しかったなと思いました。どうしてもイライラしながら笑いを追求してるマンになっているので、キャッチコピーのように魂が震える事はありませんし、恐らく吉本の作家会議的なところで盗作疑惑をかけられた時のキレっぷりにも説得力が無いなぁと思ってしまいました。
原作がどうなのかは読んでないので分からないのですが、ツチヤの大喜利やボケが全く刺さらず、よくこれで笑いに取り憑かれただなんだ言えたよなと首を傾げて観てしまいました。
今作は間違いなく役者陣の演技が最高に光り輝いていた作品だと思います。
岡山天音さんはどうしても演じてきたキャラクターがどこか苦手で、今作を観る前まではあまり好きな俳優さんではありませんでした。ただ、今作のツチヤという狂気と自己中の塊のような人物をこれでもかと演じ切っていたのが最高でした。
太賀くんの良い人っぷり、笑いに取り憑かれながらもしっかりと生きている姿がとても良かったです。板橋さんと太賀くんのベーコンズの漫才、令和ロマン監修というのも面白さに拍車をかけていたと思うんですが、お二人の漫才の掛け合いが本当に素晴らしく、この作品を観ていて一番昂ったシーンでした。
松本さんの朗らかな感じも良かったですし、菅田くん演じるピンクの裏表無い感じの人間模様が本当に素晴らしく、居酒屋のシーンしかり、バーのシーンしかり、この人がいたからこそ映画にメリハリが出ていたなと思いました。
せっかく掴んだチャンスですら自分の手で捨ててしまい、再び大阪に戻って再び自堕落な生活に…という終わり方、これが現実なのかという事を突きつけられましたが、どうしても成長してないなー、結局誰かに甘えっぱなしだなーと最後までモヤモヤさせられました。
道頓堀の下でまた発狂してるところなんか、カイブツはカイブツでも醜いカイブツにしか見えなかったです。
現在は関西で活動されているみたいなので、結果には繋がっているのかなと思うと安心するところはありますが、どうしても映画としての終わり方に納得はできませんでした。
映画というか演技合戦という意味ではここ数年の邦画でもトップクラスの作品だと思います。でもツチヤさんの事は最高に嫌いになりました。なんだか観終わった後も複雑な気持ちのまんまの作品でした。中々に新鮮な映画体験ができました。
鑑賞日 1/18
鑑賞時間 11:45〜13:50
座席 E-12
全180件中、41~60件目を表示












